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理想の結婚相手
私が結婚した頃、独身の友人たちはこう言っていた。
「ちゃんと好きな人と恋愛して結婚したい」「できるだけ早く結婚したい」「年下がいい」「40代っておじさんでしょ?」「太っている人とは無理」「愛されるより愛したい」「私と同じぐらい面白い会話ができる人がいい」「趣味の合う人ならいい」……
様々な文脈の中に散りばめられてはいたが、結婚相手への条件をまとめるとこんなところであった。
全部当てはまる人を探すのは難しすぎない?理想高すぎない⁉︎とは思うが、私自身も自分と同じ業種に携わっている人がいいと思っていたので、理想はかなりピンポイントだった。人のことは言えまい。
ぼんやりとたくさんの条件を挙げてしまうのは、具体的にこの人と思える人がいないからなのかもしれない。この人と思う人がいたら、付き合ったり結婚したり、とっくにしてる。
友だちが、彼氏が欲しいとか結婚したいとか言っていると、つい「どんな人がいいの?」と聞いてしまう。そして先ほどのような抽象的な多くの条件を挙げられ、迷子になる。きっと本人たちもわかっていないのだ。
自分の理想の条件を挙げてから、それに合う人を探すのか。結婚したいと思うような人と出会ってから、自分の理想に気づくか。鶏が先か卵が先か。
具体的になった瞬間には、現実になっているはずだ。
あれから数年経った。結婚相手に求める条件について話をしていたメンバーのうち一人は結婚する予定らしい。彼女が挙げていた条件は概ね二つ、自分から好きになれる相手であること、面白い会話ができる人というものだった。