MDC(Middle Distance Influencer No1決定戦 )の見所を楠康成が解説
※この記事完成後にたむじょー選手の新型コロナウィルスの感染が判明し、欠場することとなりました。たむじょー選手の代役としてたもじょー選手(田母神一喜選手)の出場が決まりました。記事はたむじょー選手の記載になりますがぜひお楽しみください。
オリンピアン VS Youtuber VS TikToker
まだ記憶に新しい2021MDCファイナル。
突如始まった彼らの三つ巴の争い。
レース前から、煽り合い。競い合い。そして、讃えあった。
勝者は、Youtuberたむじょー
エリートの前座なんて到底思えない迫力。見応えのあるレースだった。
そして2022のMDCに彼らはまた。帰ってくる。
2022MDCファイナルin兵庫での800m対決を前に、来たる9月17日。
MDC東京地で前哨戦が開催される。
出場者は
ロンドンオリンピック800m日本代表 横田真人
お笑い系ランニングYoutuber たむじょー
1日2日みつかです系 TikToker 三津家貴也
ファイナルまで1ヶ月を切った今大会。彼らが競うのはなんと、、、、
練習!?
ルールは簡単。
400m×3本。休みは各2分。ラストの1本で先着したものの勝利。
しかしここからがあまりにもぶっ飛んだルールが追加された。
1.各本スタート直前に特設BOXよりクジを引き、その本数を引っ張る人、引っ張る秒数も指定される。引っ張りきれなかった場合10回腕立て伏せのペナルティ指定ペースは(60~69秒/400m)
2.各本スタート直前に次のレスト中にインタビューを受け続けなければならない人を決める。
3.引っ張り、インタビューに該当せずに暇な選手は休憩しながら TikTokをとる。(筆者の無茶振り)
なんともふざけたルールで争われる今大会。
勝敗を分けるのは一体なんなのか。
サメ系陸上マネジメント会社社長が分析してみた。
まずは単純に練習メニューについて、
60~69秒で400m2本。そしてラスト一本の勝負。レスト2分
2本目までのペースが全く読めないが3名とも無理なペースではないはず。
そうなるとどう見てもラストのキレがある横田真人優勢な気もする。一緒に練習を積んでいるから知っているが、彼の足はめちゃめちゃ速いのだ。
しかし三津家のクレバーな走りは練習ルールには有利か。
前回大会ではバックストレートで仕掛け、そのまま前に行かせてはもらえなかったものの横田の足を削った。またあの揺さぶりがレース全体を大きく動かすか。
たむじょーはラスト30mにはいいイメージを持っていることだろう、前回横田を差したあの30mその差し足は今年の日本選手権チャレンジを経てさらに磨かれている。
ここに追加ルールが加わる。
まずは「くじ」。中距離では集団後方が有利というセオリーがある。引っ張り役のくじはこのレースでのジョーカーだ。
しかし1人だけこの効果を無効化する選手がいる。横田真人だ。
普段からTWOLAPSの選手を引っ張っているせいか、後ろにつく方がムズムズするらしい。新谷の覇気にも負けずにペース通りPMを遂行している彼にとってこのルールはあってないようなものである。
つまり、たむじょー三津家の2人はこのジョーカーを引かないことがレースの鍵を握る。
そして追加ルールその2
「インタビュー」
中距離において呼吸によって血液中に酸素を送ることは最重要。
つまり話し続ける。息を吐き続ける行為は自滅行為である。
練習のレスト中いつもペラペラ喋っている筆者から一つテクニックを伝えると
話しながらも大きく息を吐き、息を吸いながらも声を発する技術が必要になる。この技術を習得できるかどうかは正直なところ、勝敗には全く関係がない。
最後のルール。「TikTokを撮る」
MDCには参加者、応援席を含めると1000名を超える目が選手を見つめている。
そんな中みんなの前でTikTokを撮るともなると、羞恥心がすごい。
ただでさえ夏の暑さが残る9月。ダッシュを繰り返す選手に羞恥心による「冷や汗」が加わった時、選手が襲われるのはまさしく、脱水症状。
スポーツにおける最重要事項でもある体の水分。いかにこれをキープできるかどうかがこの勝敗を分ける。
このルールではやはり圧倒的インフルエンサー2人が有利になる。この行為によって冷や汗どころかアドレナリンが出る彼らにとって、このルールはご褒美になる。
とはいえオリンピックという舞台で監修を沸かせた横田真人がこのルールに動じるのか。どうなのかにも注目だ。
中距離を盛り上げるため。自分のプライドのためにトラックに集められた3人の戦いが今、始まる。
僕は何を書かされているのか。何を真面目にこのレースを分析しているのか。
そして僕たちTWOLAPSのコーチは何をやっているのか。笑