牛乳パンをたずねて ~山雅観戦記~
<はじめに>
今回初めて夫婦で試合観戦し、2泊3日で松本周辺を観光しました。
(菓子パン率高めですが)
松本周りのおいしいお店を知りたい人に僅かでも参考になればと思い、書きます。
長くなりますがお付き合い頂ければ幸いです。
あずさにて
自分は松本山雅を応援し続けて8年。今は松本の街も好きです。
一方、妻のサッカー理解度は、
「W杯日本代表しか見ない」
「オフサイドよく分からない」レベル。
もっぱらTV観戦+J1を2回現地で観戦。
住んだことのない地のチーム、
しかも代表選手もいないチームを応援する理由は
現状ありません。
そんな妻から
「よく知らないけど、一人で盛り上がるのは蚊帳の外は面白くない。私も試合に連れていけ」
とお達しが。
ぜひ趣味を理解してほしいと思い、今回旅行を兼ねて行くことに。
但し山雅の観戦のみでは、
Jリーグに疎い妻を惹きつけられるか不安でした。
昨年DAZN観戦時も
「J1のほうが速くて巧いよね」という状況で、
スタジアムも声出しできない中で迫力と魅力を伝えきれるか分からない。
強さ以外の、松本全体の魅力を含めて伝えないと、
山雅を観に行く良さを伝えきれないと思いました。
ということで、
前後含めてスタジアム体験を楽しんでもらうよう、
趣味の飲食をメインに目一杯プランを組みました。
プラン
・食ベもの①:ご当地(おやき、ソースカツ丼)
・食べもの②:牛乳パン【今回のメイン】
・食べもの③:スタグル
※ビール飲みながらつまみを片手に観戦は妻も好き
※この日の眞澄さんの振舞い酒と王滝さんの本マグロ振る舞いも魅力的な模様
・酒①:地酒
日本酒好きな妻。
地酒を沢山飲み、買えるよう、酒蔵をめぐる。
・酒②:バー巡り。
松本には有名なバーが多いと聞くので、
試合後の飲み歩き箇所を確認
・宿泊:①温泉地に前泊
②試合日はナイター
+終了後に飲み歩くので、駅前のホテル。
かなりフルマックスプラン。
さて、実際にはどうなったのか?
一日目
「小松パン店」
八時ちょうど、ではない「あずさ」に乗って缶ビールを飲み、瞼を閉じる。
目覚めると終点。
ホームに降りる時に、
あの「まつもとぉーー まつもとぉーー」の声が聞こえてくる。
駅を降りてすぐ、カーシェアの場所。
以前は首都圏から車で松本まで向かい、渋滞で予定を狂わすこともあったが、電車→カーシェアであれば渋滞知らず。
車を借りがてら、小松パン店へ。(小松パン店は喫茶山雅の近くである。)
目的は、牛乳パンのキャンセル品の確認。
牛乳パンは今回のグルメツアーでも重要なポイントである。
マリトッツォブームの際に、信州のマリトッツォ牛乳パンの存在を知る。
そして旅行数週前、とあるTV番組で牛乳パンが取り上げられ、それを妻が見たことで「小松の牛乳パンを食べる」という目的が発生。
が、しかし事前にお店に電話しても「GW中の予約はいっぱい」とのことで、ダメもとでキャンセル品がないか覗いたが・・・ない。
ならば、しょうがない。
事前に調べた他のベーカリーの牛乳パンを、1日目と3日目で食べよう…
「今季最高の発見」
近くの喫茶山雅に立ち寄った後出発。
もうじき昼。昼ごはんにはソースかつ丼を選んだ。
かつて信州を旅した時に食べ逃していた。
本当は伊那まで行ってみたいが、時間がなく地元で評判のお店へ。
運転していくと、次第に店舗が減り市街地から遠ざかることが分かる。
そして川を越え、道を進むと、曇天の中に聳える山雅の本拠地「サンプロ アルウィン」が見えた。
Twitterで教えてもらったお店「我山」はその隣にある。
駐車場に車を停めて待つこと10分、店内に入れた。
流石スタジアム横の店舗。
山雅のグッズは勿論、かつてアルウィンを訪れたJのチームや天皇杯で闘ったMD長崎のグッズが飾ってある。
さて、この後に控えるパン屋を考え、少し控えめのボリュームで注文。
…したはずだった。ところがこのボリュームである。
味噌カツ、タレカツ、福井のソースカツ、群馬の醤油ダレのかつ丼…
どれよりも外はサクッ、でもソースが染みている。
分厚く食べ応えある肉に、薄くて胸焼けしない衣。
新卒で加入したルーキーが、チームの主軸でキーマンになった程の衝撃。
人生で一番旨いソースかつ丼だった。(個人の感想です)
伊那、駒ケ根に今度行くことを楽しみに、近いものが味わえれば、なんて思っていたのが失礼である。
アルウィン周辺でご飯を探す他サポーター様、一度食べてみてほしいです!
