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婚活市場において女性が求める理想男性像のボーダーを調べてみた

婚活市場において、女性が男性に求める3条件というものが存在する。いわゆる「3高」である。

・高身長
・高学歴
・高年収

この3条件を頑なに譲らない女性が婚活において苦労しているというのはよく聞く話である。
この文章は高望みをする女性に説教をたれるわけではなく、3つすべてを兼ね備えた男性がいかに珍しいかということをわかってもらうためのものである。

高身長

厚生労働省のデータが非常に参考になった。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkou_eiyou_chousa_tokubetsushuukei_h28.pdf

高身長の理想と言えば、180cmだろう。ところが、180cmを超えている人間はそうそういない。データを見ると、95パーセンタイル値が181cm、90パーセンタイル値が178.8cmなので、上位5~10%のところに180cmの壁が存在する。仮に92%のところに180cmの壁があるとするなら、実に12人に1人の割合である。高校1クラスに1~2人レベルの逸材である。

少し妥協して、175cmにしてみる。データを見ると、75パーセンタイル値がちょうど175cmなので、4人に1人の割合である。ちょっと探せば見つかりそうなラインである。

もう少し妥協して、170cmにしてみる。50パーセンタイル値が171cmなので、170cmのラインはこれよりも手前に存在する。すなわち、2人に1人以上の割合で見つかる計算になる。ここまでくると見つけるのは難しくない。

結論

170cmなら結構な確率で見つかる。175cmはちょっと探せば見つかる。180cmはほぼ見つからない。

高学歴

1995年に生まれた子供の数は、1,187,064人である。(男608,547、女:578,517なので、男女比は半々と言って差し支えない)この子たちが18年後に大学受験を迎えるので、2023年の大学の入学者がわかれば、おおよそ高学歴の人間を見積もることができる。

※入学者に浪人を含むこと、中退があることを踏まえると、入学者数を数えるのは正確ではない。本来は卒業生を数えるべきである。

※今回は入学者数ではなく、入学定員を数えている。実際の入学者数は~+5%多い。

まず、高学歴の定義を「国立大学」とする。
2023年の国立大学の定員は95,521人であることが下記よりわかった。118万人の赤ちゃんのうち、国立大学に進学できるのは上位8.0%なのである。12人に1人の割合である。身長180cm並に見つからないということである。

https://www.mext.go.jp/content/20220831-mxt_hojinka-000024704_1.pdf

もう少し裾野を広げて、早稲田、上智、慶応、GMARCH、関関同立までを「高学歴」に加える。

2023年の大学入学定員

各大学の2023年度の入学定員を数えてみたところ、上記大学合わせて76,454人であった。割合にして、6.4%である。

よって、高学歴(国立大学+難関私大)に位置づけられるのは14.4%、7人に1人である。

結論

国立大学は身長180cm並にレア。難関私大まで含めても177cmクラスにレア。

高収入

dodaが提供する、2022年9月~2023年8月に登録した約63万人を対象にした所得の平均額を参考にした。

高収入でわかりやすい大台は1,000万円だろう。しかし、そこに到達しているのは20代で0.2%、30代で1.5%である。100人に1人の逸材である。ほぼ見つからないとみてよいだろう。

もう少し妥協したところで500万円にしてみる。しかし、それでも現実は厳しい。20代で11.4%、30代で33.5%である。30代なら見つかるかな…と言ったところだろう。
もう少し妥協して400万円にすると、20代で31.8%なので、見つかりそうなラインになる。

結論

20代は400万円、30代で500万なら3人に1人なので、173cmくらいの確率で見つかる。これより高収入は高身長を探すくらいに厳しい戦いになる。

ボーダーはどこか?

3高を妥協して、
・身長170cm
・GMARCH or 関関同立以上
・それなりの収入
の条件にしてみる。

1つ1つの条件を見ていくと、身長は2人に1人、学歴は7人に1人、収入は3人に1人なので、頑張れば見つかりそうである。
ただし、1つだけをクリアしているのがこの割合であり、すべてをクリアしているとなると話は別だ。一般的に、高学歴であるほど高収入と言われているので、高学歴=高収入は成り立つ可能性が高い。よって、身長と学歴をクリアしてさえいればよいのだが、実際にそれを満たしているのは14人に1人なのである。

つまり、妥協ボーダーは、180cmより見つからないのである。

これが現実である。

もっと言うと

婚活市場に高スペック男子はほとんど残らない。理由は、大体学生の間に高スペック同士でくっつくからである。
高スペックだとしても、現実に残るのは、

①青春をアニメやアイドルに捧げたオタク
②陰キャとして過ごした期間が長いので、コミュニケーション能力が低い人
③容姿や性格に難あり

などが追加のスペックとしてついてくる。

残念ながらこれらいずれかを備える男性は、女性が求めている像と違うので、切り捨てられるのである。

絶妙に不均衡な需要と供給の上で婚活市場は成り立っている。

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