自分が思っている以上に、人は違う受け止め方をする
人は、自分の近くにいる人に対して、無意識にどこか「通じている」「考えが伝わっている」と思っている部分があるのかもしれない。
それゆえに、「そんなふうに思っていたのか」と思い知らされ驚くことがある。
私が今の夫と付き合っていた何年も前のこと。
どこかへお出かけした帰りの電車でのことだった。
(もうどこに出かけていたのかも思い出せない。)
お昼ごはんが早かったのか少なかったのか、電車に乗る前にコンビニでパンを購入。
2人掛けのシートに落ち着いて、私はパンを頬張りはじめた。
何口かかじったところで、もぐもぐしながら(もぐもぐしていて話せないので)動作で「パン食べる?」と、パンを突き出しながら隣の夫に尋ねる。
夫はYESともNOとも言わず、曖昧な反応。
もぐもぐし終わって改めて尋ねる。
「パン食べる?」
少しの間があったあと夫は言った。
「そういうこと?パンを見せびらかせてるのかと思った。」
ー 驚愕。
だが、そもそも動作だけでパンを突き出しながら尋ねた私にとっての意味が「パン食べる?」だったのだ。
これはあくまで私が考えていたこと。
それでも、パンを見せびらかせてるという発想があったことに驚いた。
もしかしたら、相手によっては、私の動作の意味を「私が考えていること」と同じように捉えたかもしれない。
しかしここで夫が、私が思いもつかなかった考えに至っていたことで、普段近くにいる人でもこんなに違う捉えられ方をするんだと思い知った。
それにしても、パンを見せびらかすってどんな人よ?
当時の私はそういう人に見えてたのかなぁ〜となんだか落ち込んだので、この出来事は鮮明に覚えているのである。