【まとめ】中小企業診断士 2次筆記試験の勉強法

2013年の10月に勉強を始めて1年超。何度かくじけそうになることはありましたが、1次試験・2次筆記試験に合格し、目標どおり「1・2次ストレート合格」を実現たことは、「自分もやれば出来る」という自信になりました。

さて、2次筆記試験に関しては、ほとんど手ごたえというものがなく、直近のTACの演習でも惨憺たる結果であったので、勉強法については、特にブログに記載しないでおこうと思っていましたが、せっかくなので自分の備忘録ということでまとめておきたいと思います。

<中小企業診断士2次筆記試験勉強法>

■結論
一応、私もTAC受講生ということで、TACで課されたことは一通りやりました。しかし、試験前2~3週間で徹底的にやりこんだのは下記の2冊だけであり、それが合格の要因だったと思います。

<2010~2012年の2次試験問題>
中小企業診断士2次試験 ふぞろいな答案分析〈2〉

<2013年の2次試験問題の答案分析>
2014年版中小企業診断士2次試験 ふぞろいな合格答案エピソード7

■TAC演習・公開模試の結果(2次筆記試験)

この表は、TACの各試験で上位何%に入っていたかを示すものです。現役生というのは試験1年目のストレート受講生、浪人生というのは試験2年目以降の受講生を指します。例えば、事例Ⅰに関しては、最初の答練である直前演習①でストレート受験生の上位15%に入っていたのに対して、最終特訓では上位50.4%まで落ち込んでいます。この表からわかるように、TACの答練を重ねるたびに成績が悪化していることがわかります。つまり、得意の事例Ⅳ(財務)以外は、どん底の状態から2次試験直前の2~3週間で合格レベルまでキャッチアップして、巻き返したということです。

■結論に至るまでの経緯

当初、1次試験や過去の経験からあれこれ手を出すのではなく、TACの教材だけに集中することが合格への早道と考え、ひたすらTACの過去問集を勉強していました。しかし、答練を重ねるたびに順位が落ちていくのを見て、このままではマズイと危機感を抱き、勉強法を思い切って直前で変えることにしました。

なぜ、成績が落ちたのか?一番、大きな理由は勉強時間が圧倒的に足りなかったからです。2次試験は自分の実力が伸びていることを実感しづらく、モチベーションが保ちづらいのでなかなか机に向かうことが出来ませんでした。いずれにせよ、挽回しなければならない。事例Ⅳの財務に関しては、上位5%に入る自信があったので、事例Ⅰ~Ⅲで上位30%以内に入ればなんとかなると考えました。ここで評判の高かった「ふぞろいシリーズ」に着手します。

「ふぞろい」と「TAC」の違いは何か?一言で言うと、「Technique」と「Art」の違いでしょうか。TACの過去問解説では、まるで唯一無二の正解を追及していることがわかります。私は東大出身ではありませんが、イメージ的には、東大入試の現代文に合格するようなアプローチで、一種の芸術・才能と呼べるかもしれません。一方で、「ふぞろい」のアプローチは完全なテクニックです。凡人による凡人のための合格法といえるでしょう。

「ふぞろい」のアプローチについて具体例で説明します。例えば、平成24年の事例Ⅲの第2問ですが、「在庫水準の適正化方法」について問われています。ここで、「ふぞろい」の合格者の再現答案を見てみると、「月次生産計画を週次化する」「月次生産計画を日次化する」とあり、日次だろうが週次だろうが細分化すればよいということになります。一方で、TAC的なアプローチでは、生産ロットの細分化による段取り時間の増加による弊害を考慮した現実的な解を検討します。

普通に考えれば、すべてを考慮して最適解を求めるTACのアプローチが正解となりますが、現実的にそれを行うと、試験時間が全く足りなくなります。私が答練で陥ったのもこの完璧を目指そうとすることで、制限時間内に回答できないという罠でした。そこで、「ふぞろい」の再現答案のように「設問を深く考えずに、ストレートに回答する」ことで、70%の回答を積み上げ、結果的に全体の得点を一定レベルに底上げする方向に舵を切りました。

補足すれば、2次試験のポイントは「方程式」と「知識」だと思います。多少、設問とのつながりに違和感があっても、問答無用で「方程式」をゴリゴリ押し込む点もポイントかもしれません。例えば、事例Ⅲの改善策であれば、生産計画(頻度、ロット、順序)+生産統制という方程式に設問文の用語を代入すればOK、事例Ⅰの人事上の施策であれば、「能力開発」+「公平な評価制度」+「権限委譲」=従業員満足度向上を無理やり放り込むみたいな感覚でしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?