新型コロナウイルス(COVID-19) 特効薬?
今回は新型コロナウイルス(COVID-19)について、少し話をしたいと思います。
富士フィルムは医療機器や最近では製剤開発、製薬会社として積極的活動をされている。
私の世代では主にカメラのイメージがあり、医療とは疎遠の感じはするのだが、写真という点において、レントゲンフィルムや胃カメラなど、カメラやフィルムを扱う薄くて高性能な物を提供するといった点でこの業界に入り知ることができた。
富士フイルムグループで診断薬などの放射性医薬品を担う富士フイルムRIファーマ株式会社と低分子医薬品を担う富山化学工業株式会社が統合し、診断薬や治療薬を担う医薬品メーカーとして新たに発足したものである。
なお、旧富山化学工業が製造販売承認や販売権を取得した製品は、同社が大正製薬株式会社との合弁会社として設立された大正富山医薬品株式会社(現在は大正製薬ホールディングス株式会社の子会社で、大正ファーマ株式会社)を通じて販売していたが、2019年4月1日付で当社での直販体制へ移行された。
沿革
1968年 - 第一製薬(現 第一三共)グループと米国マリンクロット社の合弁会社として株式会社 第一ラジオアイソトープ研究所を設立。
1988年 - マリンクロット社との合弁解消、第一製薬グループとなる。
2006年 - 第一製薬より富士フイルムへ全株式譲渡、富士フイルムグループとなる。
2007年 - 富士フイルムRIファーマ株式会社に社名変更。
2018年 - 富山化学工業株式会社を合併し、富士フイルム富山化学株式会社に社名変更。
2019年 - 大正富山医薬品(現 大正ファーマ)から旧富山化学工業の製造販売承認や販売権を取得した製品の販売を引き継ぐ。
「ウィキペディア(Wikipedia)より」
そんな富士フィルムだが、近年注目を浴びたのが下記にある薬である。今回のその薬が有効ではないかと期待されているどんな薬かというと
(2014年10月24日 (金) 薬事日報により)
富士フイルムは、エボラ出血熱患者への投与拡大に備え、抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠200mg」(一般名:ファビピラビル)の海外使用を目的とした追加生産を11月中旬から行うことを決めた。11月からフランス政府とギニア政府が、ギニアでエボラ出血熱に対する臨床試験を開始するのに伴い、大規模な臨床使用に対応する。 アビガンは、エボラウイルスに対して抗ウイルス効果を持つといったマウス実験の結果が得られ、西アフリカから欧州に緊急搬送されたエボラ出血熱患者複数人に緊急対応として投与されている。
ということで当時は話題となったそして今回である。
富士フイルムホールディングス傘下の富士フイルム富山化学が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を対象にスタートさせた「アビガン」(ファビピラビル)の第3相臨床試験(企業治験)の詳細が明らかになった。第3相臨床試験は、重篤ではない肺炎を合併したCOVID-19の患者を対象とし、新型または再興型インフルエンザウイルス感染症を対象に国内で承認されている用法・用量から、投与量を引き上げ、投与期間も長くする。
第3相臨床試験(国内の臨床試験のデータベースの登録番号:JapicCTI-205238)は、単盲検ランダム化多施設共同比較試験。対象は、非重篤な肺炎を合併したCOVID-19の患者。20歳から74歳で、RT-PCR検査で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)陽性となり、胸部画像での肺病変、37.5℃以上の発熱、治験薬投与開始前の妊娠検査で陰性を認める入院患者を組み入れる。酸素吸入が必要な患者は組み入れず、労作時のみ呼吸困難を呈する肺炎の患者のみを対象とする。
被験者を、抗菌薬や輸液などの標準治療にファビピラビルを上乗せする群または標準療法にプラセボ(偽薬)を上乗せする群に割り付け(割り付け割合は非公表)、観察期間である28日間、ファビピラビルの有効性、安全性を評価する。目標症例数は96例。ただし、「数十例を登録後に見直しを行い、必要に応じて症例数を増やすアダプティブデザインとする」(同社の広報担当者)。
第3相臨床試験の用法・用量は、1日目のみ1回1800mg×2回、2日目以降は1回800mg×2回で、最長14日間、経口投与する。国内で新型または再興型インフルエンザウイルス感染症を対象に承認されている用法・用量は、1日目は1回1600mg×2回、2日目以降は1回600mg×2回で、総投与期間は5日間のため、投与量を引き上げ、投与期間も長くする格好だ。
ただ、富士フイルムは過去に、エボラ出血熱の感染拡大の可能性を念頭に、国内で健常者を対象としたアビガンの治験を実施したことがあり、その際の用法・用量は1日目のみ1回1800mg×2回、2日目以降は1回800mg×2回で、総投与期間は22日間だったが、ファビピラビルの安全性が確認されている。日本感染症学会の「COVID-19に対する抗ウイルス薬による治療の考え方」でも、ファビピラビルの様表・用量は1日目のみ1回1800mg×2回、2日目以降は1回800mg×2回で、最長14日間とされており、国内の臨床研究でも同じ用法・用量が採用されている。
