カレーライスと餃子ライス
カレーライスエッセーと、餃子ライス短編小説という構成。片岡義男さんといえば「スローなブギにしてくれ」。その流れからの、南佳孝さんのあの曲が自動再生されるぐらいだが、果たして原作を読んだかは記憶が怪しい。が、本作を読んでみると、一つ一つの単語が淡々と並んで、感情表現も激情というものはなく、主人公の視点でもどこか客観視したような表現、言い回し、テンポが、独特。
カレーライスは国民食と言われるほどなだけあって、皆一言ある食べ物だと思う。好き嫌いだけでなく、どんな具材が入るか、いろ、盛り付け方、付け合わせ、さらにどんなシチュエーションで食べたのか、など話のネタに困ったときは、とりあえずこれで凌げるのでは(言い過ぎ)。
昔は朝からカレーを食べるぐらい好きだった。昨夜のカレーが残っていると、一人前にするには少ないとみるや、おもむろに鍋を火にかけ、一人分冷やご飯を投入、ほぐしながら温める。少なかったルーをご飯に絡め、こっそり醤油を垂らしてみたりと、密かな味変を試みてみたり。
あれほど好きだったおうちカレーだが最近はちょっと遠慮気味。人生で食べる量が決まっているとしたら、それをとっくに超えてしまったのだと思う。かといって、カレー全般を遠慮するのではなく、お家では食べにくいスパイスカレー、薬膳カレーだとすぐに飛びついてしまう。
餃子もこれまた語ることが多い料理だと思う。数を変えることができるので少なくすれば、ラーメンと餃子、チャーハンに餃子、数を増やすと立派に餃子定食の出来上がり。自分で作った時の記憶、うっかりお昼にニンニク入りを食べて、息を潜めて午後を過ごしたエピソードなどかなりの人が共感するネタだと思う。
それぞれが、ネタの宝庫なのにそれを二つ合わせてくるとは。悔しいのでいつかそれそれで書くぞ。
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街歩きがさらに楽しくなるものがあるといいな