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中距離界隈で噂の画期的なプロダクト RUCOE RUN【前編】


伊藤超短波という会社をご存知ですか?
https://www.itolator.co.jp

名前は聞いたことがなくても
陸上競技を長く続けている方や
市民ランナーの中でもエリートを狙うような方は
知らず知らずのうちにお世話になっている会社です。
怪我や故障で走れなくなると、治療院で低周波治療器や超音波治療器で
患部をほぐしたり、痛みを取ってもらったりしたことがあるはずです。

そういう現場で使われる業務用、いわゆるプロ仕様の治療器を
病院や治療院に販売するトップメーカー
がこの伊藤超短波
日本選手権のサブトラック裏にあるトレーナールームにずらっと並ぶ治療器も、この伊藤超短波のもの。
2021年に創業105年を迎えた老舗企業です。


TWOLAPS横田コーチによると
「これまでの機器のイメージをくつがえす画期的なプロダクト」を
伊藤超短波が開発したらしいのです。
この画期的なプロダクトは昨年から中距離のトップ選手の間で
合宿などを通じてじわじわと口コミで広がり、
ついに横田コーチの耳にまで噂が広まるほどに。
現役時代から数々の機器を試してきた横田コーチも
「正直、手にするまでは期待してなかったですが、
 これがマジいいんですよ」
と大絶賛。

せっかくだから、TWOLAPSのメンバーだけでなく
多くの人にこの「画期的なプロダクト」を知ってもらおうと、
開発から販売までのそのすべてに携わってきた、
伊藤超短波 スポーツ事業推進統括 荒井慧さん
開発の背景を根掘り葉掘り聞くことにしました。

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荒井さんは東海大相模、東海大と
ずっと陸上部で800mを走ってきた中距離走者
インスタグラムのアカウント名も@twolapsdreamerにするほど
https://www.instagram.com/twolapsdreamer/
中距離を愛する荒井さんの競技者ならではの視点が
「画期的なプロダクト」を生み出したそうなのです。



<怪我のデパートだったTWOLAPS>


「画期的なプロダクト」の話の前に、TWOLAPSには
これまで輝かしい実績をもちながらも、
故障をかかえたまま入ってくる選手がいました。
飯島選手や館澤選手は大学時代の故障をかかえたまま
ずっとリハビリを続けてきて、身体をもとに戻すことに
すごく時間をかけてきた
ような印象があります。

横田
館澤も飯島も身体のいい状態がわからなくなったまま
TWOLAPSにやってきた
んです。
うちはそういう選手ばかりくるんですよ。
身寄りがないか、怪我ばっかりか笑

飯島
学生時代は痛みを我慢して走り続けてきました。
自分の身体の「いい状態」がわかんなくなっていて。
TWOLAPSに入ったばかりのころ、
自分では「なかなかいい」と思っていたのですが、
トレーナーの方には「最悪のコンディション」と言われて。
その最悪のコンディションから、
いい状態にもってくるまでに1年間かかりました。

横田
飯島はTWOLAPSに入ってきた初っ端。
腿上げのドリルをして肉った(肉離れ)んですよ笑
しかも、ほぼ一歩目で。
「怪我しやすいからまずは動きを改善しないとだめだね」
 走れないから、ドリルから始めよう」
そしたら横でうずくまっているんです。

飯島
そうなんです。いきなりヒラメ筋を損傷しました。
大学在学中に足首を2回捻挫、
足関節の可動域が取り戻さないまま走り続けたことで、
可動域制限によって負担がかかった部分の怪我が多かったんです。
TWOLAPSに入って時間をかけてようやく「いい状態」を取り戻せたことで、
僕は腓骨筋が張ったら良くない兆候だ。という指標ができた。
やばいと感じたら、ケアをして元通りに戻す
そういう循環がようやくできるようになったところです。

横田
練習前のエクササイズも
「何のためにやってるのか?」をわからぬまま、
とりあえずウォーミングアップをする子が学生には多いんです。
最近、ウォーミングアップという名前が悪いんじゃないかと思ってて。
ウォームという言葉に引っ張られすぎて
「身体が温まっていればオッケー」という風潮があるように思えます。

飯島
温かいかどうかよりも、ポジションのほうが大事なんです。

横田
練習への入り方には人それぞれのやり方がありますが、
ハイパフォーマンスを維持しながら長く続けるためには、
意味をもってやることが、一番大事なんですね。
練習に入る前から「いい状態」にもっていくこと
ここが学生とトップ選手との違いだなと感じます。

この「画期的なプロダクト」のアシストがあると
練習前に「いい状態」を作り出すことができる
。そういうわけなんです。



<セルフコンディショニングギアとは>


なるほど。
一見、モバイルバッテリーのようにもみえる「画期的なプロダクト」
このRUCOE RUN なんですね。
https://rucoe.net
いわゆる低周波治療器とは違うんですか?

