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EVE-NG+TWSNMP FCのネットワーク・ラボに設置できるネットワーク機器を増やす方法

諸般の事情で中断していたEVE-NG+TWSNMP FCを使ったネットワークエンジニアのネットワーク・ラボの話を再開します。

前回

の記事までで、EVE-NG+TWSNMP FCのネットワーク・ラボ環境はできました。しかし、ラボに設置できる機器は、EVE-NGに組み込まれた仮想PC(VPC)だけでした。これだけではつまらないと思います。Switchやルーターなどを設置してもっと面白いラボにしたいはずです。今回のは、その方法の話です。
インストールしたばかりのEVE-NGのラボに新しいノードを追加しようとするとテンプレートのメニューには

のように沢山の魅力的なネットワーク機器が表示されます。でも、選択できるのはVirtual PC(VPC)だけです。これはEVE-NGには、VPCのイメージ(OSハードディスクのイメージファイル)しか組み込まれていないためです。他の機器も選択できるようにするためには、他の機器のイメージを自力で組み込む必要があります。

EVE-NGのイメージを組み込む方法

EVE-NGのサイトに

という説明があります。そこに注意で

EVE-NG は、著作権で保護されたベンダー イメージをダウンロード用に提供していません。これらのページには、EVE-NG で使用するために独自のダウンロード イメージを準備する方法に関する情報が記載されています。

となっています。基本的にこれをみてコツコツとコマンドを実行すれば、イメージを組み込むことができて新規ノードのメニューで選択できるようになります。とは言っても英語なので、ここでもう少し詳しく書いておきます。

イメージを組み込む大まかな流れは、

  • ネットワーク機器のイメージファイルを入手する

  • イメージファイルをEVE-NGの特定のフォルダーへコピーする

  • CDのイメージの場合は、ディスクイメージへインストールする

  • イメージの権限を更新する

という感じです。マインドマップにすると

のようになります。

イメージファイルを入手する

ここが一番困ってしまうところです。EVE-NGのドキュメントには、あまり詳しく書かれていません。大まかに分けると

  • 無料でダウンロードできるサイトがあるもの

  • ネットワーク機器メーカーのサイトから無料でダウンロードできるもの

  • ネットワーク機器メーカーのサイトにユーザー登録して無料でダウンロードできるもの

  • ネットワーク機器メーカーと契約して有料で入手する必要のあるもの

になります。

無料でダウンロードできるサイトがあるもの

私も好きですが、みなさんも大好きだと思う方法です。
LinuxやvyOSというスイッチ、ルーターソフトがあります。

Linuxは

の説明の中に

のようなリンクがあります。ここからダウンロードできます。

VyOSは、

の説明です。
イメージは、

のサイトの

のボタンを押して

のサイトに行って

ビルドしたばかりのイメージをテストしてくれたら無料ですよというような感じかと思います。(間違っていたら、すみません)
この方法の元ネタは

です。
他にも無料でダウンロードできるイメージはあると思います。見つけたら追記します。

ユーザー登録なしでダウンロードできるもの

Junipherのネットワーク機器のイメージは、ユーザー登録なしでダウンロードできます。太っ腹で好きです。

などのダンロード先のリンクが書いてあります。

クリックすると、使用許諾の画面がでてOKすれば、ダウンロードできます。
この話を知った情報源は

です。

ユーザー登録してダウンロード

Ciscoを始め多くのメーカーの機器のイメージは、ユーザー登録してダウンロードできます。仮想版の評価版を入手する方法です。

が例です。

有償のイメージ

ユーザー登録しても無償で評価版を入手できないものもあります。買わなきゃいけないものです。
一つの例として

が参考になると思います。

です。Ciscoの製品のイメージを入手できます。前の見たときよりも値上がりしているような気がします。$199になっています。

イメージをコピーする

イメージファイルを入手したらEVE-NGの特定のディレクトリに特定の命名規則でファイルをコピーします。
まず。Windows PCでイメージファイルを入手した場合EVE-NGへ転送しなけれなりません。scpとか使える人は簡単ですが、GUIで操作したい人は

で紹介したWinSCPなどを使うとよいです。

コピーするディレクトリやファイル名の名前は、個々のイメージ作成のページに書かれています。
先ほどのJuniper vEXの場合は

root@eve-ng:~# cd /opt/unetlab/addons/qemu/vjunosswitch-23.1R1.8
root@eve-ng:~# mv vjunos-switch-23.1R1.8.qcow2 virtioa.qcow2

のような説明です。なぜ、このような名前になっているかというと、フォルダの名前で新規ノードで選択できる機器の種類を判断して、イメージファイルの名前で、OSを起動するディスクの種類を判断しています。

この名前付けの詳しい説明は

をみてください。

CDイメージからインストール

VyOSなどのようにCDイメージとして配布されえいるものは、仮想のディスクを作成してOSをインストールする必要があります。これはVyOSの例を参考にしてください。Windowsや他のLinuxもCDイメージからインストールすることができます。

ファイルのアクセス権限の更新

ファイルをコピーしたら必ず、おまじないで

root@eve-ng:~# /opt/unetlab/wrappers/unl_wrapper -a fixpermissions


のコマンドを実行すると書いています。
ファイルのアクセス権限を更新しているようです。

魔法を使ってイメージを増やす

ここまでの説明をみて面倒だなと思った人に、魔法を使ってイメージをいっきに増やす方法をお知らせします。


を買うことです。$149です。Cisco CMLの年間$199より安くてCisco以外の機器のイメージも入っています。おまけに、EVE-NG自体の構築も楽になります。これで構築したEVE-NGの新規ノードメニューは

のような感じになって、よりどりみどりです。なんでも追加できます。
ただ、EVE-NGがv5.0.xと古いので、最新のEVE-NGで、このイメージを使いたければ

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