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#5 オリンピック男子1500m観戦ガイド

今年の重要な試合とそのレース動画(見つかる範囲で)、そして自分の順位予想をまとめました。


大会ランキング

まず今季の大会パフォーマンスランキングを見ていく。このランキングは簡単に言えばその大会で出されたタイム・記録がよいほど高くなる。なので必然的に大きい予算を持っていて、世界陸上で表彰台に立つような選手を呼べるダイヤモンドリーグの大会が上位に入ってくる。中でもアメリカ、ヨーロッパで開催される大会が上位5位に入っているのは資金力を反映したものだと言える。加えて他の大会と比べてシーズンの後半にかけて行われているのでより選手たちが仕上がった状態で参加することができている。 

世界室内

ケスラーが先頭に立ち逃げ切れるかと思ったが、ホッカーに抜かされ、そのホッカーも最後の100mほどでいきなり5つほど順位を上げたビーミッシュに優勝を取られた。注目のジョシュ・カー、 Yared Nuguseは1500mではなく3000mに参加し、カーが優勝。


Pre classic Mile(1609m)

世界陸上以来のカーとヤコブの激突に注目が集まった一戦で、ヤコブにとっては8ヶ月ぶりのレース。900mからはジョシュ・カーが先頭に立ち、ヤコブが近距離で追随するも最後まで前に出られず。カーの3:45は1500m換算で3:28.9の好タイム。


Oslo 1500m

1週間前ほどに珍しく2位に甘んじたヤコブがこのレースはほとんど一人で引っ張った。最終直線でティモシー・チェルイヨットに抜かされかけるも最後はスーパーマンさながらのジャンプで優勝する。


ヨーロッパ選手権

ヤコブが700mあたりから先頭に立ち圧倒的な実力差をレース後半で見せつける。最終周は53.37、最後の100mは12.8で後続を引き離してのゴール。ジョシュ・カーやその他のオリンピック表彰台候補は揃わなかったが、ヤコブがヨーロッパ選手権通算6個目のメダルを獲得した。


アメリカ選手権
自己ベストが一番速かったのはYared Nuguseだが、最終的には3年前のオリンピック選考会に続いてホッカーが優勝。Nuguseは珍しく先頭を引っ張ったが残り300で飛び出したホッカーに対応できず2位に。ケスラーは800mでも2位に入賞し、近年は珍しい800/ 1500両種目でのオリンピック参加を決めた。


イギリス選手権1500m

昨年世界陸上で優勝したJosh Kerrがすでに代表に内定している中、選手たちが1・2位を争った。2022年の世界陸上優勝者Jake Wightmanは怪我を理由に直前に出場を取りやめたため選考プロセスが複雑になった。だが、結果1位のNeil Gourley,2位にGeorge Millsが二人とも参加標準記録をすでに持っていたため、2人の内定が決まった。またJake Wightmanは世界ランキング・参加標準記録を持っていることを理由に800m代表に後日内定した。

Monaco 1500m

最速のペーシングライトは3:27に設定され、中盤以降は誰もヤコブに付けず、そのまま自己ベストの3:26.73 で優勝した。その少し後ろではティモシー・チェルイヨットが2位争いを制して2021以来のサブ3:29を叩き出した。


London Mile(1609m)

スタート直後にイギリスのオリンピック1500m代表に内定しているGeorge MillsとNeil Gourley、そして先週のモナコに続いてオランダのNiels Larosが転倒するアクシデントがあった。その中でOllie HoareがNordasを最終直線で抑えて3:49で優勝した。Larosも驚異的な持ち直しで4位に。


決勝進出・表彰台予想

予選が始まる前の自分の予想では以下の選手たちが表彰台に立ち、決勝に進むだろう。決勝は12人に加えて準決勝で転倒などによる繰り上げがある

HOARE Oliver     オーストラリア
NORDAS Narve Gilje  ノルウェー
KERR Josh      イギリス
NUGUSE Yared    アメリカ
HOCKER Cole     アメリカ
CHERUIYOT Timothy  ケニア
LAROS Niels      オランダ
INGEBRIGTSEN Jakob ノルウェー
TEFERA Samuel    エチオピア
KOMEN Brian     ケニア
HABZ Azeddine    フランス
GOURLEY Neil    イギリス

1 🥇Jakob Ingebrigtsen
2🥈Josh Kerr
3🥉Timothy Cheruiyot

顔ぶれは東京オリンピックと同じになってしまったが、一人このメンバーを崩すとすればアメリカのCole Hockerに期待をかけたい。レース後半までヤコブとカーの後ろに控え、最後の300mで主導権をにぎれれば表彰台は十分にありえる。

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