荒井
ええ。確かにケアもできるんですが、
さきほどの横田さんがおっしゃっていた
身体を「いい状態」にもっていくための機能が画期的なのです。
3種類の電気を使いわけることによって
固くなっていた筋肉をほどよい収縮で目覚めさ
出力をあげたい部位をさらに刺激し、
ハードに身体を動かしたあとは、
やわらかい刺激でケアをしてあげる。
この1台で練習前アップ、直前の刺激、練習後のケア。
3つのシチュエーション
で使える
セルフコンディショニング機器なんです。

横田
ぼくらは「リハ」と呼んでるんですが、
ストレッチやジョグをはじめるアップ前のエクササイズがあります。
飯島だと足関節、卜部だと股関節、館澤だと体幹。
これはTWOLAPSでも選手それぞれの違うスタイルがあるんですが、
このRUCOE RUNでエクササイズ前にピンポイントで刺激をあたえておくと
すぐに「リハ」を始められるんです。


ーー
その3種類の電気というのを詳しく教えてください。

荒井
【ウェイク】【アクト】【クール】とわれわれが名付けた3種類の電気です。
それぞれの使用用途にあわせた周波数にチューニングしています。
まずは自宅を出る前は運動前に眠った筋肉を目覚めさせる【ウェイク】
もともと意識して動かしにくい筋肉を動かすために物理療法(電気刺激などの総称)の分野で使われていた刺激で、トントントンと電気が筋肉に伝わってきます。
次にポイント練習前やレース前にハイパフォーマンスを出すための【アクト】
最大出力にもっていきたい筋肉に「これからここを動かしますよ」という
電気で、ぐーっというリズムで刺激します。
【クール】はその名の通り、筋肉をクールダウンするための電気です。
柔らかくリズミカルに収縮させておくことで、翌日に違和感を残さない。

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横田
これまでも伊藤超短波の治療機器にもEMS(Electrical Muscle Stimulation)機能、
電気刺激によって筋肉を動かしてトレーニングに使うというものはあったのですが、
正直、プロ仕様すぎて、僕らアスリートが自分で使いこなすには設定が難しかったんです。
このRUCOE RUNが画期的なのは、それぞれの用途に必要な電気がシンプルにプリセットされていること。

荒井
そこは徹底的にこだわりました。
きっかけは2016年名古屋瑞穂で行われたリオオリンピックをかけた日本選手権のこと。
とある跳躍選手から治療器を名古屋にもってきてもらえないか?というリクエストをもらいました。
「直前に怪我でもしたのかな?」と低周波治療器をもって急いで名古屋に駆け付けると
「跳躍前にこれでお尻の筋肉に刺激をいれてから飛ぶとちょうどいいんだ」
と、その選手は言うんです。
その選手はその後、見事な跳躍でリオオリンピック日本代表の座を勝ち取るのですが、
そこではじめて低周波治療器が怪我を治すためだけでなく、
コンディショニングにも使える
んだということを知ったんです。

横田
跳躍でリオオリンピック代表ってことで、
誰かはだいぶ絞られますね笑

荒井
横田さんもよくご存知の方です笑
選手が自分達の低周波治療器を怪我の治療ではなく、
好調な状態を創るために使っている姿を目の当たりにして
この考えをトップアスリートだけでなく、
市民ランナーまで簡単に使えるようなものが作れないか?
と、考えるようになったんです。
そのとき、名古屋に持ち込んだ機材はとても高いものでしたし、
使いこなすには専門知識も必要だったのです。



<誰でも簡単に使えるものに>


RUCOE RUNは取り扱い説明書を読まずとも
直感的に動かすことができます
ね。
粘着パットをポイントに貼り付け
操作もWAKE ACT COOLの3つを選び
あとは+と−ボタンで強弱を変えるだけだし。

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荒井
強弱は1〜100段階まで設けてます。
とはいっても、自分の感覚で強弱を決めてほしいので、
あえて出力表示をしてません
選手ってどうしても数字を高く設定しがちなんです。
そうすると、本来のいい刺激よりも数字をもとに設定し始めちゃう。
自分で気持ちのいいレベルで使えるように。
感覚で再現してほしい
ということなんです。

