居場所と就労支援の間の支援を求めて考えたメモ
本人の状態
ひきこもりは社会的な相互作用が弱く、孤立感、疎外感を感じている可能性が高い。
社会から切り離され、世界の一部ではないと感じている可能性があり、だれにも理解されていないと感じていると考えられる。
そのため、社会的状況で人と交流することに恐怖を抱いてる可能性も高いため、ひきこもりの状況にいると考えられる。
また、自分の価値や能力に対する自信の欠如、人生で達成したいことが分からないと感じている可能性も高い。
これは、過去に否定された経験があることや、自分の価値や能力を信じられていないために起きていると考えられる。
そのため、自分の能力を疑い自信が持てないために社会に参加することが難しいと捉えていると考えられる。
社会の状態
日本社会の基本は集団の歯車になることにあるが、ひきこもりは社会から孤立しており歯車になっていない。
そのため社会から排除される形で認識されている。
また、近年は「個人の責任」が過度に社会に蔓延したため、歯車になれないことは社会的要因も強くありながら個人の責任としてる「空気」がある。
支援の状態
従来は精神疾患や障害の可能性から福祉に寄せることや、民間支援機関による現状維持とする支援が主だっていた。
近年になり個人スキルや物品売買のプラットフォームの普及から、ひきこもりながら経済的社会のつながりを得るための支援が芽生え始めた。
IT関連ではパソコンとインターネットの環境のみで作業が完結できることから、外出することなく作業を完了することが出来る。依頼人との交渉は居場所事業の支援機関が間に入ることで、不特定との人間関係の複雑さや恐怖感を感じずに済むような仕組みが多い。
また、農業による支援もある。農作業自体は人間関係を必要とせずに活動でき、屋外での作業のため心身の健康にも寄与する。農作物の売買を支援機関が間に入ることで、先ほどのITと同様に精神的負担を抱えずに済む仕組みである。
ひきこもり状態と活動状態の間を埋める支援
自分に自信がないことがひきこもりの精神状態の1つにある。これを満たすことなくITや農業の活動に向かうのは難しい。
そこで、自分に自信を芽生えさせるための支援が必要となる。
これは、他者からの評価や承認によって芽生えると考える。
ではどのようにして評価や承認を得る環境を整えるかにある。
1つには「興味を持ち学習したことを披露する」にあると考える。
例えば、「WordPressに興味を持った」として、WPのインストールやHTML/CSS/PHP、テーマの作成、プラグインの導入など様々な事がある。これらを学習して他者に披露する。
または、アクセサリーやアクリルスタンドなどの工芸、写真やイラストなどの美術、などでもよい。
そして披露された他者は肯定的な評価や承認を返す環境を整える。ここでいう「他者」とは、「自分と似た境遇の者」であって「支援機関の者」でないことが重要と考える。
これによって自分の行ったことを認められる環境があることを感じることで、自信につながると考える。
最後に
前述の「間を埋める支援機関」があればお教えいただきたい、と考えるほどに見つけるのは難しいと思っている。
参考
こども・若者の意識と生活に関する調査 (令和4年度)