第3相臨床試験の主要評価項目は、体温、酸素飽和度、胸部画像所見の軽快、SARS-CoV-2が陰性化するまでの期間。具体的には、症状軽快後、48時間後に一定の間隔で2回のRT-PCR検査を実施し、2回とも陰性だった患者を抽出して、投与開始から1回目のRT-PCR検査で陰性が出るまでの期間をファビピラビル群とプラセボ群で比較する。副次評価項目は、有害事象と7ポイントスケールによる患者状態推移とする。
既に被験者の募集を行っている。目標症例数が現状の96例のまま変更がなければ、2020年6月末にも第3相臨床試験が終了する見通し。富士フイルムは「データ解析後、速やかに国内で承認申請したい」(広報担当者)考えだ。
ファビピラビルは、日本で2014年3月、新型または再興型インフルエンザウイルス感染症を効能・効果として承認された。ただし、既存の抗インフルエンザ薬には無い作用メカニズムを有していることや、動物実験の結果から催奇形性のリスクが懸念されることなどから、ファビピラビルは「既存の抗インフルエンザ薬に耐性を有し、かつ高病原性のインフルエンザ感染症の蔓延に備える医薬品」と位置付けられ、厚生労働大臣の要請がない限りは、製造などを行わないことなどの承認条件が課されている。なお、日本以外では、承認されている国・地域は無い。
ファビピラビルの作用機序は、宿主(ヒト)の細胞でリボシル三リン酸体(ファビピラビルRTP)に代謝され、一本鎖マイナス鎖RNAウイルスであるインフルエンザウイルスの複製に関与するRNA依存性RNAポリメラーゼを選択的に阻害すると考えられている。加えて、これまでにさまざまな研究が実施され、インフルエンザウイルス以外にも、エボラ出血熱やマールブルグ病など複数の感染症へ有効性を示す可能性が示唆されてきた。
世界的に流行が広がっている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、一本鎖プラス鎖RNAウイルスだが、同ウイルスに対しても、ファビピラビルがRNA依存性RNAポリメラーゼを阻害するのではないかと期待され、中国や日本で複数の臨床試験や臨床研究、観察研究が実施されているところだ。ただし、ファビピラビルの物質特許は2019年に失効しており、現在は製造特許だけが有効な状況。そのため、中国では中国企業がファビピラビルの後発医薬品を製造・提供している。(日経バイオテク 2020年4/2 参照)
富士フイルムホールディングスは、新型コロナウイルスに対する治療効果が期待されている抗インフルエンザ薬「アビガン」の増産に向け、調達先を増やす。新たにデンカから生産に必要となる原料を調達することが決まった。富士フイルムは世界的な感染拡大を受け、今後も原料の調達先や一部の生産工程の委託先を増やす考えだ。
富士フイルムの子会社が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」
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富士フイルムの子会社が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」
デンカが2日、5月から香料や医薬品などに使われる「マロン酸ジエチル」の生産を新潟県糸魚川市の工場で始めると発表した。同社はマロン酸ジエチルの国内唯一のメーカー。海外勢との競合が激しくなり、17年に生産を休止していたが生産設備などは残していた。
デンカはアビガンの供給体制を国内で構築したい政府から要請を受け、決定したとしている。富士フイルムは海外の調達先から原料を確保していたが、増産に向けて国内の化学メーカーなどにも協力を要請していた。今回は政府の仲介でデンカからの調達を決めた。
デンカは原料の生産量を開示しておらず、再稼働に伴う生産能力の増強は現時点で考えていないという。将来的な増強は「アビガンの生産量に応じて検討していく」(同社)という。
アビガンは富士フイルム子会社の富士フイルム富山化学が開発した。政府がインフルエンザ向けに200万人分を備蓄するが、新型コロナの治療薬としては不十分な可能性が高い。富士フイルムは政府の要請を受け、増産に向けた準備をしてきた。増産の規模は非公表だが、数百万人分以上になるとみられる。
中国政府は3月、アビガンについて臨床研究で新型コロナに対する有効性を確認したと発表している。日本でも政府が承認に向けた手続きを進めると表明し、富士フイルムは3月末に国内で臨床試験(治験)を始めた。承認されれば早期に全国の医療機関で処方を受けられるようになる。
これにより、国内生産が可能であり、早急な対応が求められると私は考えるそして
我が国、日本からいち早く特効薬として今の危機からの脱却に繋げてほしいと考える。
新型コロナウイルスの予防方法のPDFが下記にあります。
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