
【FaB】HVY~ROSのコモナーフォーマット振り返り(前編)【Commoner】
0.はじめに
どうも、tzwです。
既に明けておりますが、今年もよろしくお願いします。

年も明けて1月末、新セット『混沌の餌食』が発売となります。
新しいヒーローに新しいカード。そして新デッキに対して既存のデッキがどのように対応するのか楽しみですね。
そして、今年の3月にはコーリング神戸も開催となります。

メインイベントのコーリングに加え、バトルハーデンにスーパーアーモリーとイベント盛りだくさんの3日間ですが、サイドイベントには恒例のあのイベントもあります。
そう、ゴールドフォイルコモナーですね!
3月15日(土曜日)の11時に開催なので、コーリングと被ってしまうためあまり人気のないイベントになるかもしれませんが、コモナープレイヤーにとっては最高のイベントです。
そこで、今回は昨年のコモナー環境を振り返りつつ、現在の環境についてお話していきたいと思います。
今月末の新セット発売によって大きくメタが動く可能性もありますが、現時点の環境を知っておくことでスタートダッシュが切りやすいため、少しでも参考にしていただければ幸いです。
今回は前後編とし、前編は環境に登場した主な新規・再録カードを紹介し、後編では現在のTier1~1.5くらいのデッキについて紹介していきます。
1.HVY期

自分がFaBを始めたタイミングで発売された『暴力の饗宴』。
このセットでは《ケイヨ》《カッサイ》《ヴィクター》といった優秀なヒーローを輩出し、《ヴィクター》に至っては1年以内にLL入りまで上り詰めるほどの活躍を見せました。
一方でコモナー環境はどうかというと、いつもの3人が環境を支配していました。



新ヒーローの中では、安定して6~7点を刻み続けられる《ケイヨ》が環境に入ってきましたが、それでも3強に割って入るほどの力は無かった印象です。
2.MST期

このセットから日本語版が発売となり、ワールドプレミアが東京で開催されました。
ワールドプレミア東京のサイドイベントでもゴールドフォイルコモナーが開催。コーリングの裏ということで参加者は少な目でしたが、トップ8にはいつもの3強が変わらず陣取っていました。まあこの日はまだMSTが発売していないため、環境が変わらないのは仕方ないですが。
ちなみに私はこの大会でゴールドフォイルコモナーに初参加し、トップ8に入ることが出来ました。
その後、新セット発売となりましたが、新ヒーローの3人はブリッツ、クラシックと環境で大暴れ。
《ゼン》については禁止カード追加やLL入りで話題を提供し続け、現在はまさかのブリッツ復帰となりました。
クラシックでは3ヒーローとも活躍を続け、《エニグマ》はクラシックで世界選手権大阪で優勝。《ヌゥ》も堅実にトップ8常連の一人となっており、MST組の優秀さは他のセットと比べても異常なレベルです。
で、コモナーではどうなのかというと、正直どれもパッとしない。一番可能性がありそうなのは《エニグマ》でしょうか。
ただ、どのヒーローも今後のセットでカードが追加されたり、メタゲームが変わればチャンスがあるため、今後も注目したいです。
《柔軟な爪》《野生のまま》(使用ヒーロー:アイラ、ゼンなど)


《柔軟な爪》がレアからコモンに降格し、コモナーで使用可能に。
さらに《野生のまま》の追加により、忍者に1コストの攻撃力4点+続行が2種類も追加されました。
また《柔軟な爪》はオンヒット効果で臥虎を生成することに成功すれば、《アイラ》の効果で攻撃値1をつけることもできます。そこからさらに《飛びかかる氣》《解き放たれた氣》などに繋ぐと非常に大きな打点を叩き出すため、今セットは《アイラ》のデッキの攻撃力が大きく上昇したタイミングと考えます。
各種『隠密』攻撃アクション(使用ヒーロー:Arakni, Solitary Confinementなど)


《ヌゥ》の登場により追加された『隠密』持ちの攻撃アクションですが、これにより《Arakni, Solitary Confinement》が突如注目されました。

ヒーロー効果により簡単に続行を得られるため、以前と比べて攻撃の機会が多くなっています。一方で攻撃リアクションはそこまで増えていなかったため、そこまで大きな活躍とは言えない印象です。
ただ、《アラクニ》は今月末の新セット『混沌の餌食』でメインヒーローに抜擢されており、《Arakni, Solitary Confinement》はブリッツデッキも発売されることが決まっております。コモナーでも大きな強化が貰える可能性もあるため、目が離せないヒーローでしょう。
《最前線の稜堡》(使用ヒーロー:アイスランダー、オールディムなど)

