選手が逮捕された時、ネット上で避けるべき行動、行うべき行動
佐野海舟選手が7/14付けで不同意性交容疑で逮捕された激震ニュースが読売新聞より報じられ、大変な騒ぎになった。
(後に7/29に釈放され、8/1にドイツ・マインツのトレーニングキャンプに合流。8/8に知人の男性2人とともに、不起訴処分。マインツ加入後、8/16のドイツ・カップ1回戦で、デビューを飾った)
その騒ぎを眺めていた中で、ネット上(SNS上)でいちユーザーとして避けるべき行動、行うべき行動についてシンプルに記載した。
まず自分の立ち位置だが、自分は去年3月の横浜FC 1-3 鹿島戦を三ツ沢で現地観戦した際、佐野のプレーに魅了され一気にファンとなった立場だ。だからこそ今冷静にとるべき行動を記しておきたい。それは自分の身を守るため、そして他人を傷付けないためである。
そして、現役Jリーガーが女性関係で逮捕されたのは自分は把握しているだけでも2001年の平島崇から始まり、菊地直哉、サンドロ、茂原岳人、道渕諒平等過去数名存在しており、いずれも大きな騒ぎになった。
また、逮捕はされていないものの、女性絡みの問題が起き、週刊誌報道がなされた事例として、伊藤洋輝、福田晃斗、弦巻健人、新井涼平、セルヒオエスクデロ、西大伍、そして伊東純也の報道においては凄まじい騒ぎ・処分に至った。
自分は20年以上、Jリーグを見続けたと同時に選手の不祥事も見続けてきた。その経験を踏まえた記載である。
ファン側が自分の心と身を守るための気付きとなれば幸いである。
1,被害者への中傷等、2次被害を起こさない
今回の佐野の件に限らず、今までの事件において被害者に対する中傷として、「何故深夜まで一緒にいたのか」、「何故選手が既婚者だと気付かなかったのか」、「何故加害者の自宅の部屋に二人っきりでいたのか」、「何故加害者とホテルにいたのか」、等々、様々な状況から被害者を責める内容が今まで散見された。
ファンとして選手側を信じたい気持ちから「被害者の方も隙があった」とか「同意の上ではないのか」とか様々な勝手な推測により、「選手側が100%悪いのではなく、被害者の方も責められるべき点がある」としてSNSで書き立てる気持ちは理解できなくもないが、これは被害者への中傷に繋がる。
そして、そういった内容を書くと、書いたファン側が逆に中傷に晒されることが起こるので、避けた方が良い。
実際、被害者を過度に責める発言をした者に対しては漏れなく「セカンドレイプだ」として激しいバッシングが寄せられていることが多い。
ファンとして選手の逮捕だけでもショックな中、さらに見知らぬユーザーから誹謗中傷を受けるとメンタルがもたないと思うのでやらない方が良い。
菊地の件だと当時「(憶測内容を元に)むしろ引っかかった菊地の方が被害者」という意見すらmixi上で見たため、確証ない中で被害者を加害者扱いするのは非常に危険。
2,確証のないデマに近い内容に踊らされない
今回の佐野については知人男性2名と共謀し、佐野含め3人が逮捕となったが、「この知人男性こそが黒幕」という確証ない内容を「今回の関係者をよく知る暴露者」として流すアカウントが出現した。
概要としては、佐野と地元繋がりである知人男性が佐野を何年にも渡って脅し続けていてむしろ佐野は被害者の立場であり、この知人男性こそが黒幕、という暴露を逮捕後数日間に渡ってX上でポストしていた。
この「佐野は同情できる余地あり」という主旨のポストが拡散され、中には信じ切っているユーザーまで存在していたが、こういった内容に踊らされることは避けたい。
ファクトチェックとして、この暴露アカウントは設定上、佐野ら3人をよく知る関係者を装っていたが、黒幕としている知人男性の顔を認識できておらず、別人の写真を誤って知人男性本人認定していた。