胃袋が充分満たされた私達夫婦は、スポーツショップ「レアルスポーツ」に立ち寄った。
妻用にジャストサイズなユニを購入するためだ。
が、良いデザインがない模様。
かなりシンプルな2017年のユニは評価が高かったが、残念ながらサイズがないということで、諦めて2014年のユニを貸すことに。
「牛乳パン①」
さて、まだお腹は空いていないが、牛乳パンをまだ1つも食べていない。
レアルスポーツから南松本駅方面に迂回しながら(松本駅付近の渋滞回避)、あがたが丘方面のパン屋「アガタベーカリー」さんへ。
妻は元々こういう“パン屋のパン”が大好きだ。
ここの牛乳パンは色々な味があるそうだ。
が、ここはおやつの時間。
食べ比べをする胃袋の余裕はないので、
涙をのんで「牛乳」味だけ買おうじゃないか!
…え?
「プレッツェルおいしそう。」
…はい、わかりました。
プレッツェルは食感が軽く、齧るやいなや「なにこれ、旨っ!」となる。
満腹の筈なのに、バターの風味が濃厚に香り、食欲を掻き立てる。
「甘くないプレッツェルの魅力がわからない」と、言っていた今までを反省するほどに。
牛乳パンは、クリームは程よく濃厚な甘さ。
粉砂糖がかかっている。
ただ、いい塩梅なので無限に食べることができてしまう。
ベーカリー出発後、ショッピングモールを通るまでの900mの間に、
いつの間にか車内から牛乳パンが消えてしまった。
こんなパン屋が市内にあるなんて、羨ましい。
「酒蔵/温泉」
ここまで松本市街地を西に東に車で往復しているが、ここから更に西、白骨温泉へ向かう。
かつて2人で上高地も、乗鞍のロッジも、白骨温泉の大湯も来た事がある。
数年ぶりに上高地線と並走する国道158号を走るが、ここで寄り道。
食欲を満たしたので、今度はお酒である。
信州には、東京の人間には想像できないぐらい沢山の地酒がある。
代表的な酒蔵と言えば、松本山雅のスポンサーでコラボ商品も出している「眞澄」こと宮坂醸造㈱だが、ここの試飲直売所は以前訪れた。
妻からのリクエストは、
可能なら「川中島」「亀齢」
・・・・それぞれ長野のお酒、上田のお酒である。
否、その土地に来たからには、その土地のお酒を飲むに限る。
ということで亀田屋醸造さんの酒遊館へ。
びっくりするほどの土砂降りで写真も撮れなかったが、お陰で貸切状態。
試飲しながら店員の方と話しながらお酒を選ぶ妻はなかなか機嫌が良い。
そんな妻をよそにお店の中を見回すと、松本山雅のポスターはここにも。(古いポスターだったからか、写真を取り損ねてしまった)
山雅がJ2昇格すればこのポスターは新しいのに変わるのかな?
