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侘び寂びのフィルターを通して学ぶ盆栽の美学(あなたも私も初心者編)

ファッション誌「GINZA」の特別編集版として発売された「一生ものの、本と映画と音楽とアート」


そのテーマに目を奪われて、気づくと手に取っていた雑誌には、50人のクリエイターが人生で影響を受けたカルチャーについて語っていた。


好きな4つではなく影響を受けた4つとなると、また選ぶものが変わってくるなと思いながら読んでいた時、私が影響を受けた本と映画と音楽とアートはなんだろう。と考えてみた。初めの3つは割とスムーズに出てきたが、アートだけがすぐに浮かばない。


今までアートとは、やアート的な考え方などに関することはたくさん調べてきたつもりだが、自信を持ってこのアートが確実に私に影響を与えています!と言えるものがすぐに浮かばなかったことから、明らかに自分はアートの教養が足りてない。と思いひとまず焦りを感じた私は直近の休日に、ずっと気になっていた盆栽を見に行くことを決めたのです。


はい、そうです。
今回は盆栽です。


個人的に盆栽はずっと気になっていたのですが、歩いていればひょっこりあったりなんかしないですし、あったところで眺めてほえ〜などと言って何も得ずに終わってしまう気がしたので、機会があれば、と思いながら月日だけが経っていました。(ズボラなので)(私というのは)(インドアなので)


そんなこんなで先月思い立ってやっと大宮にある「大宮盆栽美術館」に行ってきたので、そこで学んだことと、事前に予習して面白かったことなど共有していけたらなと思います!(お手柔らかに微笑みながら読んでください)


まず、一瞬にして心を奪われた言葉がありました。
それが「侘び寂び」です。
この言葉は一言じゃ到底理解しきれない日本特有の美意識に通ずる意味を持っており、正直侘び寂びの1ワードで1記事書けてしまうのでここでは簡単に説明させて頂きます。許してください。

まず侘び寂びというのは、侘び・寂びという2つの近しい意味を持つ言葉によって形成されており、
侘びとは
欠けた何かを悲観せず、そのまま受け入れること。不足したものの中に美しさを見出すことを指します。不完全の美しさ。という言葉を耳にしたことがある方はピンと来ると思うのですが、こちらは私の好きな言葉となっております。
(ちょいちょいいらない余談を挟ませてもろてます)


続いて侘び寂びの寂びとは
汚れていたり、劣化したものに味や面白みを感じる心を指します。
おもむろにただ汚れているから良い!というワケではなく、自然な変化を楽しむという意味があります。
これら2つを交えた総称として侘び寂びと呼ばれているそうです。

ここまで話して侘び寂びの意味を面白く思ってくださった方には足早に大宮へ向かって頂けたと思います。もう存分に楽しめる心をお持ちです。行ってらっしゃいませ。


と言った感じに、もうまさに盆栽の楽しみ方は上で説明したことが全てかなと思うのですが、盆栽の何が侘び寂びなの?はにゃ?(もう死語?)と思う方にもしっかり熱弁していきますね。

ちょっと話が難しくなりますが、頑張ってください。
植物として、一般的には劣化を感じさせる枯れ幹や枝なども盆栽においては"味"として評され、むしろ価値を高めます。 まさに生きる芸術を表現しており、それを楽しむのが盆栽です。
また楽しみ方の1つとして盆栽には「真柏」と言われるものがあります。1つの盆栽の中に白い幹と茶色い幹が存在するのですが白い部分は完全に枯れており、茶色い部分だけが植物として機能している部分になります。
これを生と死のコントラストと表現し、アートとしての人気も根強い盆栽も欠かせない1つです。

着いて来れておりますでしょうか?
盛り上がってきましたね!(怖い)
続けます。


さらに盆栽最大の魅力と言われているのが、長い時間をかけて自然の縮尺を作り上げる。ということ。
見方としては自分の体勢を低い位置に下げ、下から覗き込むように、見上げるようにしてよく見てみると一枝一枝の出方や繋がりが笑っちゃうくらいにはしっかりした大木レベルの仕上がりとなっており、嘘なしにトトロいる。て思います。多分メイも同じこと言うと思います。
(またやってる)(すぐこうなる)

これらが盆栽の持つ魅力の1つであり、侘び寂びの楽しみ方なのではないでしょうか。


盆栽には決まった形式やルールは特になく、ただひたすらに先人達が素晴らしい盆栽を仕立てるために培ってきた貴重な知恵なんですよね。


芸能と芸術、技能と技術の各々による違いは継がれ方に大きな差があり、守られてきたやり方を変わらずにやり続けることに意味を持つものと、常にアップデートしていく受け継ぎ方があるって岡本太郎も言うてました。(ニュアンスですが)


このどちらでもなくいい意味で受け継ぐ人と、進化させる人がいる盆栽。つまりはどちらも変わらない愛を持ちながら、後世に残していきたい気持ちがあるのではないか。と思い、そんな方達を心から尊敬します。


日本の文化として知っておきたいな。の流れで興味を持った盆栽ですが、調べてみるとこの歴史が、魅力がこんなにも続いてると思うとこうしてお気持ち学んだことしかない知識ではあるけど、語り継ぐ事くらいはできるなーとか思うんですね私は。


だからもしこの渋すぎる投稿を見てちょっと気になるかも私。てなった人はぜひ見に行っていただきたいな、て思います!


古き良き、の言葉にとどまらないそれぞれが思う盆栽の魅力を探してみては!


end


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