
ギターソロを護った男
90年代はメタル不毛の時代。
これは2000年代初頭まで続きました。
ほんとこの時代、メタルバンドとして活動するのはしんどかったです。
ライヴハウスにブッキングに行っても笑われるからね。
ヘヴィロックが台頭し、ベテランメタルバンドもギターソロを控える90年代。
そんな時に現れた偉大なギタリスト、ダイムバッグ・ダレル。
僕が初めてパンテラを聴いたのは1997年頃。高校生のとき。
たまたまレンタルで借りたVulgar Display of Power -俗悪-
まあ1曲目のMouth For Warよね。
リフの凶悪さ、バスドラムの音色、後半の爆発力。
何から何までカッコイイ。
GHOST-STREAMINGの中で言うのを忘れていましたが、僕にとってのダレルのギターはワッシュバーン製のギターである。
彼はStealthという黒いギターを当時メインで使っていた。
このギターをかき鳴らすダレルがほんとにカッコよくて、ヤングギターでダレルが表紙のときや特集があるときは必ず買っていた。
凄いギタリストは特徴的な必殺技がある。
ヴァンヘイレンならタッピング、ザックワイルドならピッキングハーモニクス、イングヴェイなら速弾きなど。
ダレルは何かと言われれば多くの人はワーミーペダルと答えるかもしれない。
でも僕の中ではダレルの最強の武器は『凶悪なリフ』なのである。
ツインテールを結成してオリジナル曲を作り出した頃にリフを考えるのだが、どうしても曲調が軽かったり明るすぎたりするのだ。
メタルっぽくならないという悩みがあった。
リフという最小単位の音数でどうすれば『悪く』なるのか。どうすれば『体温が2・3度上がる曲調になるのか。
そんな時に参考にしたのがパンテラのリフだった。
パンテラが存在しなかったらツインテールは存在しなかっただろう。
メタル不毛の時代にツインテールを結成し理不尽な扱いを受けていた。
今の時代はギターソロすら古いのかも、と思ってしまうほど落ち込んでいた時期がありました。
しかしダレルは過去のインタビューで
「みんながギターソロを弾かないんだったら俺が代わりに弾いてやるよ。」
と言っていた。
僕はこの言葉がいまだに刺さっている人間なのでツインテールはソロが無い曲が皆無なのです。
ギターソロはメタルの醍醐味。ギタリストが輝かないメタルは聴きたくないというのが本音です。
見た目も立ち振る舞いもカッコよくて演奏力も高く、次世代が憧れる対象になる。
そういうものを目指し今日もバンド活動しています。
20年経とうがダレルのプレイは唯一無二。
僕の心を鷲掴みにし続けている。
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