初海外、初トゥクトゥク
18:00を過ぎ日も落ちてきたころ
厚みのある風を全身で受ける
笑っちゃうぐらい、爽快だった。
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カンボジアのシェムリアップ空港に17:10に着いて、18:00には手配してくれたトゥクトゥクが来てくれるはずだった。
なのに10分経っても20分経ってもこない。
初めての海外だけど案外なんとか乗り継ぎもできて安心し切っていたのに最後で一気に鼓動が速くなった。
もう夕方なのに30°超えてるし暑いし暑いし、、
「エリサン??遅れてごめんね」
いきなり色黒の小柄な男性に日本語で話しかけられた。
なんとその方は予約していたトゥクトゥクのドライバーさん。トイレに行っていたらしい。トイレなんかでこんなに待たせるなよと思いつつ、ほっとしてトゥクトゥクに向かう。
(シェムリでは有名な日本語流暢なドライバーさんで、5カ月缶たくさんお世話になった)
トゥクトゥクに腰掛けようと一段足を乗せた瞬間、その木造の段と滲み出る手作り感に田舎のおじいちゃんの青いバンを思い出した。毎夏、長野に帰省した時には親戚みんなでぎゅうッと乗っていた。
初めて乗るトゥクトゥクと幼少期を思い出す青いバン。なんだか車内の匂いも同じような気がしてきた。
トゥクトゥクが走り出す、風に吹かれる。
さっきまでの不安な気持ちも消えて、今までに感じたことのない爽快感で笑わずにはいられなかった。
街に目を向けると自然が豊かでローカルな感じがまた田舎を思い出させて、油断するとほろりと涙が出てきた。
初めて降り立った海外は懐かしい街だった。