JCG勝利数で振り返るWUP環境 2Pick
1. はじめに
この度は当記事を見ていただきありがとうございます。執筆者のTyshi(たいし)と申します。週1ペースですが投稿できるように頑張りたいと思います。前回の記事は以下です。よければ見てみてください。
今回はWUP環境の2PickについてJCGの勝利数を元に振り返っていきたいと思います。
2. 目的
今回の分析目的は以下です。
・WUP環境を通してのJCG大会を集計し、今環境での使用リーダの遷移を見る。なにか気づきがあればなおよし。
3. 集計対象
集計したJCG大会はWUP環境で開かれた2Pick大会(4/3〜6/28)です。
JCG 13th Season Vol.2 4月3日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.4 4月5日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.7 4月11日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.8 4月12日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.9 4月15日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.11 4月18日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.12 4月19日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.15 4月25日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.16 4月26日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.17 4月29日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.18 5月1日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.19 5月2日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.20 5月3日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.21 5月4日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.23 5月6日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.24 5月8日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.26 5月10日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.28 5月22日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.30 5月24日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.32 6月5日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.34 6月7日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.36 6月12日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.37 6月13日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.38 6月14日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.40 6月19日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.42 6月21日 2Pick大会
JCG 13th Season Vol.43 6月24日 2Pick大会
4. 集計内容と注意点
【集計内容】
いつものごとく、JCG全体の勝利クラス集計を行います。
そして、今回はWUP環境全体を通しての勝利数の遷移を、各期間のイベントと照らしながら振り返っていきたいと思います。
【注意点】
集計はJCGの対戦結果画面から取得しております。よって得られる情報はあまり多くないです。
これは大会を円滑の進めるために入力情報を最小限にしているためです。毎週のように大会を開くためにはしょうがない仕様なのかなと思います。
※せめてお互いのリーダと先後が見えればより分析しやすいのですが...
【得られる情報】
・対戦者の名前
・対戦結果
・勝利者の名前
・勝利リーダ
5. WUP期間の勝利数遷移と分析
まずWUP期間全体の勝利数遷移は以下のようになりました。
ぱっと見て、上位2リーダの勝利数が明らかに近づいてきている(Nmの勝利数が下がり、Rの勝利数が上がっている)ことがわかりますね。
下位リーダの勝利数は、ちょっとわかりにくいですね。
では次に、イベント領域をつけてみましょう。
今回つけたイベントは以下です。
・WUP前期(アディショナル追加前):4/03〜5/22
・WUP後期(アディショナル追加後):5/22〜6/28
・レート前期:4/14〜5/04
・レート後期:5/11〜5/31
※ここでのレートはGAMEBOX様の「Rating for シャドウバース 2Pick 第6期」をさします。
まず、アディショナルが追加された+あの憎っくき『ブーストキッカー』が出禁になったことによる勝利数変化を見てみるために、WUP前期と後期の勝利数平均を比較してみました。
かなり綺麗に二分されました。『ブーストキッカー』の出禁の影響が大きくネメシスはかなり勝利数を下げ、それにより横展開を押し付けるリーダたちの勝利数が上がってきている印象。
良くも悪くも2Pick環境に影響をあたえた『ブーストキッカー』
また、とても目立っているのは増加割合がものすごいネクロマンサーですね。ネクロマンサーはアディショナルカードとして追加された『ナイトメアイーター』、『王墓の骸』がどちらも優秀であったためこの結果につながったのでしょう。
ロイヤルにも対抗しうる盤面制圧力を持つ『ナイトメアイーター』
ネメシスにも対抗しうるリソース力を持つ『王墓の骸』
では次に、メタの変遷について分析するために、レート前期(4/14〜5/04)、レート後期(5/11〜5/31)の前後で勝利数がどう変わっていったかを見てみましょう。
※ここでの期間は以下をさします。
レート前期前:4/03〜4/14
レート前期 :4/14〜5/04
レート前期後:5/04〜5/11(=レート後期前)
レート後期前:5/04〜5/11(=レート前期後)
レート後期 :5/11〜5/31
レート後期後:5/31〜6/28
レート前期前後
2Pickはメタの周りが遅いことが特徴であり、そのメタが周り始めるのが環境中盤、つまりレート前期の前後である。この期間で大きく勝利数を増やしているのはウィッチ、ドラゴンである。
この2リーダは、常に今期の3位争いをしていたリーダであった。
データを見るにレート前期後に勝利数を大きく伸ばしていることから、ドラゴンが強いということが認知され始め、この段階での3位リーダはドラゴンであったようだ。
先も述べたが、2Pickはメタの周りが遅い。メタが周り始めたと思ったらアディショナルカードが追加され、果ては環境が変わってしまう。
レート前期後にドラゴンが評価され始めた頃にはアディショナルカードが追加されてしまった。
アディショナルカードの追加によってメタがどう変わったかを見るためにレート後期前後を見てみよう。
レート後期前後
レート前期後環境では大きく勝利数を伸ばしていたドラゴンであったが、アディショナル追加されたレート後期後は勝利数が減少。ウィッチが引き続き勝利数を伸ばし今環境最後は3位リーダの地位を勝ち取ったようだ。
背景にはやはり『ブーストキッカー』の出禁は大きいだろう。また、ニュートラルのアディショナルカードに『神話の剣』が追加されたことが大きいのではないだろうか。
ドラゴンの強力な勝ち筋の一つであった、『竜の財宝』をどのリーダも対策できるようになったこと、ついでにドラゴンの強力なファッティフォロアー(攻撃力、体力が高いフォロアー)や、ディスカードフォロアーをどんどん消滅させていくこのカードの登場がドラゴンを3位リーダから遠ざけてしまったのだろう。
竜の財宝を弱体化させた強力カード『神話の剣』
またブーストキッカーがいなくなったことで、ネメシスが横並べを簡単に処理できなくなったことにより、構築段階で横並べを行えるような構築に組む
ことが基本となったため、AOEを銀枠にもつウィッチが勝利数を伸ばしたのだろう。
『グラウンドサークル』とセットで進化時4点AOE
+盤面形成で泣きたくなる『教会の魔術師』
3点AOEとなぜか『紅蓮の魔術』が手札に加わる『大紅蓮』
6. おわりに
WUP環境は『ブーストキッカー』の出禁という2Pick環境にとって大きな変化のあった期間だった。これにより、ネメシス1強状態は少しは緩和できていたということがデータ上からも読み取れ、良調整だったのではないかと言えるだろう。
今日から新環境となるが、今期の2Pick環境がどのようになるかとても楽しみである。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
皆様に少しでも新しい気づきがあると幸いです。