いじめで拓けた私の人生(3) 自分以外の人の心の痛みも想像するようになった
いじめを経験したことで
分かったことがある
それは
人が人間としての権利を奪われ
人間的ではない扱いを受けたときに
どのように感じるのか
という経験者にしか分からない感覚だ
私はこの感覚を体験したことで
自分自身にとってプラスになったことが二つある
一つ目は
「他人の痛みを自分のことのように想像するようになったこと」
二つ目は
「音楽や映画をより深く味わえるようになったこと」だ
私たち人間は
辛いことがあると
すぐに自分だけの世界に閉じこもり
「どうして私ばかり」
と自分の不幸を嘆いてしまうことがある
けれど
人の痛みを想像できるようになってくると
少しずつ自分の行動が変わってくる
「あぁ、あの人も辛い想いをしている」
「こんなに苦しみ続けている人が、こんなに頑張っている」
自分以外の誰かの心の痛みに気づき
その痛みを想像できたとき
私たちは「自分」の殻から
既に抜け出している
音楽や映画で
自分以外の誰かの心の痛みを
自分のことのように感じたとき
あなたの心は
この世の中にいるのは
自分一人だけではないことに
既に気づいている
悩んでいるのは私だけではない
いじめを経験したことで
私はそんな当たり前のことに
気づくことができた
私の人生が大きく進歩した瞬間だった
だから
これからどんなことがあろうとも
私はこの「気づき」から得た教訓は
絶対に忘れない
まだまだ未熟な部分もあるけれど
私はこれからも
自分以外の人の心の痛みにも
注意を払えるようにな人になれるよう
努力していきたい