そんなことを思う間に、「亀乃世」の生原酒、アルプス正宗をお買い上げ。
もう夕方になる。
亀田屋酒造さんを後にして「新島々」を横目に、国道158号線を直進。
山間部で左にそれて、更に登ると白骨温泉に到着。
名湯で普段の疲れを癒すことができるのも、松本の魅力だと思う。
2日目
「温泉」
朝から温泉に入った我々は、遅めの朝食。
周辺の宿泊客は朝早く出かけたらしい。上高地に出かけたのであろう。
仲居の皆様は晩も朝も積極的にお客へ声掛けをするホスピタリティの持ち主で、我々夫婦にも声をかけてくださる。
仲「どこから来たの?」
熊「東京ですー」
仲「みんな早く出ちゃったみたいだけど、今日お帰り?」
熊「あ、今日松本にサッカーを観に行くんです」
仲「あー、あのチーム。前はともかく今は弱いし、全然だめだねー」
熊「・・・・(愛想笑い)」
少なくとも、この人にとって松本山雅は「地元の誇りであるスポーツチームとしての存在」の域を脱せていない。
認知しているけど、弱かったら関心すらない。
でもJリーグが欧州みたいな構造になる以上、地方のクラブは強さ以外の存在価値を強化しないと永遠にファン・サポーター・スポンサーは増えない。
もやっとした思いを抱えつつ、チェックアウト。
「牛乳パン②」
松本の市街地方面へ。
今日の試合は夜、スタグルを考えてもアルウィン到着は15時で良い。
時間はまだ11時前なので、お昼ご飯を軽く調達。
行き通った山道を下り、犀川を渡って安曇野へ。
「小松の牛乳パン」を逃した時の為に計画していた、牛乳パンを扱うお店「スイートあづみ野店」へ向かう。
おしゃれなパン屋である。開業当初の写真らしきものが飾ってある。
中に入ると、おいしそうなパン屋独特の薫り。沢山のパンと遭遇、目移り。
…軽く調達、のはずだった。
なんなら牛乳パンだけのはずだった。
絞り込めるわけがない。
忘れていた、我々夫婦が「軽く」ごはんなど無理なのである。
気づけば、手元には3種類のパンが・・・
パンが溶けて無くなり、あっという間に4つ葉が全部消えてしまった…
スイートの3品。どのパンも「まあまあ」というものがない。絶品。
昨日のアガタベーカリーといい、松本には素敵なパン屋が多く羨ましい。
「蕎麦が主食の文化圏なのに美味しいパン屋が多いのは何故だろうね?」
「蕎麦のつなぎや、おやきがあるから、元々材料はあったんだろうね。」
「しかも松本は学校が昔からあって、文化の普及は早かったのかも。」
「果物も豊富なので、酵母も問題なさそう。」
「ということでパン文化を醸成しやすい土地だったのだろうね」
なんて事を話しながら、松本方面へ向かう。
「選手の足跡」
お腹の中はもういっぱいである。
スタグルまで時間を空けたい。
だが、今回、もう1件だけ今日食べておきたいものがあった。
珍しい石焼きの「おやき」である。
お店の名前は「うしこし」。
車道から細い道に入り、ナビに従っていくと、急に人だかりと路駐が多くなる。そのまま進むと、お店の入口。
GWではあるが、そこそこ並んでいて、しかもほとんど地元の方のようだ。 なぜならば、 発言が
「おやき30個予約していた○○ですが」
「つぶあん5個、野沢菜5個、なす5個、切り干し大根5個…」
というように頼む量が観光客のそれではないのだ。
並びながら店内を見ると、緑色のステッカーが。
だが、それだけではなかった。
カウンター下に写真が。
どんな芸能人が来たのかな?と思ったら、凄く見覚えのある、背番号5番、今年の主将(だった選手)とOBがそこに映っていた。
ストイックと言われるあの選手が食べたのだ。
きっと美味しいはず。
私達が注文する番。
なんと、殆どのおやきが売れてしまい、焼いている最中だそうだ。
訪れる方は時間に余裕を持った方が良さそう。
少し急ぐ私たちは、残っている黒糖とチーズを頼み、近くで食べる。
持つのにも手こずるぐらいアツアツの生地を割ってみる。
外側の生地が、オーソドックスなピザを食べたときのような分厚さ。
