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ラブライブ!スーパースター!!から学ぶチャンスの特性

1. はじめに

最初は自分語りをします。興味がなければ飛ばしてください。
私は最初、ラブライブ!スーパースター!!に興味がありませんでした。シリーズが続いているから惰性で見ているだけで、面白くないことがあれば揚げ足でも取ろうかというスタンスですらありました。とはいえ見てもいないのにとやかく批評するのはよくないので、とりあえず1回くらいはライブを見ておこうと思い、1stライブの福井公演に参加しました。しかし、これが私の気持ちを大きく変化させるきっかけになりました。ライブが進むにつれ、あれだけ興味がなかったLiella!を楽しいと感じ、終わったころにはこれからも応援していきたいとまで感じるようになりました。そして、今ではLiella!沼にはまってしまった著者でございます。
(手のひら返しはオタクの常套手段だろって思うかもしれませんが、私の場合は手のひらを返さないパターンも多いのです、と補足します。)
私がLiella!を好きな理由はもう一つあって、それは心に刺さる歌詞が多いことです。特に私が好きなのは『私のSymphony』の「チャンスはある日突然 目の前に舞い降りてきた 思うかたちと違っても そっと両手を伸ばしたんだ」の部分です。ほかにもいっぱい好きな歌詞はありますが、話の本筋ではないので別の機会にでもお話しします。

ここから本題です。
『私のSymphony』で描かれたチャンスの側面ついて、私の人生観と照らし合わせて考察してみたく、文章にしました。私が書きたいのは以下の2点です。1つ目は、チャンスが訪れるのは偶然ではなく必然だと思っていることです。『私のSymphony』では、チャンスは突然に思う形と違って舞い降りてくるとあり、偶発的な要素が描かれています。しかし、必要な要素が整っていると、チャンスが降りてくるのは必然になるというのが私の考えです。その必要な要素について述べます。そして、2つ目は降りてきたチャンスをつかむために必要なコトについてです。『私のSymphony』の2番では、チャンスに手を伸ばした後の姿は楽しいと描かれています。これは、ある程度チャンスを形にした結果と推測します。しかし、すべてのチャンスが形になるわけではありません。チャンスをつかむのに何が必要なのかを述べます。
ラブライブ!スーパースター!!の展開や登場人物を通して、これらについて考えていきます。

2.   チャンスを必然にするには

「準備」と「努力」でチャンスは必然になります。問題は、それが適切であるかどうかです。入念に準備をして、正当に努力した先には、雨のようにチャンスが降ってくることでしょう。その雨粒の1滴にも当たらずに歩くことは不可能でしょうから、それは必然となります。ただし、間違った方向に努力する人間や適当な人間には、チャンスの数は雨粒ではなく隕石くらいにまで減ってしまうでしょう。多くの場合、後者の道を行く人が多いそうです。そうならないためのプロセスを紹介します。私が集めた情報の中で最も多数派だっただけで、一般論ではないということは考慮してください。

①     最終的に自分がなりたい姿(理想像)を決める

②     ①で定めた姿に近づくための小目標を段階ごとに設定する

③     各ステップで何が必要かを情報収集し、徹底的に戦力を練る

特に③の戦略が重要です。7~8割はここで決まるといっても過言ではありません。あらゆる可能性を妥協せず考慮して、取るべき戦略を考えます。その際、情報収集は怠ってはいけません。間違った方向に労力を割かぬよう、理想像への方向性は適切に定めましょう。動き出すことが大事という人もいますが、私はそうは思いません。動く前に立ち止まって考えるプロセスはしっかりとるべきだと考えます。

Liella!の鬼塚夏美ちゃんを見てみます。彼女の当初の目標は「老後に困らないようにする」ことでした。理想像の設定はよいと思います。そして、その目標を実践するため、お金稼ぎに注目して、投資・バイト・動画投稿などの戦略の柱を立てました。この戦略は正しいといえるでしょうか。アニメが進むにつれて、株の暴落に落胆する姿や、身の丈に合っていない重労働バイトに苦労する姿や、再生数が伸びない動画投稿をに固執する姿が何回か描かれました。これを見ると、取るべき戦略はこれではない気がしてしまいます。一発当てればリターンは確かに大きそうですが、長期的にそのリターンは期待できるのでしょうか?高校生が稼げる額なんて知れていますし、バイトで小銭を稼ぐ手段も適切でしょうか?ここは将来のために自分を磨き、高収入の仕事に就けるような努力をすることの方が良いではないかと思います。
一方、2期におけるLiella!の理想像と戦略は成功しました。理想像は優勝です。そして、その目標に近づくための練習メニューが適切だったから、成功したのだと思います。

