
ヘヴィメタルバンドと雑誌
音楽雑誌、それは右も左もわからないギター少年に音楽の間口を大きく開いてくれる存在。
ネットのない時代、雑誌だけが少年達をミュージシャンに近づけてくれたのだ。
時代がメロコアやヘヴィロック系だらけの時代にもメタル系のスウィープや速弾きをメインに解説してくれるヤングギター。
セックスマシンガンズや当時のバンドを数多く紹介してくれるGiGS。
高級ギターの素晴らしさと往年の(失礼!)名プレイヤーを教えてくれたギターマガジン。
ヴィジュアル系バンドを異次元空間で生活しているのか?と思わせるような大仰な見せ方をするSHOXX (ショックス)。
弾き語りの基礎を教えてくれた月間歌謡曲。
ヤングギターに載らないような超初心者講座をしてくれる『バンドやろうぜ!』など、今では廃刊になったものも多い。
ヘヴィメタルが多く載る音楽雑誌はBURRN!とヤングギターぐらいだった。
ところがメタルがあまり載らない雑誌が思ったより面白い。
ギターの基礎や楽器の名称、ギターブランドや初心者向けの特集、エフェクターの効果、ギターアンプのブランドごとの違いなど今まで知らないことを教えてくれた。
特にエフェクターの特集は興奮した。
ギターを始める前は、エレキギターは電源を入れたら歪んだ音が出るものと思っていた。
ところがエフェクターが無いとメタルな音は出ないらしい。
オーバードライブが黄色い箱、ディストーションがオレンジor黒い箱など今でも通用する知識もこのとき知った。
ツインテールの活動が機材の知識を必要としなくなった頃、雑誌はあまり読まなくなった。
そして時は過ぎ、時代はネット文化が栄えてかつて読んでいた雑誌は次々と廃刊していった。
気づいたときには読めない。
バックナンバーとか置いておけばよかった。
人が去って初めてその人の重要性が分かるものだが、モノにも同じようなことがあると思い知った。
ネットには雑誌以上に楽器の情報があり、自分のピンポイントのものを探すことができる。
しかし過去にヘヴィメタルに特化していない雑誌の方が興味を示したように、まんべんなく情報を発信する媒体の方が心に響くこともある。
出会いはどこにあるかわからない。
ひとつに特化しないことが幸せを呼ぶこともあるのだ。
頑張れ全国の雑誌。
これは唯一持っているヤングギターの増刊。
運指練習に未だに役に立っています。
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