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麻雀のオリンピック競技化のジレンマ

2024年7月26日…ついにパリオリンピックが開幕。開幕前にいろいろとニュースになっていた部分もあるが、それでもやはりオリンピックは楽しいものである。個人的には趣味で卓球をやっているのだが、日本が卓球競技でどのくらい上に行けるかを観戦したい。

…で、オリンピックと聞いて思い出したが、Mリーグを立ち上げたとき、オリンピックの競技化を目指す、という宣言をしていたなあ…と。最近はその話も下火になっているようには思うが…。

麻雀に限らず、マインドスポーツ…つまりはテーブルゲームなどをオリンピックの競技に使用という動きは近年見られている。国際マインドスポーツ協会が2008年に設立され、2008年と2012年には世界大会を主催もしていた。麻雀もその波に乗ろうと2016年にオブザーバーとして参加している。そこからの流れで麻雀のオリンピック競技化を目指そうという話になっているのだろう。

いつかは麻雀もオリンピック競技になる日が来るのか?以前はなかなかゲームの放送で視聴数を稼ぐことは難しかったと思うが、近年は格闘ゲームなどのeスポーツの大会が中継され、十分な視聴数を稼ぎ、多くのスポンサーを抱えた一大イベントになっているし、マインドスポーツによる大会も…オリンピックとはいわずとも…いずれは大規模な世界大会を開ける可能性はあるだろう。

ただその中に麻雀が入れるかというと中々難しい。以前から言われていることではあると思うが、麻雀を「競技化」することそのものが難しい。麻雀は他のマインドスポーツと比較しても運の要素が大きい。もちろん長い期間で競えば、実力差がハッキリであるだろうが、大会として開催できるような短い期間では実力の比較のしようがない。だからこそ下克上が短いスパンで起き、「エンタメ」としては非常に優れているのだが…。

麻雀の競技化を進めるためには、運の要素を排除する必要がある。現状のプロ競技ではリーグ戦など一定数の半荘を戦い、実力を競っているが…本質的な解決にはなっていない。一般に麻雀で実力差を比較するためには100半荘では足りず、500~1000半荘程度は必要と言われている。しかし、それを実際に行うのはかなり現実的ではない。時間がかかりすぎるし、見ている側も飽きる。

では競技化するためにどうするか、という話になると、個人的にパッと出てくるのは2つ。「デュプリケート方式」と「麻雀AIの活用」である。

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