2023.12.4(月)株式相場 株式相場の記録をしていきます
経済動向
日経平均株価は前営業日比200.24円安と続落。前週末の欧州株市場が文字通りの全面高に買われたほか、米国株市場でも米長期金利の一段の低下を好感してNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇、特にダウは連日の年初来高値更新と好調だった。注目された前週末のパウエルFRB議長の講演はタカ派的な内容ではなく、投資家心理にプラスに働いた形だ。ただ、金利低下を背景に外国為替市場ではドルが売られ、足もと円高傾向を強めたことが、きょうの東京市場では自動車やハイテクなど輸出セクター中心に逆風となった。今週は米国で雇用関係の指標が相次ぐことや、週末にはメジャーSQ算出を控え、先物主導で不安定な値動きとなることも予想される。そのため足もとでは積極的な買いが見送られた面もある。
米半導体大手エヌビディア<NVDA.O>のジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は4日、岸田文雄首相と面会し、首相から日本国内での「できるだけ多くの」GPU(画像処理半導体)の提供を要請されたと明らかにした。フアン氏は「できる限り提供できるようにしていきたい」と答えた。面会後、官邸で記者団に述べた。フアンCEOによると、同社製AI用半導体を利用してソフトバンク、さくらインターネット、NEC、NTTなどの日本企業と提携していく。生成AIと日本の製造業の専門知識、経験を組み合わせることで強みを生かせるとも訴えた。
中国・香港株式市場は続落。軟調な中国経済指標を受けて景気減速懸念が広がったことに加え、薬明生物技術の大幅下落が相場を圧迫した。香港ハンセン指数終値は184.25ポイント(1.09%)安。約1年ぶりの安値近辺で取引された。
欧州株式市場は小幅反落して取引を終えた。コモディティー(商品)価格の低迷を受け、資源株や石油・ガス株が売られて相場を押し下げた。STOXX欧州600種指数は利下げ観測が強まったのを背景に、1日には4カ月ぶりの高値を付けていた。
米国株式市場は反落して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が来年早い時期にも政策金利を引き下げるとの期待が広がる中、今週発表の雇用統計を前に警戒感が出た。米国債利回りの上昇が重しとなって超大型株のマイクロソフト、アップル、エヌビディア、アマゾン・ドット・コムが売られ、S&P総合500種が下落した。一方、小型株は買われ、ラッセル2000指数を押し上げた。米国株はこのところ、堅調な企業決算やFRBが早ければ来年3月にも利下げを開始するとの思惑から上昇してきた。S&P500は先週末1日、パウエルFRB議長の発言を受けて主要政策金利がピークアウトしたとの見方が強まり、終値ベースの年初来高値を更新していた。