2021.4.11<小説、再会するよ!!>
約二か月ぶりです。
あおくん、朔ちゃん元気ですか?
あれから私は新しい仕事にかまけてなかなかパソコンに向かうことが難しくなっていました。
長らくのご無沙汰をお許しください。
あおくんのブログは時々読んでいます。あおくんが「自分がいないほうが朔ちゃんと彼女はうまくいくんじゃないか」って気を使ってくれたこと、朔ちゃんから聞きました。ごめんね、あおくん。いつもいつも、わがままで自己中心的な私の言動、ごめんなさい。
昨日は久しぶりにくだんの「群れ」に行ってきました。
ひとつよかったことは、大好きだった妹が私に対して何もわだかまりをもっていないことを知れたことです。ほっとしました。
私たちの世代は仕事や結婚や子育てで散り散りになっているようだけれど、そこにはもともと絆さえなかったのだと実感しました。
群れの元締めはいまだに群れを率いていて、私の顔を見るなり血相を変えて戒めてきました。何を考えているのやらとあきれ気味でも、その瞬間私はなにひとつ判断せず、ただ自分の主張を曲げないことを宣言してその場をあとにしました。私の気持ちだけはあの瞬間判断することなく、自分自身が理解していたのです。判断するようなあやふやなものではないということです。
元締めが怖がったのは、自らがしでかした罪と、談合していた上層部の関係者へ迷惑がかかるという一抹の不安だったのでしょう。
遠慮がちに私を戒めました。
きっと、あの後、全体連絡をしたと思う。私と朔ちゃんを悪者にして自分と上層部の関係者を守ろうとした、私はそう感じた。間違っているならば気にしなければいい、でも事実なら攻撃するでしょう。自分の身は誰よりもかわいいものです。
私は上層部の関係者を名指しするつもりはありません。ただし、ご自分ではよくよくわかるでしょう。だから、元締めよりもこの先ずっとずっと日陰を歩んでいくのです。彼の心が太陽に向かう日は来ないでしょう。これだけの大事件を起こしたのですから。
朔ちゃんと私は相変わらず鬼ごっこをしています。
そんな日々が私は愛しくて尊くてまぶしくて幸せです。
新しい出会いもたくさんあって、もう群れにはなにひとつ置いてきたものはありません。
もう群れとはかかわらないでしょう。
私と朔ちゃんを悪者にして、事件は葬り去られるでしょう。それでいいのです、それが平和でしょうから。
だから二度と私と朔ちゃんにはかかわらないでほしい。住む世界が違うと思って互いに無視をしあいたい。たとえ、インターネットの世界で遭遇したとしても互いに無視をしあいたい。
それが私の望みです。
あおくん、この間、近くのスーパーであなたを見た気がします。相変わらず格好良かった。だから、この街にあなたがいることが今も私を助けている。
元旦那と大きくもめた時、あなたの存在を見つけるだけで私は助けられた。それから離婚をして、群れから大きな損害を被り、自分からあおくんに不義理を果たしてもなお、あおくんの姿を見つけると私は助けられている。
あなたの存在は私にとって稀有な存在です。
どうかこれからも健康で、楽しく過ごしてください。いつもあなたの幸せを祈っています。
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