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激変するWeb3市場にどう挑む?Arriba Studioが描く未来ビジョンと2号ファンドの挑戦

このたび、Arriba Studio Zプロジェクト(2号ファンド)の立ち上げの発表をさせていただきました。あわせてZプロジェクトからSteve Lee氏らが主宰するNeoclassic Capitalへの投資家としての参画発表も行いました。

振り返れば1号ファンドは2022年初頭に日本国内でほとんどWeb3ベンチャーキャピタルがない時期にスタートしました。

何もないところからの挑戦でしたが、3人のファウンダーを基盤に、たくさんの方々から投資資金を集め、合計19社への投資を実現することができました。すべてのステークホルダーの皆さまに、心から感謝申し上げます。


変わりゆく投資環境と2号ファンドへの決意

一方で2年前と比べると、現在のWeb3分野への投資環境は決して楽観視できるものではありません。確かに自民党のWeb3政策が後押しているとはいえ、2022年当時のように勢いよくこの分野に飛び込んでいく起業家も減っているのが現状です。

市場全体を見ても、海外ではWeb3ベンチャーキャピタルがエアドロップを目的とする一般投資家の短期的な出口に使われたり、そもそもVC自体の利益が出にくい状況が続いています。結果として、新しいファンドの組成が難しくなり、次世代のWeb3スタートアップを支えるための人材や資本が十分に集まりにくくなってしまう、という課題に直面しています。

ここで重要なのは、骨太な投資家や支援家の存在です。

そこでArriba Studioは初心に立ち返り、Web3プロジェクトに対する投資資金およびインキュベーションの担い手として、さらなる存在感を発揮すべく2号ファンドを立ち上げることにしました。

困難な時期だからこそ、信念を持って船出するのです。

キラーユースケースの浮上

1号ファンドの経験から得た最大の学びは、次世代Web3の成功は「ホワイトスペース」を探すのではなく、「キラーユースケース」の発見にかかっているということです。これまで注目を集め濫造されてきた「チェーンインフラ」ではなく、これからは「アプリケーションレイヤー」が重要な鍵を握ると確信しています。

「○○のWeb3版」といったキャッチフレーズだけでは、もはや人々の心を動かせません。既存のプロダクトに置き換わるニーズは、まだそこまで高まっていないのです。むしろ、既存のサービスにWeb3のエッセンスを加えることで、「これは便利だ、面白い」と自然に感じてもらえるものが、これからの時代に求められているのではないでしょうか。

たとえば、

  • DeFi(分散型金融)

  • ステーブルコイン

  • トークンETF

  • ブロックチェーンゲーム

  • クラウドファンディング

  • ローンチパッド

  • DAOユーティリティ

  • メッセージングアプリ(ミニアプリ)

  • ファントークン(ミームトークン含む)

など、これらは既存の経済システムを破壊するのではなく、Web3の新しいアプローチでその限界を超えようとする試みです。

全てをWeb3ファーストで作り直すのではなく、今あるものに少しだけ新しい要素を加える。このアプローチが、今まさに求められているのではないかと思います。これは、かつてインターネットが幻滅期を超え普及し始めた2000年代前半ぐらいの時期のように「何かが変わるかもしれない」という期待感と似たものを感じます。

Web3に閉じた経済圏、具体的にはメタバースの有用なサービスが本当に世の中に受け入れられるのは、かつて、SNS/Blog/web2.0が声高に叫ばれるようになって、数年後にソーシャルゲームのブレイクスルーが発生したように、きっと数年先なのでしょう。マグマのようにじわじわ社会浸透が必要です。

Neoclassic Capitalとの連携

そこで、私たちは次のステージに進むために、Neoclassic Capitalに出資しました。彼らは「アプリケーション」への投資を明確に宣言しています。例えば彼らの投資ポートフォリオの一つである「xociety」は、昨今勢いがある「Sui」ネットワーク上の大手dapps「アプリケーション」です。

彼らと提携することで、私たちのこれまでの強みだった日系Web3スタートアップの発掘とグロースに加え、海外向け投資活動を強化していきます。

このほか、2号ファンドでは、信頼できるWeb3事業家や投資家をエンジェルラウンドに組み込むことで、エコシステム全体にさらなる深みをもたらすことを目指しました。このお力添えで、より強く次世代の有力Web3事業を立ち上げるインナーコミュニティ、発信源となれる「何か」を築いていきたいと思います。

今後の展望

これからは、事業会社や一般投資家向けのラウンドを進め、1号ファンドを超えるスケールで挑戦していきます。そして、日本のWeb3投資家がまだ手が届いていない「上場直前ラウンド」等のレイターステージで、リード投資家として参加できるプロジェクトを見つけ出すことも目指しています。

Web3の未来に可能性を感じている皆さま、ぜひ私たちと一緒に新しい時代を切り開いていきましょう。あと1〜2個準備している大きな発表がありますが、これからもどうぞArriba Studioにご期待ください。

ご興味があれば、ぜひDM等でお問い合わせください!



この記事は「投げ銭」記事です。ポジティブにお金が回る仕組みにしてみたいと思いました。記事をおもしろいと感じてくださった方は「投げ銭」をよろしくお願いします。