令和4年度筑波大学理工学群応用理工学類 編入試験体験記
かきます
志望理由
3年生の時、同じ高専のOBの方がわざわざ高専までいらっしゃって、そこで大学の説明を行ってくれました。
筑波大学は多くの学群で編入生を受け入れているということや、キャンパス・施設・イベントの説明をしてもらいました。
とにかく全てが高専の上位互換という感じがして名前やら校章やらがかっこよく見え、ここで勉強したいと切に思いました。
あと化学を選択しなくても受験できること、当日英語の試験がなくTOEIC提出であることも決め手となりました。
準備
筑波応理受験にあたっては応理の過去問13年分、本番同様時間を測って解きました。あと3年前から工学システム学類と数学物理の問題が同じになっているので、工学システムの過去問も何年か解きました。
面接の対策として自分のやりたい分野について本やネットで調べました。口頭試問はないのでその準備はしてないです。
試験内容
応用理工は数学1(微積・微分方程式・複素関数)・数学2(線形代数)がマストで物理1(力学)・物理2(電磁気)・化学1・化学2の中から2題選択する感じです。物理1と化学2みたいな組み合わせも可能です。これにTOEIC提出がありそれぞれ50点満点。
面接は100点満点で計350点満点。
ウワサによると7割がボーダーらしいですが、詳しい事は大学側から明かされてません。
筆記試験は数学・物理(化学)を一緒に行うので計4題を2時間半でどうやりくりするかがキモになります。
募集要項には10人しかとらないみたいに書いてますが併願とかのせいで毎年20人前後受かってます。
受験の流れ
前日・1日目終了後はダイワロイネットホテルつくばに泊まりました。値段するけどリラックス度が違うんで本命筑波の人はここにした方がいいです。
1日目
1日目は学力試験です。タクシーで第3エリアへ。9時開場でしたが8時40分にはもう受験生のみんなが集まってました。気を利かせて50分には開場してくれました。試験会場は普通の大講義室です。今年の応用理工は40人の受験者、例年に比べると少ない方だと思います。TOEIC集めて解答用紙に名前書いて、試験スタートです。
数学1 (微積・微分方程式・複素関数)
数学1から解きました。数学1は昨年度から3問構成になってます。
(1)は複素関数coszにz=x+yiいれてr^2=cosx^2+???に穴埋めする問題でした。
わからんかったです。加法定理つかって複素共役とってなんかすれば出るらしいです。帰って友達に聞いたら5年の数学の授業履修しとけば余裕でできたみたいです。
(2)はF(x,y)=x^2-2xy(x)+9{y(x)}^2-8=0の極値出す問題でした。陰関数は都立大でも出て復習しておいたのでラッキーでした。
(3)は(1+x^2)^(-n)の0から∞までの定積分です。nの場合分けが与えられていて優しかったです。
(1)以外全部あってると思います。7割ぐらい。例年より計算量が少ないです。いつも通り微分方程式からの出題はなしでした。
数学2(線形代数)
4x^2-2√3xy+6y^2=21を固有値つかって図示する問題です。言われた通りのことをやるだけです。ここ3年ぐらいは数2も複雑にしてきている印象だったので今年簡単すぎてどこかに罠があるんじゃないか思いました。
1つミスして8~9割。
物理1(力学)
重心速度vの円盤が段差をのぼる問題です。(1)は円盤の慣性モーメント、(2)は段差接触点での慣性モーメント、(3)は接触点まわりの回転の運動方程式。ここまでは超簡単ですが、(4)でいきなり段差をのぼるための速度の導出です。
ある点周りの質点系の角運動量はその重心とある点の距離と重心速度による角運動量と重心周りの回転の角運動量の和であること、衝突前後で角運動量保存則が成り立つこと(瞬間的な衝突のため)、衝突後の接触点中心の回転のエネルギーが段差の分の位置エネルギーより大きくなれば良いことの3点を使えばいいのですが、その3つの条件が全く与えられてないのでつらつらとその説明を書く必要がありました。
これは知ってる人じゃなきゃ解けんよ~しめしめ、もろたで!と思ってましたが、僕は僕で運動方程式のとこ間違ってました。
よって8割ぐらいと予想。
物理2(電磁気)
z=0を境界として2つの無限誘電体があるときの、点A(0,0,d)にある電荷Qによる電界の分布を求める問題です。説明下手ですいません。
鏡像法を使って電界求めた後電界と電束密度の境界条件使って鏡像電荷を求め、最後電気力線のモデルを選択します。
最初はビビりましたがこれもあれやってねこれやってねってのが丁寧に全部書かれてたのでよく見れば全然難しくないです。ただ計算がダルい。連立方程式ミスしちゃってました。ゆえに8~9割と予想。問題集等で見たことなかったですが高専で使った教科書に載ってました。
