見出し画像

読書感想譚💐👠(フェミニズムってなんですか?)


『フェミニズムってなんですか?』清水 晶子 著・文春新書
オーディオブック「オーディブル」より

著者 清水 晶子、256ページ・文春新書(2002/05/20)刊。

オーディオブック版:6時間04分、朗読 水沢 綾。


・参考リンク(著者・朗読)・


✏️ネットでしばしば炎上する女性が主役のテーマ「フェミニズム」。

フェミニズムを専門で研究している専門家待望のオーディオブックが出たのを機会に、今回は「フェミニズム」の第1回目。▶️


独学ノート📝

『フェミニズムってなんですか?』
清水 晶子 著・文春新書

「すべてが現状のまま、何もしなくて良いのであれば、フェミニズムは必要ありません。」本書はじめに3ページより

はじめに
目次
1 フェミニズムってなんですか?
2 フェミニズムの四つの掟━━フランケンシュタインから #Me Too まで
3 フェミニズムにおける、性と生殖という「難題」。
4「個人の自由」の真の意味を、フェミニズムは問い続ける。
 対談Ⅰ  フェミニズムに救われた二人の対話━━長島有里枝×清水晶子
5 フェミニズムに(も)「インターセクショナル」な視点が必要な理由。
6 現代カルチャーシーンとフェミニズム━━ドラマが教えてくれること。
7 女性リーダーに見る次世代リーダーシップのあり方。
8 性暴力を正しく理解するために。
  二〇一〇年からのエンタメと考える、性暴力とその奥にある問題。
9 なぜ“ケア〟は黙殺されてきたのか。コロナ禍に考える新しいケアのあり方。
10 日本の性教育の転換期に考える、真にヘルシーな性教育とそれがもたらす効果。
11 夫婦別姓に同性婚。課題山積の「結婚の不都合な真実」。
 対談Ⅱ 五輪開幕で考えたスポーツにおけるセクシズム━━井谷聡子×清水晶子
12 セックスワークをフェミニズムはどう捉えるか。
13 フェミニズムから教育の多様性を考える。
14 フェミニズムは「中絶」をどう捉えるか。
15「性」を支配するのは誰なのか? オルタナティブな性を考える。
16 誰も完全に自立していない━━オルタナティブな「家族」のあり方と依存の受容。
 対談Ⅲ 共感の危うさと生き延びるための言葉━━李琴峰×清水晶子
おわりに

「フェミニズムは、「自立」の先に向けて、あるいは「自立」の再構築に向けて、考えていかなくてはならないのです。」本書221ページより

・参考リンク・

「清水晶子【ジェンダーと交差性をめぐる現在】|BAZAAR SUMMIT 2021|ハーパーズ バザー(Harper’s BAZAAR)公式」
https://m.youtube.com/watch?v=FSu2VhFY1Kk

(↑なぜか直リンが反映されないので⋯😓👈日頃の行い)

✏️著者の清水 晶子氏は、現在の第四波に属するフェミニストであり研究者。

その著者が、「フェミニズム」という普通の人には残念ながら馴染みが薄いその歴史を丁寧にわかりやすく解説しているのが本書の醍醐味だろう。

ーフェミニズムの歴史ー
第一波フェミニズム(黎明期〜女性参政権運動🇬🇧🇫🇷🇺🇸)
~「リベラル・フェミニズム」登場~
 ⚪︎メアリ・ウルストンクラフト『女性の権利の擁護(1792年)』
ほか
 ※女性の財産権・参政権を求める運動(サフラジェット)が英国🇬🇧で拡がる

第ニ波フェミニズム(ウーマン・リブ運動🇺🇸、女性解放運動🇫🇷など)
~「マルクス主義フェミニズム」「ラディカル・フェミニズム」ほか登場)~
 ⚪︎シモーヌ・ボーヴォワール『第二の性(1949年)』
 ⚪︎ベティ・フリーダン『新しい女性の創造(1963年)』
 ⚪︎ケント・ミレット『性の政治学(1970年)』
 ⚪︎ロビン・モーガン『シスターフッドは力強い(1970年)』
 ⚪︎マリアローザ・ダラ・コスタ『家事労働に賃金を(1972年)』
 ⚪︎フランソワーズ・ドボンヌ『フェミニズムか、死か(1974年)』
 ⚪︎アンドレア・ドウォーキン『ポルノグラフィー(1976年)』
ほか

第三波フェミニズム(バックラッシュ・ガールパワー)
~「ポスト・フェミニズム」ほか登場~

第四波フェミニズム(現在)
~「ツイッター・フェミニズム」登場~

本書17~23ページ・Wikipedia「フェミニズム」項より

「フェミニズムの歴史」だけでも、書籍(著者・編著)により結構バラツキがあり、何より今では新書で買えない本が多い。💦

この辺りも、今のフェミニストが勉強する上でネックになる部分なのだろう。

・参考画像・

「私の本棚のフェミニズム関係棚」

☝️先に挙げた代表的な書籍の漏れあるね⋯。(頑張って蒐集したけど💦)

こんな感じで、いわゆる“バック・ラッシュ〟の影響が随所に垣間見えて、現在の「ツイッター・フェミニズム」における言説にも幾許かの悪影響を及ぼしているのだろう。

(もう古書でしか手に入らないフェミ本女性を押し退けて私買えんよね?😇)

本書はよくまとまっていると私は思うし、一般的な(?)「フェミニズム」を理解する入門書としては最適に属する本だと思う。(私が言うの変だけどさ🔚)


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

−おまけ(#KuToo裁判)−


※「言論の自由」における“思想の自由市場論〟では、誤った言説と戦い(対抗言論)、結果真実が勝利する━という理由で「自由🆓🗽」を最大限容認すべきとの論理的根拠に今でもなっている。

「嘘も100回言えば真実になる」とは真逆ともいえるロジックだろう。

故に最高裁で判決が既に確定しているフェミニスト石川 優実氏の名誉は早急に回復されてこその「表現・言論の自由」の擁護であると私は考える。

よって「フェミニズム」の1回目の今回、ここに#KuToo裁判の結果━彼女の勝訴を記すこととする。✍️

・参考リンク・


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?