旅のお話会に参加して
いっつも何故だか勇気をもらっているお友達、りんりんの日本一周の旅のお話会に参加してきました。
場所はずっと気になっていた、自然と暮らしの学校「てつなぐ」さん。ここは石段を登った先にある古民家。0歳から200歳まで!笑 が自由に行き来できる場所で、地域のたまり場的存在。日々の活動はFacebookにて発信されています。気になる人は是非見てみてね。👀
りんりん
彼女は、心の声を聞く。生きる力をつける。そう掲げて八万円だけを手に、日本のことを学ぶ旅に出た。表現者でありたいと語っているが、もちろん感性がとても豊かで才能あふれる表現者でもあるし、私なりの言葉に置き換えると「今を生きる人」だなぁとつくづく感じている。
日本の文化(漆、染め物)
日本中、回った先の色々な話を聞かせれくれた。特に印象に残っているのは、実際に持ってきてくれた漆の茶碗と、藍染された布生地だ。
漆
漆を最初に触ったときはおばあちゃんの家とかにありそうな感じだなぁと率直に思った。
漆は木の樹液、人間に例えるならば血液のようなもので、少しずつ少しずつ間隔を空けて木から採取するそうだ。そして、採取した漆を塗っては乾かし、塗っては乾かしを繰り返し、時間をかけて作られる。
完成されて人の元へ渡ると、使えば使うほど艶が出て、使わないと霞んでいくと聞き驚いた。今広く流通しているプラスチックなどの食器は使えば使うほど劣化していく。使っただけ艶が出る漆は、持っているときっと愛着が湧いてくるだろうなと思った。
そんな話を聞いた後、また改めて漆の茶碗を触ってみると、少し柔らかくて、艶は美しく、暖かみを感じた。
戦後の高度成長期を機に大量生産が主流となり、漆は売れなくなった。今は値段の安い中国産の漆が多いそうだ。しかしどんな物にも安さには、工程が省かれていたり、労働環境の問題があったりと何かしら理由があり、本当に価値のあるものは、変化する姿が愛おしく、美しい。とりんりんは語った。
藍染
素朴な青っ感じ。
この写真では見えないけど右下に「宗主神」と書いてありり、「そしじ」と読むそうです。この言葉は人間は天上にいる神様と繋がり、一人一人が主人公。 「愛」「調和」「感謝」を表すこの文字は、古くから強いパワーと高いエネルギーを持つ尊い漢字として存在していたが、第二次世界大戦後GHQにより消された背景がある。彼女がこの言葉を選んだことが、りんりんらしいな。と思いながら淡い色を見つめ、肌に触れた。
資本主義から共創へ
戦後GHQ指揮のもと、著しく発展を遂げた日本。人々は便利さを手に入れた反面、合理性、生産性に囚われ心の豊かさが、次第に失われていったように感じている。資本主義が悪いとは思わない。そのとき(戦後)荒れ果てた日本にとっては必要不可欠だったのかもしれない。しかし相対的貧困は見えづらい貧困として問題視されているが、資本主義がそのような弊害を生んだことも事実なのだ。「今は時代の転換機で、これからは共創の時代が来る」そこはかの知れない探究心を持ちながら、実際に目で見て、手で触って、愛を込めて創ってきた彼女の言葉は今の私の胸に深く落ちていった。
共創の定義。
最後に
りんりんや、その周りの人達と話す中で、私はどちらかというとまだ変えられない過去や未来のことばかり考えていることに気がついた。大切なのは今、この瞬間、自分は何を選択するのか。その小さな小さな積み重ね。旅のお話を聞いて、今の私は自分の住む街で、街づくり(街の活性化を行う活動)を通して、自分らしく生きることができる人が増えたらと願っている思いの輪郭のようなものがハッキリとした気がした。今まさに、挑戦の最中にいるが、正直死ぬほど迷うし死ぬほど悩む。その、迷いや悩みの質を少しずつでもいいから上げていきたい。魂を磨き続けよう。
りんりんの想いが綴られたnoteはこちら。