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挑戦的なNEW LOOKと素敵キャスティング「THE BATMAN-ザ・バットマン-」見た

The Batmany(2022年製作の映画)
鑑賞:2022.3.18、記事公開:2022.3.20
監督:マット・リーヴス、脚本:マット・リーヴス、マットソン・トムリン

※ ※ ※ ネタバレあります ※ ※ ※

あらゆるネタバレを回避してようやく観賞

バットマン映画としては渋く派手な要素を廃して勝負。

キャスティングがみんな良くて楽しかった。え、今回のアルフレット、アンディ・サーキスなの?わ、あれジョン・タトゥーロじゃない?うお、ポール・ダノだ!と、新キャラが現れるたびにニヤニヤが止まらない。

もちろんロバート・パティンソンと、ゾーイ・クラヴィッツもいい感じ。個人的にはコリン・ファレルとジョン・タトゥーロがあんまり見たことないギャング役でハマってて得した気分。もっとみんなの活躍を見ていたかった。特にペンギン。ズル賢くて小心で野心家で下品な感じが非常に良かった。

トッドフィリップスのジョーカーと違って初めからシリーズリブートが前提ぽいので、今回は、パティンソンバットマンのお披露目、他のキャラは次回への顔見せ的な立ち位置だったのかも。

何を出しても叩かれるであろうコンテンツに取り組んだだけでも勇気あるのに、ちゃんと新規スタイルを打ち出して勝負した製作陣はカッコイイ。テイストとしてはノワールな探偵ものか。ルックも衣装もカコイイ。バットモービルのエンジン音から見せていく演出とかも、一生懸命考えれば新鮮な見せ方もできるんだと感心しきり。「できません」はありませんね。

バットマンの演出も面白かった。神出鬼没なノーラン版との対比か、出てくる時も足音が響いて暗闇の中からゆっくり登場。ゴツめのシルエットでどこにいても直立不動の姿勢であまり動かない。ゴードン警部が振り返ってもそこにいるバットマン。格闘もナイフだろうがライフル銃だろうが正面から向き合うスタイル。避ける気もない。と、こちらも新鮮でよかった。カーチェイスも迫力があってよかったが、何をやっているかはよくわからなかった。アクションは全体的に暗いのとカット割とで何が起こってるかよくわからない。けど、あまりアクションにこだわりはないのでそんなにストレスは感じなかった。

お話的にはテンポが悪い気がしないでもない。

復讐者 > 父親の過去を知ることによる信念の揺らぎ > 気づけばリドラーたちのような復讐者になっていた > 希望の光となろう

の流れがスッと入ってこないのであまり込み上げるものがない。

キャットウーマンとの絡みを全部取っ払うくらいでもいいかと思う。

全体としては画面に見応えがあるし、ビジュアルはカッコいいしでお値段以上の価値はあるかと。

評判もいいようだしうまく繋いで行けるといいですね。もうすでにこのテイストでの次作が楽しみ。

ちなみに余談。

言いっちゃいけない事かもしれないけど、このテイスト、このキャスティングでバットマン要素を無くしたノワール探偵モノが見たい。最近そういうの無いからさ。ハメットの「血の収穫」とかどうだろうか。もちろんフィリップマーロウでも、オリジナルでもいいけど。ウエスサイドストーリーとかクイーンギャンビットとか見てると、ああゆう時代のセットももうどっかにありそうだし、どうかしら。


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