七夕に願った心【声劇台本】
七月七日。
七つの夕と書いて七夕。
それは、この日にたった1度だけ会うことを許された織姫と彦星のお話。
もう何度繰り返しただろう。
何度あなたの夢を見た事でしょう。
あなたに会いたいと願ったあの日々が
もうこんなにも待ち遠しくなるなんて。
星の川の向こう岸で
あなたの小さな影だけを見つめる日々が
とても長かったなんて。
やっと会えるあなたの温もりが
今とてつもなく恋しくて
あなたの声が、鼓動がとても嬉しいなんて。
めいいっぱい抱きしめて、
たくさんあなたの名前を呼んで
1年分の、いや、それ以上の「愛してる」を
あなたに告げる。
たった1度、ほんの僅かな逢瀬(おうせ)。
あなたは決まって別れ際にこう告げる。
「また来年」
と。
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