
メタルシンガー、絶体絶命。
先日レコーディングをしてきた。
ヘヴィメタルではありません。
自分のソロ活動用のミニアルバム作成です。
メンバーにドラムとギターを入れてもらい、僕のパートであるベースとアコースティックギターも録音した。
さてメインの歌である。
メンバーが入れてくれた楽曲を聴いて高らかに歌う。
「アアアアアアアアアアアアーーーーー!!」
と得意のハイトーンを響かせた。
自分でも会心の歌声だった。
ところがエンジニアブースで聴いていたマシモが、
「ダメです。やり直してください。」
(ダラけてますが、指示は恐ろしく的確です。)
ええ!?今の歌声良くなかった?
僕はヘヴィメタルシンガーなので、ハイトーンを出すことに関しては自信がある。
他の歌いまわしの部分をマシモにダメ出しされるのは日常茶飯事だが、まさかそこを突っ込まれるとは思わなかった。
マシモ曰く、
「それはメタルの歌いまわしです。この曲はメタルじゃないでしょ?」
そう、僕はヘヴィメタルの歌いまわしをしていたのだ。
アコースティックギターの曲に声がまったく合っていない。
これは非常に困った。
ヘヴィメタルの世界は高い声を出せば出すほど褒められる。
全身のすべての穴を開くつもりで、腹筋を最大限に使って高音を絞り出すのだ。
しかしそういう世界に生きている自分にとって、テンションを抑えて高い声を出す技術がない。
レコーディングスタジオでこんなに焦ったのは久しぶりである。
マシモとその場で話し合い、試行錯誤の末に歌声を録音することができた。
ずっとヴォーカルをやっている経験を生かせことは幸いである。
やっていなかったら恐らく頓挫していただろう。
今回のレコーディングのヤマは越えたと確信した。
(気持ちを抑えて歌声の録音中)
レコーディングエンジニア曰く、抑えて高い声を出さないといけない事例はけっこうあるらしい。
みんな僕のように混乱するとか。
別ジャンルの音楽をやってみる機会が持てただけでも今回は良い経験だった。
まだまだレコーディングは続きます。
また追ってご報告します。
アコギアルバムを作りますが、ヘヴィメタルを捨てたわけではないのでご安心を。
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