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値段の付け方「プライシング」の私の考え方

同タイトルのYouTubeもご覧ください(2分44秒で観れます)↓

先日、卸の世界に本格参入しようとしている、食品ではないメーカーさんから、値段設定についての相談を受けました。

そのメーカーさんには、出口であるバイヤーさんが持っている掛率の条件の指標を事前にお伝えしていました。

それを踏まえ、原価や諸経費を含めて適正な利益を乗せて上代を決めたとお聞きしました。

上代の設定は1つ10,000円という設定でした。


その上で私は、「お客様はいくらだったら買うと思いますか?」という質問と、「社長さんはいくらで売れたら気持ちいいですか?」という質問をしました。

すると、30,000円という数字が出てきました。

協議の結果、30,000円でいきましょうとの話になりました。


先に出てきた、原価や諸経費を含めて適正な利益を乗せた10,000円という上代設定は、プライシングの世界でいう「コストプラス設定」という計算で出てきた金額です。

言わば、最低これぐらいはほしいという下限の上代です。

これを算出した上で、お客様はいくらなら買うかと、いくらで売れたら気持ちいいかという、言わば原価無視の上代とのせめぎ合いで、一旦上代をいくらにするか決めたわけです。

今回で言うと、10,000円〜30,000円というレンジの中で、一旦30,000円で決めたわけです。


いくらで売れるかは、正直世に出して見ないとわかりません。

であれば、できる限り売れたら気持ちがいい上代で一旦世に出して審判を仰げばよいと思っています。

気持ち良い価格と言っても、メーカーさんは同業他社の商品を当然私よりも数見ているわけですから、極端に高い金額は言ってきません。

極端に高い金額を言ったところで、売れなければ何の意味もないからです。


もしその上代で売れなければ、上代を少し下げれば良いだけのことです。

小規模のメーカーさんであれば、最初に提示した上代を変更したからと言って、ほとんど誰も気づきません。

大手だとそうはいきません。

そこをうまく利用して、バイヤーさんの反応を見ながら変更をかけていく、それで良いと私は思っています。

同タイトルのstand.fmもお聴きください(2分15秒で聴けます)↓

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小規模食品メーカーコンサルタント山添利也
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