中はチーズが溶けていて、味噌も入っている。
1個でも小食の人にはお昼になる程のボリューム。
いつか、変わり種でない具材の石焼おやきも食べてみたい。
お腹が苦しい・・・。
さて、お土産どころに立ち寄って、松本市街地へ。
シェアカーを返し、駅前のホテルに立ち寄り、荷物を預けていざスタジアムへ。
「アルウィンのスタグル」
松本山雅の本拠地サンプロ・アルウィンは車で行けなくもない。
が、駐車場はすぐに一杯になる。
何よりドライバーは酒が飲めない。
したがって、スタグルを餌にしてスタジアムへ連れて行く身としては、一緒に酒を飲みながら観戦しないと盛り上がらないので、シャトルバス一択。
…帰りに混雑にハマって時間がかかろうとも。
妻が冗談交じりに、乗るのが怖いと言う。
「ユニ着てなきゃつまみ出される」
(そんな怖くない)
「バス乗る時に、歴代キャプテンの名前を言わないと乗れないんだ」
(そんなクイズ番組みたいなことはない)
「今日のスタメン全員言えないと袋叩きに・・・」
(そもそも4時間前で知っている人いねーよ)
と、くだらない話をしつつ、バスに搭乗。
沼津サポさんも乗車し、知り合いの山雅サポに声をかけている。
20-30分くらい乗るとバスがサンプロアルウィンのある公園に到着。
ただいま15時半。キックオフ迄2時間半である。
スタジアム周辺をグルグル。
色々なスタジアムグルメを見て品定めしつつ、
まずは山雅ビールで乾杯。
今日は鮪と日本酒の振舞いがあるということで、整理券を渡しているというファンパークを探す。何とか発見。
飲みながら、王滝グループの振る舞い寿司の整理券をもらう列に並ぶ。
ここで並ぶ客を誘導するスタッフさんや、運営しているスタッフさんは全員テキパキしている。 中にはユース卒の今年入社した社員さんも。
凡庸な会社員の私には眩しいくらい、テキパキと働いていらっしゃる。
ファンパークではガンズ君が大人気。周りに写真撮影の輪が幾重にもできている。妻曰く、あのモフモフな鳥もかわいくて良いそうだ。
その横では大きなふわふわ遊具も賑わっている。
が、これにも広告の空き枠がある。J3の悲哀。
すんなりと引換券をもらい、その横に形成された眞澄の樽酒ふるまいもゲット。
そしてその日のファンパークには「ヤマメの塩焼き」という格好のアテがあり、眞澄はすぐになくなってしまった。
このせせらぎ山女魚園さんのヤマメは、よくスタグルで遭遇する。そして必ず食べる。
東京でこれを食べようと思ったら、1.5倍~2倍くらいの値段がすると思う。
満腹だが、食欲は止まらない。
おやき工房旬菜花さんは、毎回相手にちなんだおやきをメニューとして出してくれる。 今回は沼津のステーキ店「住吉」様とのコラボ。
毎回買ってしまう「からしいなり」と一緒に購入。
そしてスタジアムの席へもっていき、お腹の中へ。
・ガーリックステーキおやき。
先ほど食べた石焼おやきと違って、外側は全体的にしっとり。中身は、こんなに入っていていいんですか?と思えるステーキ肉。このコンビで美味しくないわけがない。
・からしいなり。
以前調べたら、これは松本地域の伝統食らしい。
発明者の名前が分からないけど、もし分かるんだったら松本地域の人は崇め奉るべきだと思う(個人の意見です)、というぐらい旨い。
「稲荷寿司って甘すぎて、、、わさびとかスパイスとかは好き」というオトナな方こそ是非食べて欲しい。甘さの中に辛子が効いている(そのまま)
なお、苦し過ぎて?写真を撮り損ねてしまった。
着いた時には明るかったスタジアムも夕日に包まれ、山々の陰が遠くに見える。
グッズショップの横を通る。
色々なグッズがあるが、17年ユニフォームはない。
近くの壁に「初観戦セット」ということでコンフィットシャツ・タオマフが飾ってあった。
ビギナーにはありがたい提案。
妻曰く「一度でも見に来て、関わったことのあるチームは、それ以外のチームより圧倒的に気になる」そうだ。
同じ緑のグッズを身に着けて、仲間意識の醸成は良いかもしれない。