この致命的な誤りを他ユーザーから指摘されたところすぐにID変更・非公開アカウントにした上で削除。佐野側を擁護するため(?)手の込んだ嘘のストーリー作りをしたものの、関係者の顔と名前が一致しない失敗であえなく撃沈した。
ただ、このような確証ないデマに近い内容を信じようとした、踊らされたファンが多かったのも事実。実際、闇金ウシジマくんのような世界観の話であり、いかにもありそうな地方都市の話としてフッと心に入ったファンもいたのだと思う。練りに練った内容で悪質性が高い。
そもそも、週刊誌のメディアやスカウト等関係者からの証言で、佐野の素行については昔から話されていた。もちろん、週刊誌や関係者の証言も確実な信憑性があるものではないが、少なくとも、どこの馬の骨かもわからないSNS暴露アカウントよりは信憑性は高い。
何故メディアの報道は信じない一方で、匿名アカウントの内容を信じてしまうのかといえば「人は信じたいものしか信じない」としか言いようがない。
このようなデマを拡散したり踊らされないようにしたい。
3,加害者の性格を勝手に思い込まない・信じ込まない
練習場での接点や、試合でのプレー内容、メディアでの発言等から「●●選手はそんなことするはずがない」と断言するファンは多いが、これは本当に申し訳ないが “勝手な思い込み” に過ぎないことを留意したい。
そもそも婚姻関係を結んでいる夫婦間ですら、パートナーの真の性格を見抜けず、裏の顔である家庭内DVや隠れ借金等の被害が多発している状況である。
そんな中、赤の他人である選手の一面だけを見て、「彼の性格ならそんなことはしない」などとどうして断言できようか。
「そういうことやりそうにない」選手が裏でやっているケースもあれば、「そういうこと、いかにもやりそう」な選手が本当に裏でも表でもやりまくってるケースもあるだろうし、実はイメージだけでやってないケースもあるだろうし人の内面を外から知ることは不可能だ。
ファンとしては「信じ切る」よりも「支え続ける」形でないと、後々で自分が辛くなる。
ここまでファンとして避けるべき行動として3点記載した。
1,被害者への中傷等、2次被害を起こさない
2,確証のないデマに近い内容に踊らされない
3,加害者の性格を勝手に思い込まない・信じ込まない
では、逆に行うべき行動は何か?以下の2点である。
1,SNSを非公開アカウントにした上で発言する
2,SNSから離れる
本当にシンプルな話であるがとにかくSNSから離れる、やらない方がいい。
SNSで情報を追うと、公式メディアからは厳しい追加情報が流れてきて現実にうちひしがれるだけだし、当該選手のことを大して知らないユーザーが嘲笑している意見を目にしてメンタルが削られるなど、ろくなことがない。
キツい内容が流れるSNSからは距離をとって見ない方が自分の精神衛生上良い。
ただ、そうは言ってもSNSを見ずにはいられない、何か発言しないと自分のメンタルがもたないというファンも多いと思う。
その場合はせめて非公開でやることを推奨したい。さもないと冒頭のように晒しあげを食らい、「被害者を叩くとは何事か」「選手側を擁護して都合の良い思い込みするな」という見知らぬユーザーからのコメントが自分へ突き刺さる。
ちなみにいくら非公開でも限られた公開先が本当に信頼できるユーザーでないと、結局スクリーンショットを撮られたり転載されたりして晒しあげをくらうので、できればSNSから離れて親しい友人や肉親にオフラインで発散する方が望ましい。
こういった事件直後、オンラインで何かやるのは自分の身も危険だからだ。
最後に、ネット上だけの噂ならともかく新聞・週刊誌といったメディアで報道された時点で選手側がクロである可能性は高いし、もしくは、仮にでっち上げだったとしても何かしらつけ込まれる落ち度があったと思われるのも認識しておきたい。
そして、被害者は心配されたり回復を祈られる立場こそすれ、決して叩くべき存在ではないことは意識すべき。