台湾統一地方選、市議クラスでも大盛況
まずはこちらの自作動画をご覧ください。
台湾は11月26日(土)が4年に1度の統一地方選。市長(日本では県知事に相当)や市議会議員(同じく県議会議員に相当)、里長(同じく町内会長に相当?)など、全国で1万人規模を選出する一大政治イベントが控えている。
街中が選挙にまつわるポスターや看板であふれているのは以前にも書いた通り。そのなかで選挙カーになにやら真っ赤な告知文が貼ってあるのを見つけた↓。よくわからないけど、おもしろそう。行ってみることにした。11月5日、土曜朝のことである。
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足を運んだのは台南市議会議員に立候補している蔡筱薇さんの、選挙対策本部?の発起大会。この蔡さんは台南市の東区が地盤で、私はその東区に宿舎と大学があるので、街を歩いていて最も頻繁に選挙ポスター&看板を見かける候補者なのである。
選挙事務所っていうと、日本では選挙特番で当確がでた後、関係者が万歳三唱しているシーンを見かけるでしょう。あんな感じの「事務所内はぎゅうぎゅう詰め支持者の熱気に包まれた」的な光景を目にすることになるんだろうなあと想像していた。
が、会場まであと数ブロックというところまで来た段階で、もう、向こうから、ズン、ズン、と、腹に響くような爆音が聞こえてくる。さらに現地に着くと、なんと道路を封鎖して特設会場が準備されている様子が視界に入ってきた。
開始時間の9時半まではまだ10分ほど時間があったけれど、すでに会場は半分ほど埋まっている感じ。真っ赤な衣装を身に纏ったおばさんが大音量の音楽にあわせて歌っていた。このひとがいわゆる前座で、候補者名を連呼しながら場を温めている。
この候補者は民進党所属なのでイメージカラーは緑。けれど前座おばさんの衣装も赤なら、テントも赤、座席も赤。きっと中華圏では赤が縁起の良い色だからなんだろう。
会場後方には救護スペースやメディア受付もあって、かなり本格的である。
簡易トイレまで設置してあった。そんなに長時間のイベントじゃないはずなのだが。まわりの商店に迷惑をかけると、そのぶん票も逃げていくっていうことなんだろうか。
それにしてもこの会場を設営するのに一体どれだけのお金がかかるんだろう?
会場の盛り上がりの様子は冒頭の動画をみていただくとして、意外だったのは、プログラムのほとんどが台湾語で進行されていたことだ。やはりこの一帯で暮らす人々の「母国語」は台湾語なんだなあと気付かされる。
「感謝」は中国語では(声調を無視してあえてカタカナで書くなら)ガンシエだけど、登壇した人々はみんな「がんしゃ、がんしゃ」と叫んでいた。
それから「ドンスァン」。中国語で當選(ダンシュエン)のことなんだろうなあと想像していたら、やはりそうだった。ただドンスァン自体は凍蒜(凍ったニンニク)という言葉で、当選を意味する一種の隠語というか、言葉遊びのようなものらしい。
わたしは日本でも選挙運動に関わった経験がまったくないなので、日本のこういう集会と比較できないのが辛いところ。
ごく個人的な印象論でいうと、市議クラス(日本では県議に相当)のわりには相当なお金と手間をかけて準備した集会なんだろうなあ、という感想である。参列者が全員ちゃんとした支持者なのかは不明。どうなんだろう。
【2022/11/05の日記】
朝食は友人にもらったドーナツを食べた(とってもおいしかった)。9時ころに家を出て、歩いて近所でやっているはずの選挙集会に出かけたのは上述の通り。
1時間ほどで切り上げ、1日観光で八田與一のダムへ。この件は改めて書きます。
机に向かっての勉強時間は1時間13分。