通販で使える決済方法、オススメしない決済方法、決済方法の選び方
現在ECを始める上でユーザーに提供可能な決済方法は10年前と比べて倍くらいに増えています。僕がECをゼロから立ち上げた10年前は↓こんな感じでした。
10年前の決済方法
先払い
・クレジットカード決済
・銀行振込決済
・代引き決済(玄関先での先払い)
・PayPal決済
・口座振替
後払い
・銀行振込決済
・コンビニ決済
・郵便局決済
2019年現在は↓こんな感じです。
2019年現在の決済方法
先払い
・クレジットカード決済
・銀行振込決済
・代引き決済
・PayPal決済
・キャリア決済
・Pay-easy決済
・電子マネー決済
・他通貨決済
・Google Pay決済
・LINE Pay決済
・Amazon Pay
・Apple Pay
などなど
後払い
・銀行振込決済
・コンビニ決済
・郵便局決済
・LINE Pay
リスクのある決済方法
もうめちゃくちゃ増えてました。ただ、 後払いは増えてません (後払いでの 支払い方法 は増えていますが)。その理由は僕が運営していた時に経験したことのままであれば、 未回収リスクと回収コストがかかる からです。これらコストを考えると結構な負荷がかかる決済方法です。取扱商品のターゲットにもよりますが、後払いじゃないと支払いができないユーザーをターゲットにすることは、リスク的にもコスト的にも重たいです。
おそらくそういう背景からか、最近は 回収代行業務込みの後払いサービス もあるようですが、その分手数料が高いです。
個人的には 後払い は導入しないことをオススメしたいです。
次に運用コストが高かったのが 銀行振込決済 です。先払いでも商品出荷前に入金確認作業が発生します。注文完了後即入金してもらえれば処理としては楽ですが、何日も入金されなかったり、最終的に入金されずに注文取消しになったりということも発生します。注文は完了しているので、商品は仮押さえとなり倉庫で待機です。倉庫の場所も取りますし、注文取消しとなった時には、旬を過ぎてしまい売れ残る場合もあります。バーチャル口座を注文ごとに個別に発行して、入金通知までおこなっってくれるサービスもありますが、 入金待ち が発生することには変わりないので、クレジットカードを持てない方々がターゲットの場合以外はやはり導入しなくてもよいかなと思います。
回収確定しないと注文完了できない決済方法のみが理想
クレジットカード決済のように、注文時に回収(ほぼ *1)確定となる決済方法のみとするのが理想です。そうでない決済方法を導入することはクレジットカードを持っていないユーザーもターゲットとする場合には有効ですが、その分 回収コスト や 決済方法利用コスト(手数料など)がかかってきます。
*1 クレジットカード停止などで回収できなくなる場合もありました。
EC構築サービスが増えて、手軽に自分の持っている商品を販売できる世の中になりつつありますが、入金処理や発送待ちの在庫管理などに労力を割かれると 手軽さ からかけ離れたものになってきてECが面白くなくなってくると思います。届けたい商品やサービスが負荷なく対価と交換できる仕組み となるよう決済方法は選択したほうがよいでしょう。
個別に決済方法を導入するコストは高い
決済代行サービスを利用すると固定または変動で手数料がかかります。注文単位だったり、月の売り上げ単位だったり、算出方法はさまざまですがかかります。この手数料を払わないで済むようにするためには各種決済サービスや銀行と直接契約をする必要があります。が、実質不可能です。お金の取り扱いになりますから厳しい信用調査もありますし、銀行なんてものすごい数がありますから個別に契約しようとしていたら利用可能になるまでに何年もかかると思います。また、場合によっては個別契約をやっていない決済サービスもあるでしょう。このことから、リスクもコストも高く、 商品の販売 という当初の目的をいつまでも達成できません。
ここはおとなしく 決済代行サービス を利用した方がよいかと思います。
ちなみに、ほとんどの決済方法は月の取扱高によって 手数料率が変わります 。ただし、 自動的にではないです 。都度交渉です。取扱高が増えればその分その決済サービス側からしたら上顧客になるわけです。他に乗り換えられたくないので、交渉にも応じてくれるようになります。手数料率を押さえられれば利益につながるため、こまめに交渉すべきかと思います。
決済代行サービスによって取り扱い決済方法は様々
↓こちらの比較サイトを見ると20社程度の決済代行サービスがありました。
それぞれ サービス内容 も 取り扱い決済方法 も異なります。自社のサービスにあった決済代行サービスを選びましょう。
EC構築サービスによっても取り扱い可能決済方法は様々
ちなみに EC構築サービスによっても取り扱い可能決済方法が限られる 場合があります。ECシステム と 各種決済サービス とをシステム連携させる必要があり、その作り込みが EC構築サービス によって異なります。
・導入したい 決済方法
・導入したい EC構築サービス
はセットで考えて選定しましょう。