渡辺太プロの芸術的アシストを振り返る

Mリーグ2024-25・10月4日の第2試合、渡辺太プロが見事なゲームメイクでトップを獲得しました！その中で一番の見所とも言えるのが、南2局1本場での小林プロに対する芸術的なアシストでしょう。

下家の小林プロがカン８ｍのチーをしているところ。太プロはここから８ｓ切りとしました。普通に自身の手を進行する場合は９ｍ切りになりそうですから、最初見たときはこの８ｓ切りの意図にピンときませんでした。

しかし、次巡に太プロはさらに７ｐ切り。

ここで太プロの意図がハッキリしました。なるほど、小林プロが三色の仕掛けをしていると見て、アシストしに行っているのだ、と。先ほどの８ｓもカン８ｓで鳴いてくれるかもしれない牌ですからね。

そして、さらに手牌から７ｓも抜いて、なんと1人で小林プロに3枚鳴かせて鳴き三色を完成させてしまいました。まさしくこれは麻雀の芸術とでも呼ぶべきでしょう。

小林プロとしても、自身が2着目を守りたい場面で、トップ目の太がアシストしてくれるかも…という考えもあっての仕掛けだと思います。この2人の思考がピタっと合っての合作。麻雀は4人で打つものですが、状況によって1対3になったり2対2になったりする…そんな麻雀の醍醐味がよく表れた1局だったと思います。

ちなみにこの場面をNAGA解析すると以下のようになります。