全部終わったのが1時間15分ぐらい。見直ししてると集中力が切れてきてトイレ行きたくなりました。確認したらトイレ行っても試験帰ってこれるみたいなので行きました。のこりも見直しに使いました。
英語(TOEIC)
ウワサだと850が満点らしいです。715の850の10で8割です。
例年に比べた難易度は
数1~簡単、数2~超簡単、応用理工になってから1番イージー 物1~ふつう 物2~簡単
ですかね。受験者数わかってから問題作ってるんでしょうか。
とりあえずこれで受験勉強終わりだという解放感で、友達と通話しながら歩いてホテルまで帰りました。キャンパス内はキノコが生えてていろんな鳥が鳴いていました。ホテルでは昼寝したあと面接の対策でやりたい分野について調べものしたり、過去受験者の体験談読んだりしてました。
2日目
2日目は面接です。スーツです。前日より受験者が数名減ってたらしいです。受験者を3つか4つにわけて流れるように行われます。待ち時間は面接対策のノートを読んでました。一応スマホ触るの禁止って言われてましたが、周り見ると触ってる人いたような…
1時間も待たず順番が来ました。
普通の教室でやりました。面接官は3人。距離も離れてたしマスクとパーテーションのせいで質問が聞き取りにくかったです。
面接試験の流れ
ノックして入る
座ってどうぞ→座る
最初に受験番号、名前、出身校、出身学科を教えてください
→こくばです ○○高専の▽▽科です
併願した大学はどこですか、合否に関係ありません
→〇〇高専の専攻科です(嘘)
合格したらどうする?
→筑波いきます
応用理工学類を志望した理由を教えてください
→××主専攻でアレしたいからです
(間がある)もう少し具体的にありますか?なんの研究がしたいとか
→はい、〇〇の研究をしたいとおもっています。
(また間がある)〇〇の研究は何に役立つんですか?
→はい、ホニャホニャです。
得意な教科はなんですか?また、理由はなんですか
→力学です、ニュートンの運動方程式という基礎?基盤?がしっかりしててそこに当てはめてしまえば微分方程式を解くだけでわかるからです(しどろもどろ)
苦手な教科とその理由はなんですか
→化学(ばけがく)です、自分高専のカリキュラムの都合であまり勉強する機会がなかったです
卒検なにやってるんですか?あと〇〇やりたいって言ったけど関係ありますか?
→△△です。○○の分野とは関係ないかなと思います
いや関係あるんじゃない?
→たしかに荷電粒子は磁場に関係して動くのでありますね(小声)
(間がある)昨日の電磁気のできどう?
→ん゛〜微妙ですねえ
得意?
→まあ電子科である程度やってるんで(意味不明)
TOEIC高いけど英語得意なの?
→(いや715って高くないでしょ〜笑笑)はい、まあ読む方は得意かなって思います、TOEIC受験に当たってはリスニングの方を勉強しました、読む方は最初からできたんで読む方は得意だと思います
学校で頑張ったことなに?(学科にも聞こえた、違ったらやばい)
→部活です
何部?
→○○部です
大会とか結果残したんだ
→いえ、正直競技のレベルは低いです、ですが自分は中学時代文化系の部活に入ってて、高専では運動頑張りたいなと思いました。正直競技としてのレベルは低いですが、なんとか続けることができたかなと
大学いく?
→(大学院かな?)はいいきます
修士?
→マアハイ、そのあとも考えてます
そのあとも残ってドクターで研究したいんだ?
→ソウデスネ、興味あります
留学で海外とかいくことあるけど行きたい?
→はい行きたいです
具合的にどことかある?
→ンーちょっとまだわからないです(ここやばい)
そう、海外行ったことある?
→ないです
外国人の人と関わりある?
→他クラスに留学生の人いるんで、あります
わかりました、じゃあ終わります
→受験票これどうしますか?
持って帰ってけっこうです
→ありがとうございました
てな感じです。ゆったりとした進行で時間は割とかかってたような気がするけど面接として密度は低いと思います。相槌とか間の取り方から、試験官の方たちも話聞いてくれてるんだな~って感じがしてリラックスして受け答えできました。
でも入学後の研究にしろ卒研にしろもっと踏み込んだ内容の質問をされると聞いていたので拍子抜けしてこれ逆に落ちてるんじゃないかと思いました。
練習不足のせいで態度はあんまりよくなかったと思いますが、自分の興味ある事については説明できたのでよかったです。点数は7割超えてると思います。基準もほかの人の出来も知らないけど。
結果
合格でした。今年も例年通り20人とってくれました。今年は問題も難しくなかったし倍率2倍切ってたので超ラッキーでした。
成績開示忘れんようにしなきゃ....