戦略兵器おはな
男性諸氏におかれましては、いかにしてホワイトデーに臨んでいらっしゃるでしょうか?
男性みんなで1000円くらいずつ集めてゴディバのでっかいチョコでも買ってお土産コーナーに置いたりしてるでしょうか。
しかしながらですよ、この言葉は好きじゃないんですが、お菓子のお返しって「コスパ悪く」ありません?選ぶのも買ってくるのも手間だし、受け取る女性側も「はいはいクッキーね」って感じだし。苦労の割に感動が少ない。
どうせホワイトデーをやるなら、パワフルなものでお返ししたほうがやりがいあるじゃないですか。一方で予算の問題もどうしてもある。
そこで僕が最適解。ホワイトデーにプレゼントするべきは「お花」だと思うのです。
お花一本のゲームチェンジャー
世のほとんどの男にとって、花はポテトチップスやワンカップ以下の存在です。
そのくせに妙に抵抗がある。男性方は「花なんて買ったことももらったこともねえよ」って人は多いと思います。ブーケの注文よりもニトリの本棚を組み立てる方がはるかに難易度が低いと思っている方が大半でしょう。
何年か前のホワイトデー、僕は花を一輪、職場の同僚(既婚女性・2児の母)にプレゼントしました。その夜、彼女が花を持ってるのを見たお子さんが「母ちゃんが知らない男から花をもらって帰ってきた!」と騒ぎ立て、旦那さんはちょっとシュンとしちゃったそうです。
僕のあげたたった一輪の花が、ある家庭にひと騒ぎを起こし、見ず知らずのその夫までちょっとざわっとさせました。チョコやクッキーで他人の親族まで変化させることはできません。花はわずか一本で戦略兵器並みの破壊力があることがお判りでしょう。
お花はその些細な抵抗感を乗り越えるに足る、相当なパワーのある贈り物です。
花をプレゼントされるということ
そんな破壊力のある花。渡す側もただでは済まないのです。
一つには、ほぼ確実にあなたの印象が強烈なものになります。
高確率で「男から花をもらったのなんて初めてだ!」と言われるはずです。
わずか花の一輪で、あなたは女性の初めての人になることができるのです。すごくないですか?
場合によって、マジで感動して泣く人もいます。
最近、女性の涙を見たことありますか?3月14日がその日になりますよ。
実際問題、コストは案外安上がりです。
チョコやらクッキーやらみんなの分を買おうと思うと数千円しますが、花一輪なら数百円で収まります。しかもはるかにインパクトはでかい。コスパ最強です。
これで花屋さんに「一人2、300円くらいでそんなに大げさじゃないものを」とお願いしたものです。
また、予算があっても大げさな花束を用意するのは逆効果です。
花は劇薬です。用法容量を守ってこそ効果があるのだと思います。
じゃ、花をプレゼントするためには?
・とりあえず、お花屋さんに行きましょう
「よし花をプレゼントにしよう」と思ったら、とりあえずリアル店舗の花屋さんに相談するのがおすすめです。
お花屋さんは男にとって歯医者と同じくらいドキドキしますが、大丈夫大丈夫。きっと相談にのってくれるはずです。
花屋さんからしてもホワイトデーにお花を贈るなんて男は珍しいので「よしいっちょ一肌脱いでやっか」って気分になるみたいですよ。
「ガーベラを何本、アルストロメリアを何本、、」みたいな細かい注文をしなくても全然OKです。「ちょっとお花を同僚にあげたいんですけど、よくわかんなくて」みたいなふわっとした感じで大丈夫。
1人いくらで、どのくらいの大きさで、何人分必要なのか、全体の予算はいくらか、などを伝えるとあとはお任せでアレンジしてくれます。この点でネットで買うよりも花屋さんに行く方が手っ取り早いし、センスのいいものを作ってもらえます。
仕入れの関係もあるし、手間もかかるでしょうから、数日前に注文しておくと安心だと思います。
・生花にしましょう
昔、ドライフラワーをブーケにしてホワイトデーのプレゼントにしたことがあります。これあんまり良くありませんでした。
なまじっか日持ちする分、ずっと同僚の机に置いてあって「もらっちゃったもん捨てるわけにもいかないしなー」って感じが一年中漂ってくるのです。
ホワイトデーに差し上げるべきは「生花」です。
ただでさえ破壊力のある花のプレゼントです。その効果は期間限定の方が風流だし、後が楽です。使うべきはABC兵器ではないのです。
・全員にあげること
とにかく、花をプレゼントするのはその行為自体が目立ちます。花咲かじいさんが歩いているようなもんです。
つまり、チョコをくれた人だけにそっと渡したりするのは現実的に不可能です。
解決方法はただ一つ、もうみんなにあげちゃいましょう。
あなたは3/14に、一日だけみんなに花を配ってあるく妖精のような存在になるのです。ロマンチック!
花をプレゼントするということ
お気づきかもしれませんが、花は大変強い破壊力があるゆえ、
あげる方からしてもなかなか気合がいります。
ある程度目立ってしまうことへの気構えと、花をプレゼントする気恥ずかしさに対面する度胸が必要になります。
コツとしては、あんまり大げさに演出しないほうがいいです。白いスーツに赤いネクタイとか着てくる必要は全くありません。余計花の毒が回ってしまいます。自然体でいきましょう。
自然体でも、男の側も非日常だってことがはっきり自覚できるはずです。
そのドキドキ感、それが花をプレゼントする側の最大のスペクタクルなのです。
花をプレゼントする醍醐味、それは貰う方も上げる方も慣れてないことだと思うのです。
初恋の追体験のようなコミュニケーション。花がホワイトデーを「お返しをしなきゃいけない義務感モリモリの日」から、「なんだか甘酸っぱい気持ちになっちゃう日」に変えてしまうのです。
バレンタインデー→ホワイトデーという、不毛なお菓子の応酬を通じたコミュニケーション戦略。お花が変えるのは、その戦略自体の構造なのです。
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