新人研修×フルオンライン オンラインでの学びを成功させるための3つのポイント(3)
前回から引き続き、オンラインでの学びを成功させるための3つのポイントの3つ目です。
3.研修デザイン
集合であってもオンラインであっても学習をデザインすることで、学習を効果的、効率的、魅力的にできます。学びを成功させるための大前提・基盤として授業・研修を、適切な手法でデザインが必要です。デザインのない授業・研修制作のアプローチと適切な手法(インストラクショナルデザイン)での開発アプローチを示します。
Agile Japan 2021 内での以下 問いかけへの反応は、、、
インストラクショナルデザインという言葉を聞いたことが
A. ある
B. ない
B. ない 100 % でした。
人材育成領域をはなれると、たちまち認知度が激減する。
デザインのない授業・研修制作のアプローチ
皆さんは、授業・研修を作る時、どのような手順でアプローチしますか。
例えば
・ 何を教えようか?
・ どういう順番で教えようか?
・ この内容は厚みをもたせ、こちらの内容は薄くしよう。
といった事を考えたり、話し合ったりしているのではないでしょうか。
場合によっては具体的に、パワーポイントのスライドを作りながら、教える内容を練ったり。既存の資料(ppt や pdf 、webの情報)を俯瞰しながら資料の提示順を考えたりしていませんでしょうか。
授業・研修作りの取っ掛かりが、上記のような内容だった場合は、注意が必要です。
そもそも、なぜ その学習が必要なのか。という 『学習目的』 と
学習者がどう成長したら(なにが出来るようになったら)この学習が成功なのか。とう 『学習目標』 が、明確になっていますでしょうか。
学習目的と学習目標が明確になっていないと、学習内容を検討することができません。
学習目的・学習目標に照らし合わせ、学習内容の取捨選択や、レベル感の検討をします。
授業・研修において、学習者と直接関係の薄い学習内容が唐突に登場したり、レベルが急に高い内容が含まれていたりする事がありませんか。それは、学習目的/目標が定まっていないか、学習目的/目標が決まっていたとしても無視している可能性があります。
適切な手法(インストラクショナルデザイン)での開発アプローチ
前段のデザインのない授業・研修制作のアプローチは、インストラクショナルデザインによる授業・研修の開発プロセスに照らし合わすと、D.開発の途中ぐらいからD.開発 に、いきなり着手してしまうことです。
開発プロセスの上流である。A.分析、D.設計のなかでも概要設計は、的外れな授業・研修を作らないためにも大切な工程です。
開発プロセスのなかで、E.評価 も重要な工程です。
授業・研修が成功した!いうことを皆さんは、どう判断していますか?
アンケートをとって学習者からの評価やコメントが良かったら、その学習は成功したのでしょうか?
アンケート結果が好評であったといのは、学習者の単なる感想(満足度)であって、学習者が真に成長したのか。そして当初設定した学習目標もクリアーしているのかは、アンケートからでは判断つきません。
インストラクショナル・デザインでは、学習目標に照らし合わせた、パフォーマンス・テストも作成し、学習者に実施してもらいます。
その結果、学習目標がクリアーできなかった場合、学習者のせいにするのではなく、授業・研修の提供側の責任ととらえ、授業・研修の改善活動へつなげます。
詳しくはまたの機会にしたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございます。