なりきり訳 枕草子
とうとう本編に手を出してみる。と言っても現代超訳。300段を現代語訳でしかも「なりきり」だけあって言い回しがとても読みやすい。
そして訳の下段には、書かれた時代の文化や、背景などが挿絵も込みで説明されている。
これまでに、いろいろと関連書籍を読んできたので、日記的(回想的)章段はどれも知っている内容。ただ、中宮との初めてのシーンなどがかなり後に出てきたのに驚いた。書いていた時期からすると、すでに定子様は身罷れた後の時代になるので、思い出しながら、書いていたのは間違いなく、どこまで書くのかを予見していた時期なのかが気になるところ。
随想的章段はどうしても省略される部分でもあるので、初めて読むところもあった。
類聚的章段(るいじゅうてきしょうだん)は本当に数行でつらつらと書いてある。
こうしてみるとまさに、現代のブログと同じ。ふと気に止めたことだけを並べて書いてあったり、その日に起きた面白かったことを書いたりと。推しについて数年に渡って書くこともある・・かな。
昔、紙は貴重だった。そして墨はほぼ炭素だけなので変化しにくい。そうして 1000年経っても残っているという類稀なることが起きた。しかし、今、デジタルでたくさんの人がブロ部を残しているが、電子データはいつまで残るのだろうか。ものとして残らないものが 1000年後に見返されることはあるのか、甚だ疑問に思う。
まあ、書かれたご本人もまさか1000年経っても読み続けられると思っていたかはわからないが、定子様の素晴らしさを伝えるという目的が今も果たされ続けているというのがすごいところ。
こうして、文字を連ねているけど、そのような壮大な野望を持って書いてたりしないのは間違いない・・・・
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街歩きがさらに楽しくなるものがあるといいな