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〜Casa Vicens〜マリーゴールドに誘われて。

Hola ! こんにちは!Twoodです。
本日紹介するのはカサ・ビセンス🌿

実際いくつか回ったGaudi建築の中でも、かなりお気に入りの作品。

今回はカサ・ビセンスの私が個人的に興奮した部分だけをご紹介します!

初めてこの写真を本で見た時、こんな建物浮きまくりの目立ちまくりなんだろう。

そう思っていたのですが、思いの外周囲にしっかり溶け込んでいました。

タイルはマリーゴールドがPopに映えています。

多くの人がインスタ映えのために外観のみで楽しんでいましたが、2017年に見学がようやく可能となったこの建物。

このGaudiの初期時代を最も贅沢に”体感”できるのはここだけなので、中に入らないとカサ・ビセンスは見たとは言えないです!もはやGaudi登竜門!

入場料は16€、所要時間1時間半程度。オーディオガイド日本語対応。
なので是非入っていただきたい!
カサ・ビセンスの建築素材には、石材、レンガ、セラミック、錬鉄、木材などが使用され、素材本来の質感が最大限に活かされているのが素人目にも見て取れます。

建物自体の構造は非常にシンプルなのですが、そこに鮮やかな装飾を施す事で「カサ・ビセンス」ならではの個性が発揮されているといえるのでしょう。

装飾には植物や動物のモチーフを多用し、依頼主がタイル業者であった事を最大限に生かし、装飾に色彩タイルをふんだんに使用しているのもこの作品の特徴です。

そしてこの外観のタイルの「マリーゴールド」

これは、建設前のこの敷地内にマリーゴールドの花が咲き乱れていたためだと言われています。

また、ガウディ作品の代名詞でもある曲線的なデザインはこの初期には見られず、全体的に直線的なデザインとなっているのも今となってはレアなので惜しみなく観察してみてください。
カサ・ビセンスの庭園は、完成当初の19世紀頃と比較すると、最も大きく変わってしまった場所の一つ。

かつては、円形の噴水や櫓などもあったそうなのですが、住宅が売却されたタイミングで取り壊されてしまったのです。

しかし2014年からの改修工事によって、当時の景観は可能な限り再現されました。現在はより当初に近い、エキゾチックでオリエンタルな雰囲気が楽しめます。
このオリエンタルさ、日本人にとっては少し沖縄感があって親近感の湧くデザインかもしれません。
中庭から見るメインファサードは中東要素も満載。
鉄格子はヤシの葉の門と名付けられていて、ガウディと非常に親交が深かった彫刻家「ロレンソ・マタマラ」の作品。

元々この門は、正面玄関にアクセスするための出入り口として設置され、後年は敷地全体を囲う様に置かれていましたが、現在は建物の南側のみに設置されています。

実際にヤシ科の植物が中庭に植わってるので、鉄格子の影と植物の影の重なる部分が幻想的でした。
こちらは先程中庭からみたメインファサードの内側にあるロッジア

ダイニングルームを抜けるとそこにあります。

このロッジア、将来のわたしの夢かもしれない。
こんな場所、私自分の家に作りたい。

そう思ったのはきっと私だけじゃなく、そこに座った多くの人がそう感じたことでしょう。

太陽の日差しが優しく入り、室内なのに最も自然界を感じる場所。更に水の音が優しく癒やしの空間でした。

こんなところで読書なんてしたら最高でしょうね。出不精になりそうですが(笑)
ロッジアの天井画は「トロンプ・ルイユ」と呼ばれるだまし絵の手法が用いられていて、雨を防げるのにも関わらず空と繋がってるような開放感を残しています。

ちなみに先程の噴水部の水は雨水がを利用する構造だとかで、Gaudiは美的だけでなく、こういった部分のシステムを構築するのに関しても巨匠だったのだなと感じます。
こちらは喫煙室。元喫煙者の私ですが、こんなところ、贅沢すぎて吸えません。

でもこのアラブ特有の雰囲気、夜空の様な装飾。
シーシャとか吸いたくなりますね。

見た目だけでなく、喫煙室として、しっかり換気システムが機能していて感動しました。
現在は全く家具が無いのですが、当時はソファーなども置いてあり、ゲストと会話を楽しんだそうです。
このピンク色の部屋はヴィセンスの娘の寝室としてつくられたと考えられています。

天井の装飾から壁の装飾まで芸が細かいですね。
こちらはトイレ。特にオーディオガイドや説明も無い部分だったのですが、個人的にここも私は気に入りました。

壁紙じゃなくタイル、小窓も光をしっかりと取り込み外からは見えないモザイクガラス。
衛生面も使い心地もとっても良さそう(笑)
浴室。19世紀後半のバルセロナの家にはほとんど水道が無かったと言います。

しかしカサ・ビセンスは時代を先取りしており、洗面所、トイレ、浴槽がしっかり機能しています。

また天井植物の装飾も隣の部屋から続いており、まるで植物が自然に生え込んで来たように感じます。
この2階で最も大きな部屋、それが主寝室

ちなみにクローゼットのように仕切りがあるので2部屋に見えがちですがこれで1部屋なのです。

片方は主人用の寝室、片方は妻用の寝室と分けて使うのが当時の主流だったそうです。

この部屋がもっとも日本を感じる部屋でした。


主寝室にはテラスもあり、くつろげる空間になっています。

ここでは夫婦だけでの会話に花が咲いたことでしょう。

私も彼と…


ん????


と振り向いたら暑さにやられてました(笑)

日本人の私にとって35℃くらいの夏は、ここまで辛くないのですが…ボスくんにはしんどいようですね…

彼、日本に居た時どう生きていたのか…
一旦伸び切ったボスくんを放置し、私は一人で見学を続行。
私、全然優しくないんです。(笑)

そんなことよりもこの取手に見惚れていました。
ドーム付きの部屋。ここの用途は明確化されていませんが、1階の喫煙ルームと対象的に、女性向けに作られた部分なのでは?と考えられています。

上を見ると、そこには大きな天井画が描かれています。

この天井画は立体的に見えるのですが、実際は完全に平面の「トロンプ・ルイユ」1階のロッジア同様、空間を開放的にしています。
屋上からの景色、そして装飾も楽しめます。
が、タイルがあっつあっつなのでやけど注意です(笑)

カサ・ビセンス。

細部全てにガウディのこだわりが詰まっていて、当時まだ建築資格を取って5年目、31歳だったGaudiの鬼才ぶりが垣間見れる貴重な場所でした。

曲線美のGaudiと言われますが、是非、それを比較するためにもカサ・ビセンス、おすすめです。ちなみに館内スタッフさんたちもここが一番フレンドリーだった記憶があります!

ガウディ建築、アートをめぐる旅をするためにベルギーからスペインまでロードトリップ
してるカップルです。ご興味ありましたら是非こちらも合わせてお読み頂ければ幸いです。


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