タバコを吸うな 音楽に集中しろ
2021年現在、随分とタバコの煙を吸わなくなった。
圧倒的に喫煙者の数が減っている。
かつてはバンドマンは喫煙者がめちゃくちゃ多かった。
ライヴハウスの控室には必ずと言っていいほど灰皿が常設されている。
対バンライヴをよくしていた頃はけっこう嫌だった。
本番前の控室で発声練習をしていると、演奏を終えたオッサンバンドが汗だくで帰ってきて全員がタバコに火を点ける。
ほとんど身動きの取れないような広さの控室で4人も同時にタバコを吸われたら発声練習どころではない。
ただの副流煙を吸う練習になる。
しかし、オッサンバンドが強面の連中なら文句も言えない。
否応なしに喫煙者が嫌いになってしまった。
練習スタジオも同じだ。
ライヴハウスよりも年齢層の低い人も多く使う場所であるが、灰皿は常設。
明らかに高校生の子供がタバコを吸っていても店員は何も言わない。
数年前からパチンコ屋でも分煙や禁煙台が用意されていたのに、音楽関係だけは知らぬふり。
世の中の流れと比べてかなり遅れた世界なのだと思った。
練習での弊害
バンドにとってのタバコの弊害はそれだけではない。
スタジオでの練習を2時間とする。
喫煙者は必ず2度ほどタバコ休憩をいれる。
これがまったく必要ない。
せっかく演奏が乗ってきているのに一時中断される。
2時間の練習が終わってから休憩しろと言いたい。
毎日スタジオに入り練習しているのではない。
どのバンドも基本週1回、ヘタすれば月1回しか合同で練習しないのだ。
時間は貴重である。
プロならばその時間ぐらい練習すべき。
2020年4月に分煙義務化されると、ついにスタジオも分煙化した。
もしくは分煙ではなく完全禁煙。
日本政府Goodjobと言いたい。
狭い喫煙ブースが設けられ、透明なガラス越しに写る姿はまるで見世物。
そこで音楽論を語るのである。
タバコ嫌いの僕ですらちょっと可哀そうかなと思うぐらい滑稽である。
なんとなくなのだが、スタジオもやっと世の中の流れに追いついた気がする。
バンドマンならOKみたいな風潮はあっても、バンドマン側がそれを享受しているようではどんどん取り残されていくだろう。
自ら遅れた人類になりにいくことはない。
全国のヴォーカルの皆さんへ
もはや当たり前のことだが、特にヴォーカルはタバコを吸ってはいけない。
メタルのヴォーカルは高い声を出すことが重要。
高い声は声帯に違和感があると本当に出ないのだ。
ほんのちょっと風邪気味でも高い声は出ない。
メタルを歌うことは繊細な作業なのだ。
それぐらい気を使う声帯に、火で燻された煙を通らせて良いわけがないのだ。
他のメンバーも自分の大事なヴォーカルのためにタバコを辞めよう。
バンドマンはタバコを晩年の楽しみにとっておこうね。
お客さんを感動させるのに歌声は絶対必要だがタバコは必要ないのだ。
ちなみにツインテールのワンマンライヴの時は、ライヴハウス側が喫煙OKの場所でも全面禁煙にしています。
髪の毛にヤニの臭いがつくのが嫌な女性の皆さん、安心して来てね!
PS: 半年前に62年間、毎日3箱タバコを吸っていた父親がついにタバコを辞めた。
そんな男でも辞められるので絶対できますよ。