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「これで1万円…」台湾・嘉義の恐怖ホテル
カメラ散歩も沢山できて楽しかった10月の3連休旅行。一つだけ反省と教訓がある。「宿泊場所は早めに確保しておけ」。嘉義のホテルがものすごい場所だったからだ。
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嘉義駅から歩いて3〜4分のところにあったこのホテル、旅行サイトで予約したときから一抹の不安を覚えていた。フロント?っぽいところを写している写真こそ、まあ若い人が泊まるようなホステル風である。
ところが予約完了と同時に、こんなメールが送られてきた。
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いわく「揉め事になるのを避けるために、先に宿泊料金を支払ってください。売り切れ次第販売は終了します。支払い先の口座番号は……」。
えっ、予約完了したんじゃないの?
少なくとも予約サイトのサムネ写真にあったような、エントランス近くで若い男女がおしゃべりしているような宿ではなさそう。ちなみに「台湾の銀行口座を持っていないので支払えません」と返したが、それに対する返信は「チェックイン時間は16〜20時です」のみだった。いよいよやばそう……。
Googleのストリートビューで調べてみても、なかなかドキドキさせられる門構えである。
どうする? 台中でもう1泊しちゃうか? ちなみに宿泊料金はなんと2200元(1万円強)。けれど他に空いていたホテルは街の中心部からすごく離れているか、中心部にあるホテルは5000元とか6000元とかするところのみ。
予約を入れたのは木曜日で、旅行開始は土曜朝。
後戻りするには時間がなさすぎるし、なにより「何でも見てやろう」(©︎小田実)の精神に反する。さらに最大の失敗はこの時点で友人に「嘉義のホテルがやばそう」と話してしまったこと。「レポート待ってます!」とまで言われ、ここでひよったら情けなさすぎる。
そしてとうとう、チェックイン。
*
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嘉義では普通に検索すると5000元とか6000元とかするホテルしか空いておらず、と思ったら駅前に奇跡的に2200元の一軒が空いていた。ところが、これがどローカル。2200元って日本円換算で1万円なんですが……。フロント?のおじちゃんは丁寧だけど、その向かいでおばちゃん夜ご飯食べてるんですが……。 pic.twitter.com/4iylBXJYkj
— u5505 (@u5505tainan) October 9, 2022
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15分ほど待たされた後、おばさんに連れられて本日宿泊する部屋へ。
電梯なんて当然ない4階。だが部屋番号は500番台。台湾でも四は死と諧音だからか? 案内してくれたやけにスカートの短いおばさんになぜか「あんたは帥」と褒められる。このまま襲われるんじゃないかという気配すらした……。「像◯◯一樣」と言われたのはわかったけど、何に似てるのかはよく分からず。 pic.twitter.com/fHvqo0l7AF
— u5505 (@u5505tainan) October 9, 2022
部屋はそこまで致命的に汚くもないけど、なんとなーく暗いし、シャワー室は何故かすでに濡れてるし……という感じ。まあ海外で出くわしたローカルな安宿といった風情である。
— u5505 (@u5505tainan) October 9, 2022
けどね「安宿」じゃないんだ、ここに一泊1万円払ってるんだ☺️ pic.twitter.com/XcBpkOdjno
ちなみにこの通りは「休息◯◯元から、住宿◯◯元から」という表記のホテルがやけに目立つ。
— u5505 (@u5505tainan) October 9, 2022
これってそういうことですよね?
と、さきほどの日本在住経験んのある台湾人男性にLINEで聞いてみたら「日本と同じだよ」とのことでした。怖い……。 pic.twitter.com/IB5lYg4c0k
このやけにスカートの短いおばさんは正直本当に怖かった。当日↑とツイートした通り、ここ、いわゆる連れ込み旅館なんでしょ? おばさん妙に距離が近いし(台湾人はみんなそうだけど)、妙に外見を褒められるし……。
知り合いの台湾人に写真を送ったら「僕もそんなところ泊まったことない。それに高い!」とのこと。別の台湾人に聞いたらちょうど今日が国慶節で、しかも政府主催で毎年都市を変えて開いてる花火大会が、今年は嘉義開催だから余計に値上がりしてるんじゃないかとのことだった。確かに外では花火。 pic.twitter.com/6Haq1cVKuk
— u5505 (@u5505tainan) October 9, 2022
さっさと夜ご飯を食べにいき、事前にダウンロードしてあった映画「KANO」をみて、さらにコンビニで買ってきたビール500ml缶×2を飲んでベッドに入った。これくらい飲んでいれば、万が一夜中にドアをノックする音があっても、気づくことなく翌朝を迎えられるはず……。
*
そして翌朝。
結局おばけも虫も、やけにスカートの短いおばさんも、夜の部屋に現れることはなかった。おじさんは優しいし、設備が30〜40年前からおそらく一度も更新されてないことを除けば悪くない宿でした。 pic.twitter.com/oIApx8G58U
— u5505 (@u5505tainan) October 10, 2022
部屋の張り紙によれば、平時は600〜700元の部屋だったらしい。国慶節の花火大会で3〜4倍に跳ね上がっていたということか。
— u5505 (@u5505tainan) October 10, 2022
朝になったら廊下の不気味さも少しだけ(本当に少しだけ)やわらいだ。600〜700元ならなんの問題もない宿だったと思う。 pic.twitter.com/XjSJaqiIbB
ということで、結論からいうと何も出なかった。おばけはもちろん出なかったし、虫が湧くこともなかったし、夜半、やけにスカートの短いおばさんが「サービス」を売り込んでくることもなかった。受付のおじさんも親切だったし、基本的には問題ない宿だった。
ただし、この「問題ない」には「海外旅行していて遭遇する安宿としては」という枕詞がつく。2200元=1万円強はやっぱり高すぎた。国慶節の花火があるということも事前のリサーチ不足だったし、やっぱり旅の準備はもうちょっと計画的にすべきだった。
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【2022/10/11の日記】
「小孩先生」という名前のお店で朝食。騎樓下招牌餐というセットメニューで99元(450円強)。かなりボリュームがあったので、休日の朝食兼昼食とかにいいかも。ちなみに小孩先生を英語にすると……
— u5505 (@u5505tainan) October 11, 2022
小孩先生 手作吐司&蛋餅
+886 6 208 0943https://t.co/0jMWlbcm3m
特に曲は流れてなかった。 pic.twitter.com/8KI845cgas
3連休に遊びすぎたせいで、勉強が追いつかなくなってきている。ただ教科書が「大学生の生活」みたいなトピックでちょっと楽しい。
なにを読まされてるんだ?(教科書) pic.twitter.com/hgoTGnJ4Tx
— u5505 (@u5505tainan) October 11, 2022
到底なにを書かされているんだ?(宿題) pic.twitter.com/cDHqgo6Jf3
— u5505 (@u5505tainan) October 11, 2022
宿題と予習が追いつかなくて昼食はスキップ。夕食は牛丼屋さんに入って蔥香溫泉牛丼(150元=約685円)を注文してみる。器が吉野家っぽくて、提供までのスピードも2〜3分。牛肉はやや硬め、味薄め(日本のようなあからさまなしょっぱさもどうかと思うが)。ただこの店は日式麥茶がちゃんと日式だった。 pic.twitter.com/An38Nc59V3
— u5505 (@u5505tainan) October 11, 2022
机に向かっての勉強時間は7時間15分。かなりやった。