リミテッドでも非常に強力だったこのカードも、コモナーでは当然強力。
単独防御でつく1点軽減ボーナスは《アイラ》などの続行持ち対策として使いやすく、《アイスランダー》《オールディム》で採用されました。
特に《アイスランダー》は秘術ダメージに加えて物理7点のカードを複数種類採用するため、赤ピッチの方も含め採用されたリストが存在しています(ROSでまた新しい追加があったため、最近は見なくなってしまいましたが)。
3.ROS期

ロゼッタはルーン剣士と魔術師の2クラス、合計4名のヒーローが登場。
ブリッツ、クラシックと共に《フローリアン》《アウローラ》といったルーン剣士組の活躍が目立ち、魔術師側はやや低調な印象。
さらに初代ルーン剣士である《ヴィセライ》や、影のタレントをもつ《ヴィンセット》も強化され、ルーン剣士にとって大きなセットだったと思います。
コモナーでもルーン剣士に大きな強化が入り、メタゲームに大きな動きがありました。魔術師も同様で、《アイスランダー》の構築に変化がみられています。順番に見てみましょう。
《フェインダルの戦意》(使用ヒーロー:アイスランダー、オールディムなど)

このカードは元々レアでしたが、今回ついにコモン落ち。
汎用であるにも関わらず、高打点+ライフゲインと強力で、防御時にもライフが相手より少なければライフを得られるため、初期ライフが20点より低いヒーローに採用されることが多いです。赤だけではなく、黄や青も採用される可能性が高いですね。
《アークナイトの誓い》(使用ヒーロー:チェインなど)

こちらも今回コモン落ちした1枚。
リミテッドでも強力なカードでしたが、コストが重めの2であり、どちらかというと守備値3である事から、便利な青の非攻撃アクションカードとしての採用が見られています。場合によっては1枚刺しとかで赤を入れることもあります。
《秘術の呪詛》《デッドウッドの哀歌》(使用ヒーロー:チェインなど)


こちらは新規コモンカード。
この2枚を組み合わせることで、なんとルーン陣を6個生成することが可能となり、リミテッドでも猛威を振るったコンボです。
《チェイン》だと毎ターンタダで生成できる《Soul Shackle》トークンを《デッドウッドの哀歌》で破壊することで、ルーン陣を3個生成できるコンボも存在するため、事実上デッキに4枚《ルーン占い》の赤を入れるようなことが出来てしまいます。これでルーン門持ちのカードを安定して運用しやすくなり、ロゼッタ発売により《チェイン》は大幅に強化され、Tier1に名乗りを上げることになります。


《高音の響き》(使用ヒーロー:チェインなど)

さらに《チェイン》の強化はとどまらず、毎ターンオーラを無料で設置できることを生かしてくださいと言わんばかりに低コスト高打点カードが追加されてしまいました。
以前も《骸骨姿の金切り声》という同じ効果であるカードが存在しましたが、今回はその下位種といったところ。ブレークポイントを超えないが、コスト1で守備値3と使いやすさは向上しています。
《チェイン》の効果を使用すれば青ピッチ1枚で《高音の響き》⇒《骸骨姿の金切り声》と繋ぐことも可能であり、《ルーン門》をあえて使用しないルーン剣士型の《チェイン》デッキも開発されているようです。

《光子の接合》《秘術の交錯》(使用ヒーロー:アイスランダー)


秘術ダメージを与えるアクションカードだが、それ自身を捨てることで増幅1できるという便利な1枚。
赤は打点が高いため普通に使用するが、青はピッチだけではなく手札から捨てることで、相手の秘術障壁を乗り越えやすくなります。
特にフィニッシュの時に決定力を高めることが出来、守備値も3あるので、魔術師のデッキでは常連になるでしょう。
《秘術の極性》(使用ヒーロー:全部)

最後に紹介するのはスーパーサイドカードの1枚。なぜこれがコモンなのか。
条件はあるとはいえ、突然4ライフゲインはゲームが変わります。しかも0コスト。いくら《チェイン》が強化されたとはいえ、ほぼ据え置きの《アイスランダー》が巻き添えを食らった印象です。
《オアシスでの休憩》と比べてコストがかからないため、展開を阻害しにくく、ありとあらゆるデッキのサイドボードに2枚ずつ採用されています。
4.おわりに
そんなわけで、前半はここまで。
後半は現在のコモナーのメタゲームについてみていきたいと思います。
ロゼッタの発売により《チェイン》が大きく躍進し、メタゲームが劇的に変化。禁止カードまで出た現環境はどうなっているのか。
HNT発売前に一度まとめておきましょう。
それでは、今回はここまで。
ではまた次のコモナーイベントでお会いしましょう。