育休中の私がnoteをはじめる理由。
現在私は、生後8ヶ月の息子の育児に毎日あたふたしている。正直余裕は全くない。
私の「母としての器」は、39週1日の急ごしらえのため、いびつで小さな湯呑みのようなもので、特に月齢が小さい頃は、毎日溢れんばかりにひたひたで、たまに表面張力でも堪えきれなかった分が、涙として溢れたこともある。
「きっと貴女も安産よ」
「言ってくれたら手伝うのに」
「母乳出てるの?」
「子供が便秘なのは母乳足りないからじゃない?」
「これから母乳足りなくなるかもね」
周囲の何気ない一言が誘因となって、
以前より簡単に、涙が出てくる。
育児ノイローゼか、産後うつが原因か、
と言われた芸能人の訃報が記憶に新しい。
実際、産後の女性は、1ヶ月検診や新生児訪問等で、産後うつをあぶり出す問診票に回答しなくてはならない。
ぶっちゃけて言うと、本音で回答しづらいなという項目もある。この選択肢に丸をつけると、助産師や保健師に目をつけられてしまうのではと思うものもあり、もしかしたらわざと軽い回答にしているお母様方もいるのではと邪推するほどだ。
私は現在育休中ではあるが、
保険薬局で働く薬剤師である。
今までお会いした患者さんで、どうしても忘れられない方のうちのお1人が、産後うつの患者さんだった。
1ヶ月検診で来院された後、処方箋を持って来られたが、精神的に参っておられるのが一目で分かるほどであった。
お話を伺ったところ、「毎日不安で辛い。近くに頼れる親族などもいない。」とのことだった。
私は薬の作用や服用方法、産後のホルモンバランスのこと、病態のことをご説明し、育児の相談を行政にしてみて、受けられるサービスを活用するように提案した。
私の話を、今にも涙がこぼれそうな目で「そうなんですね」と頷かれていた姿が瞼に焼き付いている。
その後薬局に見えられることがなかったので、あのお母さんはどうされただろうかと3年ほど経ったいまでも気にかかっている。
出産を経た私は、
「分娩後いつまでも、一生産後」である。
いつか自分も同じ状況になるかもしれない。
大切な我が子を置いて逝くという選択肢を、疲弊した脳が取ってしまうかもしれない。そう思うと非常に怖い。
だが、ネットで検索したり、Twitter、Instagram、YouTube等で情報を発信している人を見つけて、悩んでるのは私だけじゃない、この症状はこの子だけじゃないと、情報を得ることで安心感に繋がり、心の平穏を保つことができたことが何度もある。
インターネット上で、SNS上で、簡単に情報が手に入る時代でよかったとコロナ禍で更にそう思う。
発信したいというとおこがましいが、もし私のように、検索の鬼になったプレママ、ママが1人でも救われるのなら、文章として残したいと思った。