もちろん、戦略だけではチャンスにはありつけません。そのプロセスの中には、継続して努力しなければならないことが必ずあります。夢が大きなものであればあるほど、強大な苦痛を伴うプロセスが待ち構えているはずです。まあ嫌ですよね。でも大丈夫です。そんな苦痛を軽減させる方法が実はあります。

それは「インキュベートの法則」です。理論は単純で、21日間継続したことは習慣化することができるという、たったそれだけです。どんなに苦しいことであっても、この21日間さえ乗り切ることができれば、それは苦しいことではなくなってしまうのです。
「えっ?結局やらないといけないの?」と思いましたよね。そうです、最後は動かないとチャンスにたどり着けないのです。三日坊主で物事が継続できない理由は明白ですね。本来、習慣化には21日間を要するのですから。

アニメにおいて、Liella!の1年生は上記の法則が当てはまります。1年生の皆は2つの不安感情を抱いていました。「レベル差を埋められそうにないという不安」と「練習についていけるか不安」です。前者は最後まで埋められることはありませんでした。2期10話でその感情は明らかになり、1年生は大会に出場しないほうがチームのレベルが上がるという意見で一致するほどでした。これは、心理的な側面におけるものが大きいと思います。レベル差に関する不安はぬぐえなかった一方、練習量に対する不安は早い段階でなくなりました。練習が苦痛ではなく1つのプロセスとして習慣化したことが理由だと考えられます。もはや練習で弱音を吐いている姿はなくなってしまったのは、しっかり21日間練習を継続したからでしょう。

3.   チャンスをつかむために重要な要素

「運」です。あれだけ準備が~、努力が~と言っといてなんですが、最終的に自分は選ばれる立場から抜け出すことはできません。他社の手が介在する以上、運の支配は難しいです。
高校/大学受験は運の要素が最も絡んでいる例です。受験の際、友達に対して、「あの人はあの実力をもってして受験に落ちたのか」、「あの人はあの程度の実力で受験に成功したのか」と思った経験があると思います。学校側は大人数の受験生を選抜する方法として、短時間の試験が効率的であるため、そこに運の要素が絡んでしまうことは仕方のないことだと思います。

平安名すみれちゃんはLiella!の中で特に運に人生を狂わされてしまっている人のように感じます。彼女は、子供のころからショービジネスの世界で花開くために努力し続けてきました。チャンスは降ってきますが、与えられるのはグソクムシ、木、主人公の友達役のような脇役ばかりで、なかなかものにできませんでした。きっと、彼女よりも後輩に主役の座を譲った経験もあるでしょう。そして、「どうして私にはスポットが当たらないのか」と言い続けて高校生になりました。運に見放され続けた人だと思います。そんな彼女は、ショービジネスとは全く関係のないスクールアイドルでラップがうまかったからという理由で最初の晴れ舞台をつかんだのですから、これは運としか言いようがないです。
澁谷かのんちゃんも、運に狂わされかけている一人になっています。ウィーン国立音楽学校への留学の話がなくなってしまったことは、自分の手ではどうしようもありません。今回は運に見放されてしまいましたが、次こそはチャンスをつかんでほしいものです。

4.   まとめ

チャンスの数は自分の手で操作することができます。適切な方向に努力のリソースを割けば、次第にチャンスは増えてきます。しかし、与えられたチャンスをつかむことができるかどうかは運です。
努力しない人が1回のチャンスをつかんでしまうこともあるし、何回も巡ってくるチャンスをものにできない人もいます。運は自分の手で操作することはできないので、このような現象が起こります。それでも、長期的に見れば最後に笑うのは努力した者でしょう。なぜなら、1回のチャンスをつかんだところで、永続的な成功には直結しないからです。実力のないYoutuberが淘汰されているのもこれが原因でしょう。運でチャンスをつかんでしまうのも非常に危険です。4630万円の誤送金事件は記憶に新しいでしょう。
1回のチャンスに対しては、運が結果を支配しますが、長期的には実力が結果を支配するというのが言いたいことです。チャンスに対して一喜一憂せず、穏やかな目で見守るべきでしょう。

5.   あとがき

留学がなくなったかのんちゃんでしたが、3期ではまた新たなチャンスが舞い降りてくるでしょう。チャンスを巻き込んだ展開に今後も期待します。
そして、Liella!3期生のうち、1人は一般公募オーディションで選ばれることが公表されました。応募は誰でも参加可能とのことですが、皆が横一線ではありません。積み上げがある人は合格に近いし、ただ好きなだけの人は合格に遠いでしょう。しかし、チャンスは1回なので、だれが決まるかは運になります。そういう意味では全員にチャンスはあります。最終的に選ばれた人に対して、「なんでこんな奴が選ばれたんや」とか思うかもしれません。いちいち目くじらを立てず、温かい目で見守りましょう。

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