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思わぬ出来事に出会うと人は、息をのむ

娘。10歳。
いわゆる、「1/2成人式」を迎える年齢。

「お父さん大好き」な娘は、夫と2人で外出もするし
夫とベタベタしているし
むしろ母親よりも父親が好き。

思春期にはいりかけていて
母親の私にはめちゃくちゃ反抗するものの
父親とは仲が良く
父親の言う事は素直に聞いていた。

娘の成長がやってきた


「私、部屋を改造したいんよね」

という娘。
それまで、床に色々とモノを投げ出していたのだけど
急にスイッチが入ったのか
部屋を片付けだした。
「やるじゃん」と思う私。

ある朝、急に

「あの机、部屋に入れてほしい」

と結婚当時に買ったローテーブルを部屋に入れてほしいという。
仕事から帰って夜にやるね、と言っていたのだけど
家に帰ると、自分の部屋に机を移動させ、ノートに色々書き込んでいた。

まあまあ重量のある机。
「やるじゃん」と思った私。

そして。その日の夜。
思いもよらぬことを、父親に、打ち明けた。

「今日から部屋で一人で寝たい」


夫も私も、思わぬ出来事に息をのんだ。
いやいや、暗いところは苦手だし、怖がりなのに、一人で寝れるの?
と心配もつかの間。
「怖くなったらみんなと一緒に寝る」という。

たぶん、ちょっとしたら
「やっぱり一緒に寝たい」というんだろうな。
布団を移動させるの、ちょっとめんどくさいな。
そんな風に思っていた。

心配になり、
部屋をチラチラと覗いたけど
起きる気配もなく。
朝まで娘は自室で寝た。

離れられないのは、親の方

想定外の出来事に、思わずツイートをしてしまう私。


まさか。こんなに突然だと思わなかった。
「そろそろ一人で寝たいな~」とかいうんだと思ってた。
「いやいや、怖いでしょ~大丈夫?」「やっぱり怖いからやめる」
とか、そんな会話が繰り広げられると思ってた。

そんなことは一切なく。
娘は今日も自室で寝ている。


あまりに突然の出来事に驚きを隠せない。
子どもの成長は嬉しい。
だけど、本当に寂しい。

成長している。

その事実は分かるけど、
もっとゆっくりでもいいのに。

そんな風に思ってしまう。


アメリカ先住民の「子育て四訓」という言葉がある。

乳児はしっかり、肌を離すな
幼児は肌を離せ、手を離すな
少年は手を離せ、目を離すな
青年は目を離せ、心を離すな

まさに今、少年期に入った娘。手を離す時期。
分かっちゃいるけど、つい、手を取ってしまいそうになる。


子どもを信頼し、見守る。
子どもを1人の人間として尊重する。

「1人で寝れた」
それが自信につながった娘は
これからもきっと
自信をつけるためにいろんなことに挑戦していくのだろう。

娘を応援し、見守る
それができるときっと私も母親としてレベルアップできる
娘ができて、私にできないはずがない。
やってやろうじゃないか。

と涙をこらえて私は今日も娘の寝顔をこっそりと覗いて寝るのだ。

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