横田
以前の業務用機器だと3種類の周波数に設定することそのものが
職人技みたいなところがありました。
ぼくは過去に設定でつまづいたことがあるから
直感的なわかりやすさがうれしかったですね。

荒井
昔の機器でもその設定を再現することは不可能ではないんですが
「○ヘルツを○マイクロセックのパルス幅で○ミリマイクロアンペアで」
と、選手が自ら調整するのはなかなか難しいですよね笑
ですから、アテネ五輪陸上日本代表チームのトレーナー下山田陽子先生に、
周波数の再現性については妥協ない詰めをお願いしました。

ーー
つまりこれまで日本代表クラスを支えてきた周波数の黄金配合みたいなものを
RUCOE RUNにプログラムしていくんですね?

荒井
ええ。下山田先生だけでなく、理学療法士かつ100m現役スプリンターの方など
さまざまな人にモニターしてもらいながら設定を詰めていきました。
また、リクエストが細かいんですよ。
「これだと神経まで刺激はいくけど、筋肉の浅いところばかりに刺激が入るから
 結果的にアウターマッスルだけ使っちゃう。」とか。

飯島
むっちゃ細かい笑
とくにアクトではインナーマッスルを動かしたいわけですから
そのリクエストは的確ですね。

荒井
医療現場で使っている周波数とアスリートが必要とする刺激は違うんです。
よく出てきた言葉に「もっと感覚を残して」というものがあります。
つまり、筋肉に刺激を入れるだけでなく、リアルに力感まで残しておかないと
実際には自分で筋肉は動かせない。

飯島
これは荒井さんだからできた仕事かもしれませんね。
陸上に興味がない人だったら、そんな細かいリクエストは
感覚的に理解が難しいでしょうし、頭が下がる思いです。

荒井
私にとっては楽しい仕事でした。
細かいリクエストに応え続けることで
天才たちの領域に近づけるわけですから。
飯島さんはどのような使い方をしてますか?

飯島
ぼくはハムストリングです。
太もも裏のハムが突っ張ってしまうと膝が反応しない感覚があるんです。
練習前にこれでハムの突っ張りを抜いておくと膝がよく動くようになりました。
館澤とかはお腹まわりにパットを貼って、体幹に刺激をいれながら練習に現れますね。

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ーー
つまり、自分が「ハマるモード」にいち早く入っていけるということ?

飯島
まさにそうです!
ドリルで試行錯誤しながら高めていく感覚に
楽にもっていける
んです。

横田
これをやり続けてわかったんですが、身体が良い状態を覚えませんか?
最近はこれを使わなくても、ニュートラルな状態にもっていけるようになりました。
たむじょーと対決するにあたって走っていると
やはり足関節が詰まってきたんです。そうすると歩くのも辛くて。
ぼくのポイントは足関節なんです。
足関節とふくらはぎに動く前と動いた後に電気をいれて
午後は仕事中に電気をいれるということを続けていたら
最近はつかわなくても、身体が動くようになってきました。
アップジョグの感覚もいいですね。
身体にいい動きを覚えさせるためにもいいですね。

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荒井
一番、理想的な使い方です。
身体がうまく使えてないときは
そこに意識もいってないから動いていないんです。
脳からここを動かすよ。という指令と同じことを電気で伝えるんです。
トントントンとそこに刺激がはいると、そこが動きやすい状態を作ってあげる。
そうすると、身体がそれを覚える。
その結果、身体がニュートラルな状態を取り戻していくんです。

横田
とくに僕は現役時代の動きを覚えているんで。
RUCOE RUNを使ったことで早く戻せました。

<実際の使用方法は?・・・後編へつづく>

(文章・写真:EKIDEN News 西本武司さん)


★告知★MDC Finalでお試しRUCOE RUNブース開設

10月30日駒沢陸上競技場で行われるMDC Finalのグラウンドに
荒井さん自ら懇切丁寧に使い方をお伝えしながら、これからレースに出る選手のコンディショニングサポートのためにブースを開設いたします。
MDC Finalは最後に誰でも参加できるリレーもありますから、出走前にぜひブースにお立ち寄りください!!


●ブランドサイト
https://rucoe.net/run/

●ショップページ
https://ito-ec.jp/product/rucoe-run




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