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「降格」するのは、悪いことじゃない。

働く人はみんな、なんらかの形でその実績や頑張りを評価されてお給料をもらっている。

通知表でいうところのA評価だったり、その上にあるS評価を受け取る人もきっといるに違いない。
もちろんそうやって評価されるのは嬉しい。

じゃあ、その反対は?

自衛隊は自己評価と、上司の評価をもとにしてその年の頑張りが評価されるシステムになっている。
評価はDからSで、Cが平均だったかな?

自衛隊には階級が存在する。
昇給すればするほど給与も上がるけど、仕事の範囲が広がっていく。

それは、パイロットを目指していた僕も同じ。
パイロットになった時点で、幹部になることが確定しているので3等空尉(少尉)になる。
しかしそれは、飛行機が操縦できると言うアドバンテージがあるから与えられた階級。
飛行機の操縦以外の部分。
自衛官としての一般的な仕事は全く知らないと言うのが実情だった。

ここで問題発生。
僕はパイロットをクビになった。
こうなると、仕事ができない、知らないのに階級だけ高い自衛官が生まれる。

選べる道は2つ。

1、このまま死ぬ気で頑張る。

2、自ら降格を選択する。

僕は迷わず後者を選んだ。
階級が下がるほどの処分を受けた隊員は、将来の昇進が絶望的になる。
よって降格しても在籍している隊員はほぼいない。

ポジティブにいえばレアキャラである。
それもSランク。
そして仕事の難易度が下がる。
給料も下が、らない。
悪いことをしたわけではないので、減給にならないのもポイントである。

パイロットじゃなくなることによる、しがらみからの開放感がすごかったことを今でも覚えてる。(まあ辞めちゃうんだけどね。)

変な経歴だけど、元気にやってます。

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