前作で納得のヒットを受けて期待が高まる「ワンダーウーマン 1984」見た
Wonder Woman 1984 / 2020
鑑賞:2020.12.18、記事公開:2020.12.18
監督:パティ・ジェンキンス、脚本:パティ・ジェンキンス、デヴィッド・キャラハム
公開初日に劇場のサイトを見たら席があったので予約したらできたのでいって来た。あんまりすんなり席を取れたので前作見直すの忘れてた。
前作は「女性の権利」を主題にスタッフやキャスティングも含めた作品作りがハイクオリティかつ面白かったので、続編には期待が高かった。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ネタバレアリ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
これは脚本が凄いんでは?
映画は大変面白かった。今回面白かったのは何と言っても奇妙な脚本。
お話のキーになるのは、「ひとつだけ願いを叶える石」。こんなおとぎ話で散々やり尽くされた素材をど真ん中に持って来てなにをする気かと思ったら、ただただ様々人の願いを増幅させてゆくという見たこともない展開に唖然。石油から始まり、滅んだ王朝の勃興から世界の覇権まで一気に転がりだしてゆく展開にびっくり。そこに、人間の欲望のようなものが露わになってゆく。ここはまあ意地の悪い方向性ではあったけど、不自然さは感じなかった。
キャストもいいぞ
こんなおとぎ話でもやらないような馬鹿話に乗っかった悪役のペドロ・パスカルさんがこれまたすごかった。どんどんと自分の欲を肥大化させてゆく誇大妄想が止まらなくなった男が良い。今までのヒーロー映画に出てくるようなヴィランではなく、ただただ虚栄心の塊の嘘つきである。そんな小物な男のまま世界を混沌とさせてゆく役を勢いで乗り切り、こちらとしてはついつい引き込まれてしまう。マーベルでもDCでもただのお調子ノリがビックバジェットのハリウッド映画でここまで世界を引っ掻き回すことになるなんてなかなか無いと思う。
もう1人の素敵キャスティングはクリステン・ウィグさん。こちらはもうベテランなコメディエンヌですが、今回もよかった。予告ではクリステン・ウィグがメインヴィランぽかったけどお話的には中心ではなかった。けどかなり良かった。このめちゃくちゃな世界観でめちゃくちゃなキャラクターに見えるけど、なんか妙に説得されてしまう存在に感じた。切ないといえば切ない立ち位置。
ということで今回は、前回のようなフェミニズム的な視点はあんまり無かったです。というかそれどころではなかったということだろうか。
ダイアナ(とアマゾネス(アマゾネスって劇中で明言してたっけ?))が正義のヒーローとして寄って立つところの「真実」を信念としていることを表現するために、嘘と真実をコンセプトに壮大な虚飾の世界混乱が展開されたというふうに理解。
すごい面白かったです。ペドロ・パスカルさん映じる「マックス・ロード」社長がとにかく良かった。
もちろんガル・ガドットさんもクリス・パインも良かったけど、この2人は前作とやってることは同じなので、そこで起こってるトンデモない展開の前ではあんまり入って来ませんでした。テンション爆上がりなあの曲も今回はなかったし。
次回も楽しみすぎる
あんまりワンダーウーマン感はなかったけど、それ以上に楽しくて大満足でした。
そういえばオープニングはワンダーウーマン感があって良かった。やはり前作のようなワンダーウーマンなワンダーウーマンも見たい。ガル・ガドットも若いし、何しろプロデューサーに監督のパティ・ジェンキンスとガル・ガドットも入ってるしそれなりに稼げるだろうから、もう何作かはこのメンツでみれると期待。
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