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『むげんのチケット』を聴いたORAS世代の超個人的感想

『ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 18 Types/Songs』、ちぢめて『ポケミク』。

この世界の素敵な、素敵なプロジェクト。

豪華イラストレーター陣による18タイプのミクとその相棒ポケモンのイラストの公開や、これまた豪華ボカロP陣による『ポケモン』のBGM・SEを採用したボーカロイド楽曲の制作を主とした史上最高のコンテンツです。

当初はタイプの数に合わせて18曲の予定でしたが、プロジェクト発表から1年以上経った今やタイトルに『high』と銘打ち、今後も続々と新曲が作られるそう。悦ばしい限りです。

以前『ポケットのモンスター』という楽曲にnoteで触れましたが、今回はまた別の曲、『むげんのチケット』について思いの丈を綴っていきます。

以下、本文中は常体です。

Ⅰ:回想

私が初めてやったRPGは『ポケットモンスターY』、つまり始めた時のポケモンは第6世代。
同じく第6世代の、『ポケットモンスターアルファサファイア』にも思い入れがある。
その中でも、メガシンカしたラティアス(オメガルビー版ではラティオス)に乗ってホウエン地方上空を駆け回れる神機能、「おおぞらをとぶ」が特に印象に残っている。

遠く離れた街に移動するだけなら「そらをとぶ」の方が圧倒的にタイパがいいのに、わざわざ、颯爽と天まで昇り、加速と旋回を繰り返して、はるか上から街へと降り立つほど好きだったし、空を飛んでいるスバメたちに衝突してからの戦闘、黒い雷雲や時空の裂け目に飛び込んで伝説のポケモンと交える一戦、そしてなりよりも昼夜で変わるBGMの『天翔ける夢』『天翔ける幻』が幼少期の記憶として大きく心に残っている。

Ⅱ:感想

サムネを見る。もう素晴らしい。
ラティアスとラティオスと共に写るのはミクとKAITO。その髪型はアシンメトリーのメカクレ。ドストライクだ。この辺の分野に触れているオタクならクレジット表記を見なくとも誰の手によるイラストかは一目瞭然だろう。そう、あの“望月けい”先生である。最近だとアニポケEDテーマ『ピッカーン!』のMVイラストを手がけたことも記憶に新しい。

楽曲を再生する。
まらしぃ氏の卓越したピアノの旋律とともに歌われる詞には「ミストボール」「ラスターパージ」といったラティアス・ラティオスの専用技や「水の都」「護神」というあの映画のタイトルに入った言葉、「こころのしずく」や、タイトルにもある「むげんのチケット」といった2匹にまつわるアイテムなど、ラティアス・ラティオスの要素を余すことなく拾っていく。

また、『むげんのチケット』のMVには2匹の初登場作品『ルビー・サファイア』のゲームハード「ゲームボーイアドバンス」も映っており、当時遊んだ人々にとってはたまらない演出だろう。

と、他人事のように捉えていた。

しかし、対岸の火事も明日は我が身。

ORAS世代の私にも同じような感動が襲いかかる。

Ⅲ:感涙

楽曲も終盤に差し掛かり、ラスサビが流れ終わったその時、私の目には、かつてのあの日に一緒に空を飛んだ“メガシンカ”をしたラティアスとラティオスが。そして耳には『天翔ける夢』のアレンジが流れ込んでくる。その瞬間、私はあの時の思い出を懐かしみ、感動し、大量の涙を流した。それだけでは無い。続く歌詞には「おおぞらをとべる」という言葉。そして映像に“ニンテンドー3DS”が。『オメガルビー・アルファサファイア』の要素をこれでもかと畳み掛けてくる。

その刹那、私の瞳から、こころのしずくが溢れ出した。

あの日、”おおぞら“を飛び回った大切な仲間、その際に聞いたBGM、その画面を映しているゲームハード。
その全てが私の心を刺激してくる。

どの「ポケミク」楽曲も大好きなのだが、思い出補正込みでいうとこの曲がぶっちぎりで一番だ。

ありがとう、メガラティアス。
ありがとう、「おおぞらをとぶ」。
ありがとう、『天翔ける夢』。
ありがとう、『ポケットモンスターアルファサファイア』。
ありがとう、ニンテンドー3DS。
ありがとう、初音ミク、KAITO。
ありがとう、まらしぃ様。

ありがとう、『むげんのチケット』。

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