「胡錦濤の謎退場」台湾の新聞どう伝えた?
22日(土)閉幕した中国の共産党大会。中身以上に注目を集めたのが閉幕式の最中、前総書記(前国家主席)の胡錦濤さんが不満げな表情で?途中退席した出来事だった。メディアもネットもざわついたようだけれど、果たして台湾の新聞はどう伝えたのか。
まずは国民党寄りといわれている聯合報。
23日(日)付の1面をみると、メインの1番大きな見出しこそ「廿大閉幕 習家軍大勝」(第20回中国共産党大会が閉幕、「習近平軍」が大勝)。慣例をくつがえす人事で、習近平さんが権力基盤をさらに強固なものにしたことを伝えている。
ただ、そのすぐ下には「胡錦濤中途突離席」(胡錦濤が途中で突如離席)との見出しが踊る。本文を読んでみると記事の最後にはこう書いてある。
ヒイヒイ言いつつも訳すとすれば
という感じか。
体調不良説や習近平さんに対する不満説などにも触れていない。あくまで何が起きたのかの説明に終始し、論評は避けている。しかもその書き振りも「外国メディアの撮影した画像から見てとれるのは」と、相当慎重である。
ちなみに3面でもこの出来事をもう少し詳細に説明している。
ただし、あくまでこれが何を意味をするのかには触れず、見出しも「閉幕大驚奇 過程110秒 胡錦濤中途離場 原因成謎」(閉幕式、奇妙な110秒間 胡錦濤が途中退席、原因は謎)にとどめている。
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リベラルな論調が多いとされる中国時報に至っては、本件の扱いがかなり小さい。1面の見出しには本件が紹介されていない。本文を読んでみても1面には見当たらない。
3面までめくるとようやく写真が出てきて、写真についた小さな見出しは「途中で退席」。その下に記者の「現場直撃」というルポ風コラムがあって「本筋とは関係ないけどちょっと面白かったこぼれ話」的な紹介のされ方をしている。
同コラムは「記者もPCR検査を受けさせられて大変だったわ〜」みたいなエピソードも盛り込まれていて、逆にいえばそれくらいの軽いノリでしか胡錦濤さんの退席の一件を伝えていない。なぜなんだろう?
まあ、今回は両紙とも10月23日付を比べただけなので、24日以降も継続ウォッチしないと報道姿勢の比較はできないのかも。もしかしたら中国時報は23日付での本件の扱いの小ささを猛省して、翌日以降がんばって報道してるかもしれないし。
【2022/10/13の日記】
この日は夜に仕事関係のオンライン会議。アメリカ在住のアメリカ人と会話するという環境で、またしても英語の単語がまったく出てこず絶望した。
机に向かっての勉強時間は3時間32分。