インド滞在記 #3(2004年~2005年)
2004年11月16日~12月9日で、北インド方面をぶらり一人旅してきました。
ムンバイの下のほうにあるゴアから、アーグラ、ヴァラナシ、コルカタ、ガヤー、ジャイプル、ジョードプル、ウダイプル、アーマダバードを周ってまたゴアに戻ってくるというルートで、期間は3週間とちょっとでしたが移動距離はかなり長かった(ざっと計算しても6500km以上)です。
ゴアから最初の目的地アーグラまでの移動でも、30時間以上は列車に乗っているという始末・・・インドはバカでかいです。
旅の目的は「コルカタで大学の先輩に会う(コルカタで開かれる国際学会で発表するためにインド来訪)」というシンプルなものでしたが、旅自体はなかなか刺激的なものとなりました。
変な日本人や外人旅行者はもちろん、怪しげなインド人(現地もの)たちは呼ばなくても自然とよってくるので、色々な人にも会えました。
今回より、複数回にわたって、この旅の手記をまとめてみたいと思います。
2004年11月16日~18日 アーグラ:34時間耐久列車とリクシャーワーラー公開逆オークション
まず最初に訪れたのがアーグラでした。ゴアから所要約34時間、ずっと列車の中で、しかも荷物に気をつけろとのアドバイスからほとんど動かなかったら、足の筋肉が衰えたのかうまく歩けませんでした。ぷるぷるしてました。寝たきりの人の気持を少し理解。
アーグラといえばタージマハルがある場所です。つまり観光地、カモがたくさん来る町です。私も例外ではなくカモとみなされました。特に日本人はブランド・カモらしく、大人気です。目を輝かせたインド人どもが寄ってくるなか、ぷるぷるしていた私はミスターチルドレンを歌えるリクシャー・ドライバーをアーグラ最初の移動パートナーに選択しましたが、今思い返せばボラれてたなという感じです。半日乗り放題で300ルピー(約750円)。うーむ、してやられた。
今回の旅のサブ目標を“「地球の歩き方・インド」に載ってる観光スポット(訪れる都市のみ)を全て制覇”としていたが無理なことに気づいた・・・最初の地にして。大きな収穫である。
ここでは到着した日にアーグラ城、イディマド・ウッダウラー廟を、2日目にタージマハルそしてファティープル・シークリーという遺跡をふしぎ発見。多くのマネーを外人用入場料のためボッシュートされたが、スーパーひとし君(赤い色の身分証明書)は死守した。特におもろかったのはファティープルで、ここに行くために使った市バスのなかで仲良くなったグジャラート州から来たらしいインド人ファミリーと一緒に見学した。インド人は写真が大好きなようで、その家族の親父とオカンがプロっぽい人に色々なアングルで写真を撮ってもらってる間、2人の子供はただひたすら待たされていた。それで私は子供たちと一緒に遊んだりしていた。
その日の夜、列車でヴァラナシに向かう予定だったのでインド人ファミリーと現地で別れ、バス停の場所を聞いたイタリア人カップルと一緒にバスで市街地に戻ったのだが、このバスが凄かった。おんぼろ小型マイクロバスみたいなのに50人以上乗っていたと思う。完全密封パック状態ジップロック。窓から車内に入ってるやつもいたし、バスの屋上に乗ってるやつもいた。インドっぽい風景であったが、途中で人が落ちるような音がしたときはびびった。あと荷物も心配だった・・・スーパーひとし君。
半径50cm内のパーソナル・テリトリーを再び取り戻したのち、私は駅に行かねばならなかった。道もようわからんし(普段乗らないので)リクシャーの相場もようわからん私は、3人くらいのインド人リクシャーを呼び集め、値引きオークションを開催した。「一番安い値段いったヤツのに乗る」と宣言して。
結局いくらで落札となったか覚えていないのだけど、見事お客を勝ち取り一生懸命チャリをこいでいる青年の後姿を見ていると、「チョットくらい多めに払おうかな」と思ったりもしたのだが、なんと後から料金追加(水増し請求)してきやがったから追っ払ってやった。サザエさんの歌のバックで映されるショート・ストーリーみたいでした。
駅でヴァラナシ行きの列車を待つも、こない。1時間過ぎても来ない。さすがに少々心配になってきたが、約2時間遅れでやっといらっしゃった。見かけはボロいが社長出勤だから、裸の王様トレインと名付けよう。
そこではここでクエスチョンです。さて、ヴァラナシに到着するのは何時になるでしょーか?
(つづく)
<Appendix>
2004年11月16日 ゴア ⇒ アーグラ
4:00 起床。Thivim駅へ移動。
(5:03am Thivim駅発 2617 MANGALA Exp を利用予定)
5:15 列車が発車。日が出るまではかなり冷え込んだ。
8:00-9:00 人がいっぱい乗り込んできて、スリーパーシートを一人で使用できなくなった。
朝メシなし。昼メシはベジ25Rs。
昼間は暑い(やはり)。となりのおばさんの体温が気になる。
14:00 車内はより混んできた。何いってるかさっぱり。
14:08 うまく上のスリーパーシートをゲットできた。もうここから動かないようにしようと思う。
Thivim駅で会い挨拶したデンマーク人のおっちゃんと会話。
約34時間の列車移動、かつ「荷物に気をつけろ」とのアドバイスに従い、ほとんど席から動かず必要最小限の身体運動にとどめたら、下車時には筋肉の衰えを痛感。足がプルプルして歩けず。寝たきりの人の気持を少し理解。
2004年11月17日 アーグラ
12:00 アーグラー・カント駅着
13:00 チケット・ブッキング
14:00 リクシャーのおやじと問答。おやじのくせにミスチルが歌える。フランス語やドイツ語もそれなりに話せていた。なんでリクシャーの運ちゃんなんかやってんの。
15:00 ホテル・ゴパール着
15:30‐16:30 アグラ・フォート
16:45‐17:20 イディマド・ウッダウラー廟
18:00 高そうな土産屋(政府経営)何も買わず、もちろん。
18:45 風呂など
20:00 メシ(ホテル下)
20:30 外出、ホテル横の大理石店のディネーシュと友達になり、彼の家へ。けっこう仲良くなったが石は買ってやらず。
2004年11月18日 アーグラ ⇒ バラナシ
6:00 起床
7:00 タージ・マハルで日本人女子2人と友達に →30日にレイクパレス
10:00 朝食with日本女子2人。かなり待たされる。我慢できずに厨房へ何度も覗きに行く3人。そして日本人女子、どこでも大人気。
12:00‐13:30 バスでファティープル・シークリへ
13:30‐16:00 バスで友達になったインド人(プラティシ?←スマイルという意味らしい)家族とファティープル見学。基本的にそこの家族の子供と遊んでたり。
16:00‐18:00 バスでアーグラーへ with イタリア人カップル。女の子にほれかける。
18:00‐18:45 サイクルリクシャーで駅へ。最安運ちゃんを見つけるべく道路上にて公開逆オークション開催 ←値段がどんどん下がっていく。
19:00‐20:30 列車遅れる。トーク with フランス人カップル2組。寿司ネタと格闘技ネタがウケるようだが、男どもはほとんど英語話せないもよう。
(19:48 RAJA KI MANDI発 Varanasi行き 列車を利用予定)