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書体の使用例(ルイカ)

ある時期、かな書体ばかりデザインしていた。
漢字は中国から、英数字は欧米から、伝わってきたもの。
それなら、日本発祥の「ひらがなカタカナ」を、私が心をこめてデザインしてやろう……という考えだったのだ…。

しかし「ひらがなカタカナ」だけでは、あまり実用的ではない。
やはり、漢字も英数字もみんな揃った総合書体の方が便利だ。
ということで、それまでデザインしてきた「わんぱく・ニタラゴ・墨東・ハッピー」などの、かな書体と組み合わせる基本的な総合書体としてデザインしたのが「ルイカ」だ。

頒布開始したのは、2009年。
その後、計画どおりに「わんぱくルイカ」「ニタラゴルイカ」「墨東ルイカ」「ハッピールイカ」と、かな書体と組み合わせた総合書体フォントを制作していった(それぞれ無料のお試し版あり)。
個性のあるかな書体と違い、ベースとなるルイカ自体はクセの少ない地味な書体なので、あまり目立たないのだが、本日の画像のように着実に社会に浸透してきている。
2021年に、ルイカの一部ウェイトをAdobeFontsにライセンスしたことも、かなり影響しているようだ…。

この書体専用の掲示板→永遠のルイカ

一昨日の夜に外食から戻ってきたとき、駅のホームでこのポスターを見つけた。
自分がデザインした書体は、横を通りすぎるだけでも不思議と気がつくのだな…。
トップ画像は、帰宅後にネット検索して見つけたもの。


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