願わくばコンフィットではなく、ユニフォームの型落ち品中心にレンタルするなど、より周りと同じ装備になって熱中できる仕掛けがあれば…。
到着時には青空だったが、キックオフ時には完全に夜になった。
足が速いのが特徴と説明した横山選手がとんでもないゴールを決めたことで、妻はこの選手の虜になった。試合はそのまま1-0勝利。
「私がTVで試合を見ると勝てない」と言っていた妻には念願の初勝利。
試合後、選手がピッチを回る際に、ガンズくんが踊っている。
しかし寒かった。夫婦そろって途中から温かいお酒を何杯も飲んだ。
妻に言わせれば「GWにアルウィンでナイターは早い。梅雨明けしてからじゃないと寒すぎる。」そうだ。
さあ、勝利の美酒(?)を堪能しに、バスで市街地へ戻る。
ナイターの時は、意外と混んでいないのか、結構早く着いた。
バスを降りると、繁華街には騒いでる若者たち。
隣から、
「駅前のああいうところ(アイリッシュパブ)とかで試合映さないの?やっぱり関心持ってもらうためにはそういうことも必要だと思うんだ」
同感である。
松本山雅が盛り上がっても、本拠地の中心部へ、勝利の盛り上がりを日常的に還元できていないのは、勿体ないと思う。
スポーツとしての松本山雅を知った人間が、持てる次の接点…
・一人でアルウィンに行く
→交通手段や持ち物など、あと意識的なハードルが高い
・試合の放送を見る
→TV中継は常時放映ではない。わざわざDAZNに入会はしない。
妻には「きっとDAZNをお店で放映するのは高いんだよ」とは言ったものの、接点が増えて観客1万人達成できればいいなと思いながら宿泊場所へ。
バー巡りの予定だったが、寒さもあって体力ゼロ。
軽く一杯、ということで教えてもらった駅前の居酒屋「風林火山」さんへ。ラストオーダーまで30分らしく、一気に注文。
実は、この店の名物ホル天を食べる時間と胃袋容量がなく断念。
いつか再訪したい名店です。
3日目
市街地散策と出発
胃袋がまだ重い。
あいにくの雨だが、チェックアウトしてお土産購入と散策へ出発。
地図を見るべく大きな建物の横へ。
ここは「開運堂」というお菓子のお店。
店内には和菓子コーナーと洋菓子コーナーがある。
観光ガイドで記載されていた「ロボットが作るソフトクリーム」はお休み中。
そして、繩手通へ。
ついでに昨日立ち寄ったパン屋「SWEET」のカフェ業態を経由。 店名「カフェスヰト」は今年RNオープンしたばっかりらしい。
ちょっとボリュームあるモーニングだったので店内には入らず、綺麗な外観を撮りながら、昨日調べたお店の歴史について妻に話す。
「カフェ業態なのは、昔松本でカフェ業態を営業していたのが理由らしい」
「歴史を調べると、さっきの開運堂の創業家がシアトルで作ったパン屋が、帰国して繩手通りに開店したのがスヰトの始まりだそうだ。」
私の話の横で、いきなり外観等を撮ってスマホを操作する妻。
実家に連絡したらしい。
妻曰く、
「昔、曽祖父は菓子職人で、松本に今も残っている”くるみ饅頭”を作ったと聞いたことがある。そして曾祖母は、系列のスイトという洋菓子店に出向して働いていたらしい。カフェは潰れたと聞いていたから、まさか遭遇するとは思っていなかった。」
初耳である・・・。
その”くるみ饅頭”。調べたら100年の歴史がある不思議なネーミングの商品。 母方の曽祖父は松本で菓子職人だったが、途中で北へ引っ越したらしく、直接の地の縁はない。偶然見つけたそうだ。
まさか「牛乳パン」をネタにサッカー観戦に連れだしたら、親族のルーツ、それも松本の喫茶店に関わるルーツを紐解くことになるとは思わなかった。
もっと早く連れてくるべきだった。
妻は、私より遥かに松本と松本山雅を応援する理由があったのだ。
今年また行こう。できればリーグ優勝を掛けた大一番で。
(終)ここまで読んでいただいた方、長文おつきあい、ありがとうございました。他にもおススメお土産、旨い松本グルメ、ありました。追々紹介していきます!