見出し画像

ITニュースWEB 23/04/22

インターネットで飛び交う、今週1週間のIT・科学・経済のニュースを 独自の視点で振り返る「ITニュースWEB」は、、、

ついにアイツまで参戦!対話型AIを使いこなせるようにするのは今のうちだ!!意外と知らないchatGPTの弱いところ、、、

先月まではAIの急速な進化は人類に深刻なリスクをもたらすと開発停止を訴えていたイーロンマスク氏

AI化が進めば「人類に深刻なリスク」、アメリカで開発停止求め署名運動…マスク氏ら賛同(03/30)
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230330-OYT1T50103/

でしたが、なんと一転、「ChatGPT」に対抗する新たな対話式AI「TruthGPT」を立ち上げることを発表。

イーロン・マスク氏 対話式AI「TruthGPT」立ち上げ明らかに(4/18)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230418/k10014041981000.html

その直後、「TruthGPT」で検索したところサイトが公開されていました(偽サイトです)

TruthGPT(SEEKING THE TRUTH THROUGH BLOCKCHAIN AND AI)
https://truthgpt.one/

実はかなり良くできていますが、これはマスク氏が公開しようとしている「TruthGPT」とは別物、別の方が作られた偽サイトなんだそうです。

イーロン・マスクのTruthGPTもう公開! と思いきや、別モノでした(04/19)
https://www.gizmodo.jp/2023/04/truthgpt.html

実はこれ以外にも複数の偽サイトが続々と立ち上がっているそうです。正式なマスク氏の「TruthGPT」はこれからの公開のようなのでお気をつけください。

今週は「ChatGPT」対抗ということではグーグルの「Bard」もようやく日本公開されたようです。

グーグル「Bard」ついに日本公開 「ChatGPT」対抗のAIチャット(04/19)
https://ascii.jp/elem/000/004/133/4133489/

現在ベータテストへの参加者の登録が始まっているようなので(こちらは本物のようなので)、参加してみるのも良いかも。

とにかく「チャットGPT」の話題が騒がしくて仕方がないです。それもそのはず岸田総理まで「チャットGPT」開発元のオープンAIのサム・アルトマンCEO氏と会談し、5月に広島で行われるの先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の議題に取り上げると発表しました。

チャットGPT「サミット議題に」 岸田首相(04/19)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023041901077

国をあげて盛り上がっているかと思いきや、世界から見ると意外にまだ使われていない、、、

チャットGPT、日本での検索数は月2.2万回 アジア諸国でも下位(04/19)
https://mainichi.jp/articles/20230419/k00/00m/020/276000c

インターネットマーケティング支援のフルスピードの調査によれば、「チャットGPT」と検索した回数が「電車案内」や「宅配ピザ」と同じ規模の月間約2万2000回だったと報告。これが大きい数字かというと世界で見ると米国(約160万回)、インド(約87・3万回)、ドイツ(約38・4万回)と日本は46位にとどまり、アジア諸国の中でも下位なんだそう。

チャットGPTに公明・山口代表「山口那津男と問いかけたら…」(04/19)
https://www.asahi.com/articles/ASR4M55WRR4MUTFK00G.html

そもそも最近テレビのニュース番組でもたびたび取り上げられていますが、かなり間違った紹介をされています。例えば、公明党の山口那津男党首が自分の名前を問いかけてみたら、「日本の哲学者で東京大学の名誉教授である」と出てこれは使えないみたいな言い方をされてました。chatGPTは、文章の要約やプログラミング、世界情勢などは詳しくわかりやすく出力してくれるのに対し、特定の個人名についての情報は倫理的な理由から抽出できないようになっているのをご存知でしょうか。

「ChatGPTができないこと」を”本人”が正直に教えてくれました(01/24)
https://note.com/reigukou/n/ne2440c6684ea

そのあたりはnoteで記事を書かれている孔 令愚さんのblogがわかりやすいです。

まず、問いかけに対して答える内容は
インターネット上にある2021年9月時点までの情報までしか学習していない
そして、
特定があいまいなことについては情報を組み合わせて回答してしまう
また、
情報を混ぜ合わせるのは得意だが、ユニーク(唯一)な情報を取り出すのは苦手

Googleなどで検索すれば簡単に結果がでるような情報でもchatGPTでは出てこない情報がたくさんあるというわけです。

例えば「大政奉還」など数多くの文献情報や意見情報などが公開されている歴史的な情報であれば、それらを混ぜ合わせ要約して最適なまとめを紹介してくれます。

大政奉還について教えてもらえますか。(chatGPTの例)
大政奉還は、19世紀後半の日本において、江戸幕府がその権力を放棄し、天皇に政権を返還することを指します。1853年にアメリカのペリー提督が浦賀に来航したことをきっかけに(中略)・・・1867年、当時の15代将軍・徳川慶喜が政治的混乱を収拾するため、自らの権力を天皇に返上することを申し出、明治維新が始まります。これにより、幕府の統治は終焉を迎え、天皇中心の新政府が誕生しました。・・・(わかりやすいですね)

ところが情報があいまいな例えば「2018年にあった1億円強奪事件」などと聞くと、「福岡市内のセブンイレブンのATMで起きた」、「東京都豊島区のオフィスビルで発生した」など聞くごとに毎回違う答えをあたかも正しいように答えてしまいます。

2018年にあった1億円強奪事件について教えてください。(chatGPTの例)
2018年にあった1億円強奪事件とは、日本の福岡市で発生した事件で、銀行からATMに充填された現金1億2,960万円が盗まれた事件です・・・(間違い)

(実際の)1億円強奪事件(2019/04/25)
https://friday.kodansha.co.jp/article/44415

「練馬三億円事件」と聞いてもGoogle検索すればたちどころにwikipedeiaで実際に起きた記事が出るものの、chatGPTではさまざまな情報が混ざり合った状態でしか出力できないのです。

練馬三億円事件について要約してもらえますか。(chatGPTの例)
練馬三億円事件は、2021年に東京都練馬区で発生した、3億円相当の現金が盗まれた事件です・・・(間違い)

(正しい)練馬三億円事件(1990/06/02)
https://ja.wikipedia.org/wiki/練馬三億円事件

今後は調整されていくことなのかもしれませんが、この点は注意する必要があります。なので現在のところは、私がnoteでこのように毎週取り上げたいIT系のニュースを紹介していることへのサポートはchatGPTにはお願いできないのです。残念!!

OpenAIのバグを見つけたら「最高金額2万ドル」報奨金プログラム発表。すでに支払い事例も(04/19)
https://www.lifehacker.jp/article/2304-get-paid-up-to-20-000-for-finding-chatgpt-security-flaws/

こうしたchatGPTの性質に関係なくバグを見つけたら報奨金2万ドルはすごいですね。それだけ対話型AIの登場は世界情勢を揺るがすくらい大きな出来事になっているということなのではないでしょうか。

ChatGPTで高齢者向け会話ロボ 見守り用途でQOLの向上を(04/21)
https://forbesjapan.com/articles/detail/62556

少なくとも私は、こんなchatGPTが可愛くて可愛くてしようがありません。毎日孤独な老人の相手を何も文句も言わず答えてくれる、、、。素晴らしい時代です。

いいなと思ったら応援しよう!